学校選び・配慮相談のミニ用語集
学校紹介ページやコラム、学校説明会などで出会う用語を、保護者の方向けにやさしくまとめました。制度の細かな運用は自治体や学校によって異なるため、実際の扱いは各校・各自治体の窓口でご確認ください。
合理的配慮
障害のあるお子さんが他の子どもと同じように学校生活を送れるよう、一人ひとりの状況に合わせて行われる調整や工夫のことです。例として、座席の位置の配慮、課題や試験時間の調整、ICT機器の利用などがあります。学校の体制などとのバランスをふまえ、本人・保護者と学校が話し合って内容を決めていくものとされています。
特別支援教育コーディネーター
校内の支援の「窓口役」となる先生です。担任の先生や保護者からの相談を受けて、校内の支援体制づくりや、スクールカウンセラー・外部機関との連携の調整を担います。多くの学校で先生の中から指名されており、「誰に相談すればいいか分からない」ときの合流点になります。
スクールカウンセラーSC
学校に配置されている心理の専門家(臨床心理士・公認心理師など)です。子ども本人のカウンセリングだけでなく、保護者の相談や、先生方への助言も行います。配置日数は学校によって異なるため、利用したい場合は担任の先生を通じて予約するのが一般的です。
サポートブック
お子さんの特性・苦手な場面・有効だった対処法などを1冊にまとめ、学校や支援者と共有するための資料です。多くの自治体が無料のテンプレートを公開しています。進級・進学で先生が替わっても同じ情報を引き継げるのが利点です。
通級による指導通級指導教室
通常の学級に在籍しながら、一部の時間だけ別の教室で、特性に応じた個別・小集団の指導を受けられる仕組みです。公立校を中心とした制度で、私立校での有無や代わりとなるサポートは学校ごとに異なります。学校選びの際に確認したいポイントのひとつです。
個別の教育支援計画・個別の指導計画
支援が必要なお子さんについて、学校が本人・保護者と相談しながら作成する計画です。「教育支援計画」は関係機関も含めた長期的な支援の方針を、「指導計画」は日々の授業での具体的な手立てをまとめるもの、と役割が分かれています。作成の運用は学校によって異なります。
別室登校
教室に入るのが難しい期間に、保健室・相談室・専用の別室など、教室以外の場所へ登校するかたちです。出席の扱いや利用できる条件は学校によって異なるため、「どの部屋を・どんな条件で・どのくらいの期間使えるか」を学校に確認しておくと安心です。
起立性調節障害OD
自律神経の働きの乱れによって、朝起きられない・立ちくらみ・頭痛などが起こりやすくなる体の疾患で、思春期のお子さんに多くみられます。「怠け」と誤解されやすいですが、本人の意思でコントロールできるものではありません。朝の登校が難しい場合の遅刻・欠席の扱いを、学校と相談しておきたい代表的なケースです。診断や治療については医療機関にご相談ください。
グレーゾーン
発達障害(神経発達症)の診断基準には当てはまらないものの、その特性が一部みられる状態を指す通称です。医学的な診断名ではありません。診断の有無にかかわらず、学校には「困りごとベース」で相談できます。
発達障害神経発達症
生まれつきの脳の働き方の違いにより、行動や学び方、コミュニケーションなどに特性がみられるものの総称です。医学的には「神経発達症」という呼び方への移行が進んでいます。特性の現れ方は一人ひとり大きく異なるため、学校への相談では診断名だけでなく「どんな場面で困りやすいか」を具体的に伝えることが大切です。
ADHD注意欠如・多動症
不注意(集中が続きにくい、忘れ物が多い)、多動性(じっとしているのが苦手)、衝動性(思いついたことをすぐ行動に移す)といった特性がみられる、神経発達症のひとつです。現れ方は一人ひとり異なり、年齢とともに変化することもあります。学校への相談では、診断名よりも「どの場面で困りやすいか」(板書が追いつかない、持ち物の管理が難しい など)を具体的に伝えると、学校側も手立てを検討しやすくなります。
ASD自閉スペクトラム症
人とのやりとりやコミュニケーションの取りにくさ、興味やこだわりの強さ、感覚の過敏さ・鈍感さなどの特性がみられる、神経発達症のひとつです。「スペクトラム(連続体)」という名のとおり、特性の強さや現れ方には幅があります。学校生活では、予定の変更が苦手、教室の音や光が刺激になる、といった具体的な場面をもとに配慮を相談することが多くなります。
LD学習障害・限局性学習症
全般的な知的発達に遅れはないものの、「読む」「書く」「計算する」など特定の学習にだけ著しい困難がみられる状態です。医学的には「限局性学習症(SLD)」と呼ばれます。努力不足と誤解されやすいのですが、本人ががんばれば解消するというものではありません。学校では、読み上げやICT機器の利用、板書を写す時間の調整、テストでの配慮などが相談されることがあります。
HSPひといちばい敏感な人
Highly Sensitive Person の略で、周囲の刺激や人の気持ちを人一倍感じ取りやすい気質を表す言葉です。心理学者のエレイン・アーロン氏が提唱した概念で、医学的な診断名ではありません。教室のざわつきや強い光がつらい、人の感情に影響を受けやすい、といった困りごとがある場合は、診断の有無にかかわらず、具体的な場面を学校に伝えて相談できます。
ギフテッド
特定の分野で、年齢の水準を大きく超える能力や強い興味を示す子どもを指して使われる言葉です。日本では法律上の定義はありませんが、文部科学省でも「特定分野に特異な才能のある児童生徒」への指導・支援のあり方が検討されています。授業が易しすぎて退屈してしまう、興味の偏りが大きいといった困りごとが生じることもあり、発展的に学べる機会や、興味を伸ばせる場が学校にあるかが、学校選びの観点になります。
不登校
病気や経済的な理由を除き、心理的・情緒的・身体的、あるいは社会的な要因や背景によって、登校しない、あるいはしたくてもできない状態を指します。文部科学省の調査では、年度内に30日以上欠席した児童生徒を不登校として集計しています。理由をひとつに絞れないことが多く、本人にもうまく説明できない場合があります。学校選びでは、登校のペース、教室以外の居場所、欠席や別室登校の出席の扱いをどこまで相談できるかが、確認したいポイントになります。
帰国子女
保護者の海外勤務などに伴って海外で一定期間教育を受け、日本に帰国した児童生徒を指します。私立中学校の多くが帰国生入試を設けていますが、出願できる海外在住期間や帰国後の年数、試験科目は学校によって異なります。日本語での学習に慣れるまでの支援があるか、身につけた語学力を伸ばせる環境があるかも、学校選びで確認したい点です。
