
英検を超える?ケンブリッジ英検とは
まなぶてらす講師のつーじーです。英語の資格試験は複数ありますよね。日本で最も聞く英語試験は「TOEIC」なのではないでしょうか。中学生や高校生は「英検」、留学を目指している方は「TOEFL」や「IELTS」という試験をよく聞くと思います。今回は「ケンブリッジ英語検定」について日本で知られている英検と比較しながらお伝えします。
ケンブリッジ英検とは
日本ではそれほど知名度が高くないと思いますが、世界で最も活用されている英語試験の1つです。この試験の特徴は3つあります。
1.4技能を測定する試験である
英語の試験を受ける時に重要なのは、どんな試験内容なのかということです。
例えば、TORICの場合、リスニングとリーディングの試験は1つにまとめられていますが、スピーキングとライティングは別の試験として受験する必要があります。
ケンブリッジ英検の場合、リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングの4つの技能を総合的に評価し、受験者の英語力を測定します。
スピーキングのテストにおいては、欧米圏での生活に必要な英語活用能力を評価するため、入門レベルから対話形式の試験が課させるのが特徴です。
2.レベルによって試験内容が異なる
ケンブリッジ英検は8つのレベルに分かれています。この部分は英検と似ていますね。このレベル分けは、共通言語参照枠であるCEFRという基準をもとに設定されています。A1が入門レベルであるのに対し、C2が上級レべルとなっています。
レベルに分かれている利点は、2つあります。1つ目は、受験がしやすいこと。2つ目は自分の成長を把握しやすいということです。
例えばTOEICという英語試験は、どのレベルの人も同じ問題を解かなければなりません。高得点を狙っている人にとっては時間ギリギリになる問題でも、はじめて受験されてる方にとっては苦痛かも知れません。また、大量の問題に向き合うため、次自分が何を対策すればよいか分かりにくいと言えるでしょう。
一方英検やケンブリッジ英検はレベルに分かれているため、今の自分のレベルにあった問題と向き合うことができます。あとどのくらいのスコアがあれば級に合格できるかも表示されるので対策しやすく、学習に対するモチベーションも保ちやすいでしょう。
公式サイト https://www.cambridgeenglish.org/jp/exams-and-tests/cefr/
3.欧州圏で生活することを想定して作られている試験である
ケンブリッジ英検の最大の特徴は、その試験の目的です。ケンブリッジ英検は「世界で証明できる英語資格」です。つまり、主に欧州圏で仕事をしたり生活したりすることができるかどうかを、言語の面から判定する際に使用されます。
一方、英検は「日本における実用英語の普及と日本人の英語力の向上を目的」とする公益法人が提供する試験です。ご存じの通り、英検の受験者のほとんどが日本人です。(試験の説明ももちろん日本語で行われます。)
つまり、より実践に近い英語を習得するためにはケンブリッジ英検のほうが向いていると言えるでしょう。
日本でケンブリッジ英検が普及していないのはなぜ?
試験の特徴だけ聞くと、「世界で英語力を証明できるなら、英検よりもこちらの試験の方がいいのでは?」と感じられると思います。では、より実践的で英語を学ぶには最適のケンブリッジ英検が、日本で普及していないのでしょうか?
おそらく「実際に英語を使って生活することになる人が少ないから。」だと思います。もちろん、学校では英語は学習しますし、社会人になっても英語の能力を問われることはあるかも知れません。
しかし、多くの場合は英語は資格の1つとなっており、実際に英語を活用して生活をしようとする人が少ないのが現状ではないでしょうか。そのため、受験しやすく、日本人にとって対策のしやすいTOEICが人気なのです。
ケンブリッジ英検は「本物」の英語力向上に最適です
このように、ケンブリッジ英検は、本物に近い英語力を育成するには最適なテストですが、日常的に英語を使う機会の少ない日本の方にとっては、ややハードルが高いかも知れません。
しかし、練習のための練習のような英語学習をしていては、いつまでたっても英語は「教科」のままで、コミュニケーションのツールにはなりません。
ましてや、発音や文法の細かいところばかり気にしてコミュニケーションを取れないのならば、何のための学習か分からなくなってしまいます。
ケンブリッジ英検の受験をお勧めします
このようにケンブリッジ英検はお子様の英語力を伸ばすのに最適な試験です。年少のお子さんから受験ができるレベルも設定されていますが、前述の通り日本で対策するには選択肢が限られています。
私はケンブリッジ英検対策のレッスンを提供しておりますので、もし興味をもたれた方はぜひ講師のつーじーまでお問い合わせください。
現在イギリスにあるThe university of Warwick にて、Educational leadership and managementについて学んでいる大学院生。2020年8月まで約5年間、東京都の公立小学校にて教員として勤務。低学年を担当することが多く、休み時間のほとんどは児童と外遊びをして汗だくの日々。元スタジオインストラクター。