みなさん,こんにちは。まなぶてらす講師のワタルです。
昨日(8月30日)は,第360回 実用数学技能検定が行われました。まなぶてらすの生徒さん達も多数 受検したことと思います。私は,小・中学生の皆さんに 数学・理科・英語の「先取り学習」を
勧めており,数学の先取り学習のツールとして「数学検定」への取り組みをお勧めしております。
また,今回は「難関高校」の受験を考えている人へ,数学の学習の一方法として以下のような3級2次の「数学検定特有問題」を解いてみることをお勧めしたいのです。この問題は,昨日行われた3級2次の問題です。
[問題] 今年は2020年です。2020という整数について,次の問いに答えなさい。
(整理技能)
(1) 下の等式を満たすa,b,c,d の値を求めなさい。ただし,これらは連続する素数で,
a<b<c<dとします。
2020= a2+b2+c2+d2
(2) 下の等式を満たすe,f,g,h,i,j,k,ℓ,m,n,のうち,eとnの値をそれぞれ
求めなさい。ただし,これらは連続する偶数で,
e<f<g<h<i<j<k<ℓ<m<n とします。
2020= e2+ f 2+ g2+ h2 + i2+ j2+ k2+ℓ 2+m2+n2
[解答&解説]
<平方九九の表>(ゴロ合わせで暗記しましょう!)
(1)上の「平方九九」の表から素数2つを選ぶ。(和を2020に近づけるために,大きいものを
2つ選ぶ) 172=289,192=361
20を超える素数の平方数を探すと(小さい方から)
232=529,292=841
これら,4つの平方数の和は
172+192+232+292=289+361+529+841=2020
(答) a=17,b=19,c=23,d=29
(2) e=2αとおくと,f=2α+2,・・・・・,m=2α+16,n=2α+18 となるから,
e2+ f 2+ g2+ h2 + i2+ j2+ k2+ℓ 2+m2+n2
=(2α)2+(2α+2)2+・・・・・・・+(2α+16)2+(2α+18)2
=(4α2)+(4α2+8α+22)+(4α2+16α+42)+(4α2+24α+62)
+(4α2+32α+82)+(4α2+40α+102)+(4α2+48α+122)
+(4α2+56α+142)+(4α2+64α+162)+(4α2+72α+182)
・・・・・・・・・・・・・・ ①
① において,
αの2次項は,4×10=40
αの1次項は,8+16+24+・・・・+72=8(1+2+3+・・・・・+9)
=8×45=360
αの0次項(定数項)は,22+42+62+・・・・・・+162+182
=4×(12+22+・・・・・・+82+92)
=4×1/6 ×9×10×(2×9+1)
=×4×9×10×19=1140
よって,次のようなαの2次方程式が成り立つ。
40α2+360α+1140=2020
⇔ 40α2+360α―880=0 両辺を40で割って
α2+9α―22=0
⇔ (α+11)(α―2)=0
α>0 より α=2 それぞれ代入して
e=2×2=4, n=2×2+18=22
(答) e=4, n=22