まなぶてらすでレッスンやコーチングを担当している、たくとと申します。今回は、講師歴が長い経験を踏まえ、お子様に適切な学習とは何か?を考えるお話をさせていただければ幸いです。

保護者の方と面談をしていると、
よく、こんな言葉を耳にします。

「今の勉強のやり方で、この先大丈夫なのでしょうか」
「詰め込みばかりで、考える力が育っていない気がします」
「でも、じっくり考えさせていて遅れないかも心配で…」

どれも、とても自然な悩みです。
むしろ、こうした迷いを持っていること自体が、
お子さんのことを真剣に考えている証拠だと、私は感じています。

今は「探究学習が大切」「考える力が必要」という言葉を、
以前よりも多く耳にするようになりました。
一方で、テストや成績という現実もあります。

だからこそ、
詰め込み学習は良くないのではないか
でも、やらせないわけにもいかない
その間で、気持ちが揺れるのだと思います。

私は長年、子どもたちの学びを現場で見てきましたが、
はっきり言えることがあります。

学び方に、白か黒かの正解はありません。

大切なのは、
今の学びが、その子の成長につながっているかどうかです。

まずお伝えしたい結論

最初に、結論からお話しします。

詰め込み学習は、
子どもの学びを支える土台を安定させるためのものです。

探究学習は、
身につけた知識を使い、
理解を深めていくためのものです。

どちらが優れている、という話ではありません。
役割が違うだけなのです。

詰め込み学習は「考える力」の敵ではありません

「詰め込み」という言葉に、
あまり良くない印象を持つ方も多いかもしれません。

けれど、私は詰め込み学習そのものが悪いとは思っていません。

子どもが考えるためには、材料が必要です。
言葉、知識、基本的な型。
これらが頭の中にあるからこそ、
「どうしてだろう」「他に方法はないかな」と考えられます。

たとえば、
文章を読むとき、言葉の意味が分からなければ内容は理解できません。
計算も、基本が身についていなければ工夫のしようがありません。

詰め込み学習は、
考える力を育てる前の準備運動のようなものです。

準備が整っていない状態で、
「もっと考えなさい」と言われても、
子どもは戸惑ってしまいます。

探究学習は、理解を「自分のもの」にする時間

では、探究学習はいつ意味を持つのでしょうか。

それは、
ある程度の基礎が身についてからです。

知っていることを使って、
「なぜこうなったのか」
「どうしてこの答えになるのか」
を考える。

この過程で、理解は一気に深まります。

誰かに説明しようとして、
「あれ、ここが曖昧だな」と気づく。
これも、とても大切な学びです。

探究学習は、
学びを自分の中に定着させる時間だと考えてください。

「どちらも大事」と分かっていても不安になる理由

多くの保護者の方が、
「詰め込みも探究も大切なのは分かっている」とおっしゃいます。

それでも、不安は消えません。

理由は簡単です。
成果が見えにくいからです。

暗記や反復は、点数や結果として表れやすい。
一方で、考える力はすぐには形になりません。

「本当に身についているのだろうか」
「遠回りしていないだろうか」

そう感じるのは、自然なことです。

私は、こうした不安を持つ保護者の方に、
「焦らなくて大丈夫です」とお伝えしています。

学びは、積み重なっていくものです。
目に見えない時期があっても、
あとから効いてくることが少なくありません。

無理のないバランスの考え方

詰め込みと探究を、
同時に完璧にやろうとする必要はありません。

学びは、時間と目的で分けると、
ずっと楽になります。

日常の学習では、
覚える、慣れる、繰り返す。

少し余裕のある時間に、
考える、話す、まとめる。

このくらいの感覚で十分です。

大切なのは、
どちらか一方に偏りすぎないこと

学びを、流れとして捉えてみてください。

保護者の方にできる関わり方


「何か教えた方がいいのでしょうか」
と聞かれることも多いですが、
無理に教える必要はありません。

むしろ、
話を聞いてあげる役に回ってください。

「どう考えたの?」
「そこはどうしてそう思ったの?」

それだけで、子どもは考え始めます。

正解を与えなくても大丈夫です。

ひとつの選択肢として

もし、
家庭だけでは難しいと感じたときは、
外の環境を使うのも一つの方法です。

私は毎週金曜日19時から、
メタバース空間での少人数制・探究ゼミを行っています。

理系のプロフェッショナルであるうえむら先生とタッグを組み、
正解探しではなく、
考える過程を大切にする時間をつくっています。

必要なときに、
思い出してもらえたら、それで十分です。

おわりに

学びは競争ではありません。
比べるものでもありません。

子どもが、
「分かる」「考えられる」と感じられる瞬間を、
少しずつ増やしていくこと。

それが、何より大切だと、私は思っています。

この記事が、
保護者の方の気持ちを少し軽くできていれば、
それだけで嬉しく思います。

さいごまで読んでいただき、ありがとうございました!

ABOUT ME
たくと
まなぶてらす講師。昼はwebライター、夜はベテランの現役塾講師。元プロ家庭教師。 「思考力トレーニング」というメソッドを用いて、読解や子別カリキュラムの学習指導。 小学生の中学受験から、高校生の大学受験まで幅広く対応可能。講師歴のべ30年。