
運動も勉強のうち!
こんにちは、まなぶてらす国語講師の平井です。
今回の話は、勉強の合間に有酸素運動を取り入れると全体のパフォーマンスが向上するというお話です。
あー、その前に雑談を挟みましょう。
<雑談>
唐突ですが、国語の俳句と短歌ってヒップホップに似てるんですよ
(前からずっと思ってたのでどこかでしゃべりたかった)。
まず、「型が決まっているところに言葉をあてはめていく」という形式が似てます。
俳句や短歌は575(77)という音数が決まっています。そこに言葉をあてはめて作品をつくっていくのです。
一方、ヒップホップはトラックと呼ばれる一定のバックミュージックがあります。数小節のメロディーやビートをひたすら繰り返してそこにリリク(歌詞)をのせていくわけです。非常に似ていますよね。
また、「用語や慣用句」が決まっているという点も似ています。俳句や短歌は「季語」や「枕詞」といったお決まりの言葉やフレーズがあるわけです。「たらちねの~母」みたいに慣用句的に常用するフレーズがあります。一方ヒップホップも定番用語やメロディの使いまわしがあり、これは他の音楽ジャンルに見られない特徴です。ロックでリフをパクればののしられますが、ヒップホップでは、”使いまわし”がむしろオーディエンスの楽しみになっています。Nas(米東海岸の代表的ラッパー)の有名なリリクに「straight out the fuckin dungeons of rap」というフレーズがあります。これは「フリースタイルダンジョン(ヒップホップ的には一番認知度が高い番組?)」という日本でやってるラップ番組の元のネタです。そのほかにも「ディスる」「a.k.a」「レペゼン」など我々の日常生活にラップ用語はかなり浸透してきています。また、トラックも基本的に既存の曲やメロディを引用します。ジェームスブラウンやマイケルジャクソンなどがサンプリングされていると初めて聞いたトラックでも「あ~~~!」となります。こういったすでにある材料(言葉やメロディ)を料理することに真の創造性があるという考え方は、最近ロックやポップソングの中にも普及しているような気がします(水曜日のカンパネラとかレキシがそれです)。
あと、「文化背景」が似ています。俳句や短歌について教えていて、多くの生徒が誤解していることがあります。それは、「俳句や短歌は平安時代や江戸時代に流行ったもの」というイメージです。実際のところ短歌や俳句の全盛期は、明治~大正、昭和にかけてです。このあたりの作品が最も出題されますし、それより前の作品は、比率として低いです(芭蕉くらいですね)。
つまり、明治以降に広まったという事実が何を示しているか?「一般人にも文学というホビーが広まった」ということです。そもそも短歌や俳句というのは、高尚な芸術としてブルジョア階級に楽しまれてた遊びです。しかし、正岡子規らの尽力により、もっとライトに「言葉遊び」をしようという文化の下地が形成されました。結果、現代でも”お~いお茶の俳句コンテスト”や”サラリーマン川柳”などポップな文学として一般庶民に普及しているわけです。575(77)や季語といった型があるからこそ、初心者でも取り組みやすい文学として親しまれているのですね。
一方、ヒップホップはどうでしょうか。こちらも、ギャングや貧困層など、「楽器ができずアカデミックな教養がない」層から生まれた音楽ジャンルです。自前のレコードでひたすらリフレインを作り、そこに言葉を載せていくという”楽器不要”な音楽ジャンルです。ちなみに日本で一番売れているラッパーのKREVAは楽器は弾けないことで有名です(楽器ができるラッパーもいます)。
最後に「土着(=その土地に根差しているという意味)」なところが似ています。俳句や短歌は、自然現象や身の回りの情緒を歌にします。その結果、「土地固有の歌やその瞬間にのみ生まれる歌」が詠まれます。
荒海や 佐渡に横たふ 天の川
五月雨を 集めて早し 最上川
夏草や 兵どもが 夢の跡
全部松尾芭蕉の俳句ですが、地域限定の俳句ですよね。
こういった特徴はヒップホップにも見られます。N.W.Aというアメリカ西海岸のヒップホップグループのあるバムは地元コンプトンを歌った曲ばかりです。
日本でも宮城出身のラッパーや神奈川出身のラッパー、東京出身のラッパーそれぞれに、リリクが各土地の内容にそまっていきます。
東京からやや西 潮のふく港から俺もやったろう(オジロザウルス<横浜>)
246抜け山手通り やがて脳裏にやきつく場面(キングギドラ<東京>)
こんな感じです。
俳句も短歌もヒップホップもその土地独自の情緒を大事にします。風情ですね。
国も時代も違うにもかかわらず、非常に似た文化形成が行われているというのは面白いですね
(話の意味を持たせようと無理やりアカデミックにしめる)
以上、「ヒップホップは現代の俳句&短歌説」でした。
それでなんだって話ですが、だからこそ雑談なわけです。
<雑談終了(なげーよ)>
で、本題はですね。「運動も勉強のうち」という話ですが、もう少し正確に要点を述べると
「有酸素運動を生活サイクルに取り込むと勉強がはかどる」とこういう話です。
運動の中でも有酸素運動をすべき理由は↓です。
・精神的に高揚する
・身体の老廃物を排出する
・息抜きに軽く取り組める
有酸素運動の効用について自分の人生経験を照らし合わせて考えてみると「剣道」が思い当たります。
剣道の練習の一つに”かかり稽古”というメニューがありました。
20~30秒?ひたすら相手に打ち込んでいくという練習です。
非常に息のあがる練習で、一気に汗が噴きでます。波打つ心臓の動きを全身で感じます。
かかり稽古は”酸素欠乏状態”を体験します。
そうなるとですね、「思考や理性が外に追い出される」んですねぇ。
頭より体が先に反応するんです。
この状態って無条件に気持ちいいんですよ、精神的に無条件に高揚しています。
ちょうどライブで盛り上げるのと同じ状態です(Highなやつらは手あげろ的な)。
この精神状態を定期的に作り出すことが身体には必要です。
部活のランニングなどで「ファイっ!おっ!ファイっ!おっ!ファイっ!おっ!…」
と声掛けした経験がある方は多いのではないでしょうか。
あの時脳は「無条件に自分を応援している」んです。
「やればできる!がんばれ!!」と自分が自分を全肯定してくれています。
これはモチベーションアップの効果として非常にgoodです。
受験勉強につかれた夜長にちょっと外をランニングしてみてみると
「なんか俺(私)いまイケてんな!やってやんぜ(わ)!」的な高揚感が得られると思います。
有酸素運動は勉強スタイルを飛び越えて人生への良薬なのです。
少しの有酸素運動であれば、女性でも続けられますし、日課になると楽しいです。
日常に娯楽があると脳も活性化するらしいです。「心の処方箋(河合隼雄)」という本でもこんな風に書かれています(ちなみに国語の論説文でよく引用される本です)。
<引用開始>
今まで運動などまったくしなかったのに、ふと友人にさそわれてテニスをはじめると、それがなかなかおもしろい。だんだんと熱心にテニスの練習に 打ちこむようになる。そんなときに、仕事の方は、前より能率が悪くなって いるだろうか。あんがい、以前と変わらないことが多い。テニスの練習のた めに、以前よりも朝一時間早く起きているのに、仕事をさぼるどころか、むしろ、仕事に対しても意欲的になっている、というときもあるだろう。
もちろん、ものごとには限度ということがあるから、趣味に力を入れれば入れるほど、仕事もよくできる、などと簡単には言えないが、ともかく、エ ネルギーの消耗を片方でおさえると、片方で多くなる、というような単純計算が成立しないことは了解されるであろう。片方でエネルギーをついやすこ とが、かえって他の方に用いられるエネルギーの量も増加させる、というようなことさえある。
以上のことは、人間は「もの」でもないし「機械」でもない、生きものである、という事実によっている。
<引用終了>
とまあ、こんな感じです。「必要なことだけやっていれば元気ではない」という非常に説得力のあるお言葉ですね。
今回の記事に関係があるので載せてみました。
あとは、有酸素運動のおすすめメニューを書いておきます。
・外を走る
無料でできます。ただ、ネイバーフッドに目撃されたり、天気を鑑みる必要があるところが難点。特に最近は花粉がまっていてそれどころではないです。夏になれば暑さ、冬になれば寒さと戦う必要があります。あとは、意外と住宅街の場合、車怖いです。車運転してる側からするとランナーって全然見えないです(ガチ)。そこで私がおすすめしたいのが↓です。
費用ほぼゼロ。中二以来ずっと続いている運動習慣です。DVDもブックオフやAmazonで非常に安価な値段で出品されています。室内でできるので天気の心配なし。月額8000円のスポーツジムに通う必要もありません。スポーツジムでバイトしてたからわかるんですけど、人気のインストラクターのレッスンはレッスン前に並ぶ必要があったり、週一しかレッスンがなかったりしてなかなかコスパが悪いです。ビリーであれば、DVDをいれるだけで好きな時間に運動できます。唯一の欠点は家族への羞恥でしょうか。これに関しては、一週間も続ければ家族も同居人も何もいってこなくなります(実体験)。最初はケラケラ笑われますが、ビリーをやることが当たり前になればその光景に順応してくれます。
・マルチシットアップベンチ
→こういうやつです。腹筋をやるという意味で少々本格的なマシンですが、非常に有能です。腹筋を床でやろうとするとズルズルずれるあの感じすごい嫌じゃないですか(共感してほしい)?このマシンはがっちり腹筋に集中できます。ダンベルを使えばジムさながらの上半身運動も再現できます。だいたい5000円くらいで買えるので超コスパいいです。
とこんな感じで、有酸素運動を自宅でいつでもできるようにしておくとよいです。
あとは、忘れないように続ける!です。(毎日やらなくてもいいです)
そのためにGoogleカレンダーのリマインド機能がおすすめです。
こんな感じです↓ぼやかしておきます。
このようにリマインドをいれておけば運動の日を忘れることはありません。
ぼくの場合
・運動の日
・ごみ捨ての日
・雑誌の配信日
・メルマガの配信日
・このブログ記事を書く日
・シーツあらう日
など定期的に行う必要があるものを「三日に一回」とか「二週間に一回」とか「毎週月曜」などとリマインドしておき、前日などに「あ~明日はこれをしなければならないのかぁ~」と予定をたてるようにしてます。
これは宿題や課題の管理などにもおすすめなのでGoogleカレンダーぜひ使ってみてください。
特に学校などは課題や小テストなどよく出されますね。高校時代の自分にこのGoogleカレンダーを教えてやればおそらくあの説教もこの説教もくらうことはなかったかもしれないと仮定願望する平井でした。
今、夜中の一時です。ゆらゆら帝国のアルバムを久々に聞きながら書きました(ヒップホップじゃないんかい)。
一通り書きたいことは書いたので寝ます。お疲れ様でした。