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生徒さんから教えてもらったこと③  友達0人の「フォレスト・ガンプ」S太君の話

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こんにちは。まなぶてらす講師のこいけです。

小学生(国・算)・中学生(5科目)・高校生(英語)をメインで指導しています。

 

生徒さんを教える仕事をずっと続けてきて、ここしばらくは「何らかのハンデと向き合いながら勉強を進めていかなければならない生徒さん👦👧」を担当することが増えました。

私は特に学校などで専門の勉強していたわけではないので、そのような生徒さんの接し方が分からず最初は戸惑うことばかり。苦労しました。

 

少しずつ知識を取り入れて慣れてきたものの、まだまだ勉強中…という感じです。

そんな生徒さんとの勉強を通して教えてもらったこと、お伝えできる範囲で紹介したいと思います。

 

生徒さんから教えてもらったこと③ハンデを超えて学ぶ人たちその1―友達0人の「フォレスト・ガンプ」S太君の話

 

S太君は、当時私が家族ぐるみで仲良くさせていただいていたお友達の4人きょうだいの末っ子でした。

S太君は「発達障害」があり、今の家へ移転して来るまでは支援学級で勉強していたのですが、移転してきた地域では一般のクラスに入っていたため、様々な面で援助を必要としているとの話でした。

そして、S太君が小学校高学年のころ、お母様から勉強を見てほしいとのことで伺うことになりました。

 

S太君との授業スタート

 

実は、困ったことにS太君の授業「通常の会話がほとんど成立しない」のです。

 

ある日。

S太君が毎週のように宿題を忘れてしまうので、そういうことを続けてはいけないこと、その理由も含め、キッパリと伝えました。

S太君は私が真剣に話している顔を見ていたのですが、何も言わずにニヤリ😏

 

ますます私は🔥🔥ヒートアップ🔥🔥!でも全然、響きません。

 

また、前の週に話したことを思い出してもらうのに授業のほとんどを使ってしまうこともあり…なかなか前に進めません。

 

S太君の場合は、帯分数を仮分数に直すことが苦手でした。

 

図解したり、例題を何回も解いたりして一か月以上頑張ったのですが、ついにできるようになりませんでした

 

S太くんの悩み

 

そんなやり取りが続いたため、困ってS太君のお母さんに相談したところ。

 

S太君は誰に対してもいわゆる「空気の読めない」反応をしてしまうので友達が一人もできないと、教えてくださいました。

 

また、S太君にとって野球やサッカーのルールは難しすぎるでそうです。

例えばバッターボックスに入ってボールがバットに当たってうまい具合に飛ばせても、自分が左右どちらに走ればいいのかが覚えられないため、結局アウトになってしまうということでした。

そのうち遊びに誘ってもらえなくなって、いじめられるようになったというのです。

 

👩「ご迷惑かけますけど、よろしくお願いしますね~」

と明るいご対応をいただき、かえって恐縮‥・。

 

成果が上がらずに申し訳ない気持ちと半ば途方に暮れた状態でいたある日のこと。

 

S太君のお母さんからお誘いを受けて、二人でS太君が通っている小学校に伺いました。

そこにはS太君の担任の先生と、もう一人の先生がいらっしゃいました。

 

四者面談?

 

本当に珍しい経験でしたが、そこで「四者面談」が始まりました。

 

お話によると二人目の先生は、東京で発達障害の児童に関する研究をしている専門家で、講演会は常に満員、カウンセリングは半年待ちという方です。

 

貴重なお話を伺うことができました。

 

私は学習障害についてはある程度知っていましたが、一人ひとり学習面での援助の仕方が異なることを教えていただきました。

S太君の場合、一回に教える内容を少なくして目標を達成させ、反復を繰り返して少しずつステップアップするようにということでした。

 

担任の先生と私は、とにかく必死でメモを取りました。

 

S太くんへのサポート方法を変えると…

 

私はこのアドバイスを受けて指導の仕方を少し変えてみました。

 

  • ハードルを下げるだけ下げて、計算の手順も一つずつ確認
  • 宿題は1週間に2~3問、やってあれば心から褒めてあげる

 

本当に少しずつでしたが、S太君は前の週に勉強したことを思い出せるように…!

 

しかし中学校に入学して授業内容が増えると、学習する時間を増やさなければならなくなったようです。

 

お母さんから「塾に通わせることにしました」と言われ、私の授業はそこで終了…。

 

その語、私は転居したため、S太君がその後どうなったかについて聞くことが叶わなくなりました。

 

あれから7年、S太くんとの再会

 

それから7年ぐらい過ぎたころ、私はS太君に再会することができました!

 

中学校を卒業した後、近所の私立高校に進学し、建築関係の専門学校を卒業して建設会社に就職、現場監督として働いているということでした。

当時からは想像できないほど、しっかりと話をしてくれました。

 

高校の部活は?と尋ねたら👦「陸上部」という返事。

確かに野球ほどルールは細かくないかもしれません。

 

私はトム・ハンクスが演じた、映画「フォレスト・ガンプ」を思い出しました。

 

きちんとした成果が出せずどうなることかと思っていましたが、プライドを持って生活できているS太君を見て、めでたし・めでたしでした。

 

さいごに、一人ひとりにサポートの方法がある

 

私は専門家ではないので、ここに書いてあることが正解かどうかはわかりません。

 

この生徒さんから始まって、私は様々なハンデを超えて学ぶ生徒さんと出会いますが、

 

S太君を通して学んだこと―ひとりひとりを良く観察してその生徒さんに合わせる―ということが教える基盤になっているように思います。

 

↓↓ 他こいけ先生の「生徒さんに教えてもらったこと」シリーズ

生徒さんから教えてもらったこと①  読解のコツを身に付けた中学生Cちゃんの話

生徒さんから教えてもらったこと② 長いトンネルを抜けて英検合格を手にしたマコちゃんの話


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