「出席扱いになるって聞いたけど、実際どうすればいいの?」

フリースクールに通わせたり、ICT教材を使ったり、何かしら動いているのに、それが学校にどう伝わるのかよくわからない——そんな状況で、一人で調べ続けている保護者の方は少なくありません。

この記事では、制度の説明だけにとどまらず、実際にどこから動けばよかったのかを、ひとつの実例を通して整理しています。学校に連絡する前の「下調べ」として使っていただけると嬉しいです。

⚠️ この記事について
本記事は文部科学省の公開資料と実際の支援事例をもとにした情報提供です。出席扱いの判断は学校に在籍する校長が行います。制度の詳細・最新情報は文部科学省や在籍校に直接ご確認ください。

出席扱いって、実際どういう仕組みなの?(制度のキホンだけ確認)

結論から言うと、「条件次第でなりうるが、必ずなるとは言えない」が正確なところです。

文部科学省は2019年の通知のなかで、一定の条件を満たしたICT等を活用した学習活動を「出席扱いとすることができる」と示しています。「できる」という表現が示すとおり、自動的になるわけではなく、学校の判断が前提です。地域や学校によって対応が異なるため、まず在籍校に確認することが必要です。

根拠となる通知
「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年(2019年)10月25日・文部科学省初等中等教育局長通知
不登校の子どもが自宅等でICT等を活用した学習をした場合、指導要録上「出席扱い」とすることができると明示されています。

出席扱いの要件・申請の詳細については、こちらの記事で詳しくまとめています。この記事では「実際にどう動くか」に絞って話を進めます。

フリースクールを3か所転々としていたご家庭の話(実例)

※ 個人情報保護のため、状況は一部ぼかして掲載しています。

まなぶてらすの講師が教育相談の流れでお会いしたご家庭のお話です。

小学6年生のお子さんが不登校になり、お母さんはフリースクールを3か所試しながら、ICTの学習教材も2〜3種類を並行して使っていました。「何かをしていないと不安で」とおっしゃっていたように、とにかく手を動かし続けている状態でした。

最初のご相談は、出席扱いについてではありませんでした。

「これだけいろんなものをやらせているけど、どれをどうすればいいのかわからない」——それが最初の言葉でした。

よくお話を聞いてみると、困っていることは大きく2つありました。

① 学校とどう関係を持っていけばいいかわからない
連絡は取り合っているものの、「何を報告すればいいのか」「どこまで話していいのか」という手探りが続いていました。担任の先生が悪い方ではないのに、「報告するたびに少し消耗する」とおっしゃっていました。

② 自分はお子さんに何をしてあげればいいのかわからない
フリースクールに通わせ、教材も揃えている。でも「私がやっていることは合っているんだろうか」という不安が消えない状態でした。

まず行ったのは、今やっていることの棚卸しでした。

フリースクール3か所それぞれで何をしているか、ICT教材で何を学んでいるか、週にどのくらいの時間をどこで過ごしているか——これを一枚の表に整理しました。

お母さんは「こうして並べてみると、思ったよりちゃんとやっていたんですね」とおっしゃっていました。

この棚卸しが、そのまま学校への学習記録になりました。担任の先生には特別な指摘もなく受け取っていただけて、その後の学校とのやり取りも少し和らいだとのことでした。

この実例から見えてきたこと
出席扱いの制度を知らなかったわけでも、学校が敵だったわけでもない。情報と不安が混在していて、次の一手が見えなかっただけでした。整理されると、動けるようになります。

「何を記録すればいいの?」に答える 実際の学習記録の作り方

記録の形式に、決まりはありません。大切なのは「学校が受け取りやすい形にすること」です。

このご家庭では、お子さんがICT教材を使って学習していたため、教材側に残るログ(学習履歴・取り組んだ問題数・学習時間など)をGoogleドキュメントに貼り付けて整理しました。

記録に入れたのは、こんなシンプルな内容です。

  • 学習した日と時間(例:4月5日・45分)
  • 何で学んだか(ICT教材名、またはオンライン家庭教師)
  • 学習した内容(例:算数・分数のたし算)
  • 先生や教材からのひとことメモ(あれば)
  • お子さんの様子(「今日は集中できた」など、一行程度)

特別な書式は必要ありません。「盛らない」ことがいちばんの信頼につながります。出席扱いを目標に書くのではなく、実際にやっていることをそのまま見ていただくスタンスが、その後の学校との関係を楽にしてくれます。

ひとつのコツ
ICT教材を使っている場合、学習ログはすでに自動で記録されていることが多いです。「記録を一から作る」のではなく、「すでにある記録を整理して見せる」という感覚で取り組むと、保護者の負担がぐっと下がりますよ。

学校への渡し方は「Googleドキュメント」か「PDF」で使い分ける

記録が整ったら、学校へ渡します。渡し方は相手に合わせて使い分けるのがポイントです。

渡し方 向いているタイミング
Googleドキュメントのリンクを共有 担任の先生がICTに慣れていて、随時確認してもらいたいとき。記録を更新するたびに自動で反映されるので便利です。
PDFにして印刷・送付 「紙で欲しい」と言われたとき、または学校との面談に持っていくとき。印刷して持参すると、その場でいっしょに確認できます。

どちらが正解ということはありません。「どちらの形が受け取りやすいですか?」と最初に一言確認するだけで、その後のやり取りがぐっとスムーズになります。

学校に相談する流れの目安(ステップで確認)

「まず何をすればいいの?」という方のために、一般的な流れをステップで整理しました。学校・地域によって異なりますので、最初に担任や教育相談担当に確認してください。

ステップ1:在籍校(担任・教頭・教育相談)に連絡する

「自宅でオンライン学習をしていますが、出席扱いの可能性について相談したい」と伝えてみましょう。最初の一言が一番ハードルが高いですが、「相談したい」という言葉だけで大丈夫です。

ステップ2:何を学んでいるかを共有する

ICT教材・オンライン家庭教師・フリースクールなど、今やっていることを整理してお伝えします。上で紹介した「棚卸し」がそのまま使えます。学校側が必要な条件・書類の確認もここで行います。

ステップ3:学習記録を残す

授業日時・学習内容・時間数を記録します。形式は学校と相談しながら決めてOKです。ICT教材のログをそのまま活用できる場合もあります。

ステップ4:定期的に学校へ報告する

月次・学期ごとなど、学校が求めるペースで報告します。「どのくらいの頻度が助かりますか?」と事前に確認しておくと安心です。

ステップ5:指導要録への記載を確認する

出席扱いが認められた場合、指導要録にどう記載されるかを確認します。記載の内容・解釈は学校が行います。

まなぶてらすが「補助線」になれる場面

オンライン家庭教師は、出席扱いを「確約」するものではありません。出席扱いの判断はあくまで在籍校の校長が行います。ただ、学習の継続と記録という面で「補助線」になり得る部分があります。

まなぶてらすができること(一般的な範囲)

  • 学習の継続をそばでサポートする
  • 授業記録・振り返りメモを残す
  • 保護者が報告書を作成する際の参考情報を提供する
  • 「今の状況を整理したい」というご相談に乗る

できないこと

  • 出席扱いになることを保証する
  • 学校・教育委員会への手続きを代行する

保護者の方が「一人でやらなきゃ」と思っていることの中に、一緒に考えられることは意外とあります。まずはお気軽にご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

フリースクールに通わせながら、オンライン家庭教師も利用できますか?

はい、併用できます。フリースクールと家庭教師はそれぞれ役割が異なるため、両方使っているご家庭も少なくありません。学習記録を整理する際は、どちらで何を学んでいるかを分けて記録しておくと、学校への報告がスムーズになります。

ICT教材の学習ログは、そのまま記録として使えますか?

多くの教材では、取り組んだ日時・内容・時間数が自動で記録されます。それをGoogleドキュメントなどにまとめれば、学習記録として活用できることがあります。どのような形式が必要かは、事前に在籍校と相談しておくと安心です。

出席扱いになる条件を満たしているか、どうやって確認しますか?

まず在籍校の担任または教育相談担当に「オンライン学習での出席扱いについて相談したい」と連絡してください。地域・学校・状況によって対応が異なるため、学校が最初の確認先です。

出席扱いが認められなかった場合、学習に意味はありますか?

はい、大いに意味があります。出席扱いの有無にかかわらず、学習の継続は学力の維持・回復、自己効力感の回復につながります。出席扱いを目的にするより、お子さんが「学べた」と感じられることを優先しましょう。

不登校でオンライン学習を始めるのに、タイミングはありますか?

特定のタイミングは必要ありません。ただし、お子さんが強いストレス状態にある時期は、まず休息を優先してください。「少し外の刺激を受けてみたい」「何か学びたい気持ちがある」というサインが出てきたころが、始め時のひとつの目安です。

まなぶてらすの授業ツールは何を使いますか?

まなぶてらすではGoogle MeetまたはZOOMを使用します(1コマ50分が基本)。カメラはOFFでも受講できます。スマートフォン・タブレット・PCから参加可能です。

参考文献

最終確認日:2026年4月12日。制度内容は変更になる場合があります。最新情報は文部科学省・在籍校に直接ご確認ください。

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この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

▶ まなぶてらす公式サイト

この記事の監修者

さとしん先生

さとしん先生(佐藤 信一)

教育心理学修士・不登校支援歴20年

国際基督教大学(ICU)大学院教育心理学修士課程修了。20年以上の英語指導経験に加え、20年にわたり不登校の子ども・保護者の相談支援に携わる。現在もフリースクール職員として現場でサポートを続けながら、約300人の不登校生とその保護者への相談・情報提供の実績を持つ。