※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます

こんにちは、まなぶてらす代表の坂本七郎です。

「AI(人工知能)が当たり前になる時代、自分の子どもは将来どんな力を身につけておけば困らないのだろう?」――そんな不安を感じる保護者の方が、最近とても増えてきたように感じます。

総務省の「令和7年版 情報通信白書」でも、生成AIの個人利用が急速に広がり、子どもたちが日常的にAIに触れる環境がすでに到来していることが報告されています。仕事の進め方や学び方そのものが大きく変わるなかで、これから子どもに必要なのは「AIに置き換えられない力」と言えるでしょう。

本記事では、これまでの時代の変遷を俯瞰しながら、AI時代を生き抜くために子どもに身につけてほしい「独自性・発想力」「幅広い教養」「楽しみ・追求する姿勢」の3つの軸について、私の考えをお伝えしたいと思います。

過去にあった2つの「革命」が私たちにもたらしたもの

AIの登場は、過去の「産業革命」「インターネット革命」に並ぶ、人類史における大きな転換点です。これからの話に入る前に、まずは過去の2つの革命を振り返ってみましょう。

産業革命:人類の「力」の拡張

かつては手作業で一つひとつ行っていたものが、機械の導入によって、大きな力で大量に生産できるようになりました。鉄道の誕生によって、一度に多くの人や物資を遠くまで運べるようにもなりました。

これは、いわば人類の「力の革命」だったと言えます。一人の人間ができることの範囲が、機械の力を借りて何十倍・何百倍にも拡張された時代です。

インターネット革命:「距離」の短縮

続いて起きたのがインターネット革命です。遠く離れた人と直接話をしたり、世界中の情報を瞬時に届けたりできるようになりました。物理的な距離が、学びや仕事の障害ではなくなった瞬間です。

「まなぶてらす」も、この流れの中で、約10年前にオンライン専門の家庭教師サービスとしてスタートしました。当時、私は教育コンサルタントとして全国の保護者から学習相談を受けていましたが、勉強のやり方を伝えるだけでは限界がありました。「直接、子どもたちに教えてくれる先生を、場所を問わず提供できる仕組みが必要だ」と考えたのが、サービス開設の原点です。

そして、勉強だけでなく、そろばん・プログラミング・英会話といった習い事まで掛け合わせることで、子どもたちの可能性を多角的に伸ばし、世界を広げてほしいという思いで事業を始めたのです。

AI革命で何が変わったのか?

AIの登場で大きく変わったのは、「一人の人間にできることの幅」が、これまで以上に飛躍的に広がった点です。

たとえば、一つのアプリを作るには、以前なら膨大なプログラミング知識と、何ヶ月ものトレーニングが必要でした。しかし今は、AIに適切な指示(プロンプト)を出すだけで、専門知識のない人でも、高精度なアプリを短時間で作れるようになっています。

これは「ものづくりの民主化」とも呼べる現象で、文章・イラスト・動画・音楽・プログラム――あらゆる分野で同じことが起きています。

これまでの3つの革命を整理すると:

  • 産業革命:人類の「力」を拡張した
  • インターネット革命:人と人の「距離」を縮めた
  • AI革命:個人の「能力の幅」を広げた

AI時代に求められるのは「独自性」と「発想力」

アイデアが簡単に形にできる社会では、誰かが優れたビジネスモデルを思いついても、すぐに模倣され、過酷な競争にさらされます。つまり、これからは「思いつき」だけでは差がつきにくい時代になります。

そこで重要になるのが、他の人とは違う角度から物事を捉える「発想力」と、その人ならではの「独自性」です。

独自性とは、特別な才能のことではありません。物事を見る角度・考えの引き出しの多さ・他人とは少し違うアプローチ――そういった日常の積み重ねで育つものです。そして、その土台は子どもの頃の学びの中にすでに存在しています。

算数・計算で身につく「独自性」とは?

意外に思われるかもしれませんが、算数・計算の学習は「独自性」を育てる絶好のトレーニングになります。計算は、ただ答えを出すだけのものではないからです。

計算スピードという独自性

たとえば、そろばんを極めて圧倒的な計算スピードを身につけることは、それ自体が一つの独自性です。3桁×3桁の暗算が一瞬でできる子は、それだけで他の子とは違う武器を持っていることになります。

そろばん教育は、単なる計算技術を超えて、集中力・記憶力・処理速度といった脳の総合的な力を伸ばすことが知られています。AI時代だからこそ、こうした「人間ならではの基礎能力」の価値はむしろ高まっています。

多角的な視点という独自性

もう一つの独自性は、一つの計算を、いろいろな角度から捉える視点です。

たとえば「75 × 36」という計算。筆算で解くのが普通ですが、こんな見方もできます。

75 × 36 = ?

  • 方法①:75 × 36 = 75 × 4 × 9 = 300 × 9 = 2700
  • 方法②:75 × 36 = (300 ÷ 4) × 36 = 300 × 9 = 2700
  • 方法③:75 × 36 = 75 × (40 − 4) = 3000 − 300 = 2700

同じ問題でも、数の見方を変えると、計算がぐっと楽になります。

私が連載している「計算スピードアップ術」シリーズでも、単なるスピードアップではなく、「数字をどう見るか」「いかに多様な解法を導き出せるか」という、思考の幅・引き出しの広さを重視しています。

これは、数学でいうところの「別解を作る」思考そのものです。一つの問題に対して別の解き方を探すクセをつけることで、常識にとらわれず多角的に考える力が自然と養われていきます。この『別解を作る』思考こそ、AI時代に求められる「独自の視点」を育てる土台になると、私は考えています。

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なぜ「計算の工夫」がAI時代を生き抜く力になるのか?

結論からお伝えすると、計算の工夫を学ぶ過程で、子どもは「他人と違う視点で物事を捉える思考法」を身につけられるからです。

同じ「75 × 36」を見ても、Aさんは筆算で解き、Bさんは「300 × 9 にできる」と気づく。この「気づきの差」こそが、AI時代に問われる『独自性』の原点です。

そして、この思考法は、AIへの指示(プロンプト)にも直結します。

同じ目的でも、指示の出し方で結果は大きく変わります。

  • 平凡な指示:「ブログ記事を書いて」
  • 独自の指示:「30〜40代の母親向けに、AI時代の教育不安に共感しつつ、計算の工夫が生む思考力の重要性を、産業革命との対比で語って」

後者のように、独自の切り口・多角的な視点を持つ人は、AIから引き出せる成果物の質・ビジネス価値が圧倒的に高くなります。

つまり、「計算の工夫」を学ぶことは、AIを使いこなす土台となる「思考の引き出し」を広げる練習でもあるのです。これは、計算ドリルを淡々とこなすだけでは決して身につきません。

「幅広い教養」もまた、AI時代の独自性を支える土台

独自性のあるプロンプト(指示)を出すためには、その背景となる『幅広い教養』が欠かせません。

たとえば、先ほど例に挙げた「産業革命との対比で語って」という指示。これを思いつくためには、産業革命がどんな出来事だったかを知っている必要があります。歴史を知らなければ、そもそも「対比してみよう」という発想自体が生まれません。

同じことは、あらゆる分野に当てはまります。文学・科学・経済・スポーツ・美術――どんな話題でも、知識の引き出しが多いほど、AIに与えられる指示の精度・独自性は格段に高くなります

だからこそ、学校で学ぶ各教科の勉強や、受験対策で身につける幅広い知識は、AI時代になっても決して無駄にはなりません。むしろ、幅広い教養を持つ人ほど、AIを真に使いこなせる人になれるのです。

「これからはAIが何でもしてくれるから、勉強しなくてもいい」――そんな声を耳にすることがありますが、これは大きな誤解です。学校の勉強・読書・実体験を通じた知識の蓄積こそが、独自の発想を生む源泉になります。

「何ができて、何が難しいか」を知らなければ、正しい指示は出せない

もう一つ、プロンプトの質を左右する大事な要素があります。それは、その分野について自分自身がどれだけ学んでいるかです。

たとえば、アプリ開発がAIで簡単にできるようになったからといって、私はプログラミングの学習が不要になったとは思いません。プログラミングを学んだ経験があるからこそ、「何が実現可能で、何が技術的に難しいのか」「どこに落とし穴があるのか」が判断でき、AIへの指示の精度が大きく変わってくるからです。

同じことは、文章作成・デザイン・分析・経営・教育――あらゆる領域に当てはまります。その分野について自分自身が一定の知識を持っていないと、AIに対して『正しい問い』を立てることができません。誤った前提や曖昧な指示で生成された結果を、「それっぽいから」と鵜呑みにしてしまうリスクもあります。

AIで「能力が広がった」と錯覚しがちだが、実は教養に依存している

AIを使うと、一見「自分の能力が広がった」「知識が増えた」と感じやすいものです。しかし、実際にはAIの出力の質は、指示を出す人間側の教養と知識に大きく依存しています

幅広い教養を持つ人ほど、AIから引き出せる成果物の質は高く、同じツールを使っていても結果には大きな差が生まれます。つまり、AIは「教養の格差」をむしろ拡大する道具であるとも言えるのです。

だからこそ、「AIが何でもしてくれるから勉強しなくていい」のではなく、「AIを使いこなすために、これまで以上に学ぶことが大切になる」と考え方を切り替えていく必要があります。

幅広い教養 × 多角的な視点 = 独自のプロンプト力

  • 知識の量:学校の勉強・読書・受験対策で蓄積する
  • 視点の質:計算の工夫・多角的アプローチで広がる
  • 専門の深さ:その分野を学んだ経験が「正しい問い」を可能にする

これらが組み合わさったとき、AIを「自分だけの強力なパートナー」として使いこなせるようになります。

もう一つ大切にしてほしい――「楽しみ、とことん追求する」姿勢

独自性や発想力と並んで、AI時代に大切にしてほしいことがもう一つあります。それは『何か一つのことを楽しむ』こと、そして『とことん追求していく』ことです。

自分の好きなことや得意なことを伸ばすのは大切ですが、それと同時に「楽しむ」という視点が欠かせません。「これをやっていると時間を忘れる」「もっと深く知りたい」――そんな対象を子どものうちから持てるかどうかは、人生の充実度に大きく関わります。

たとえ経済的価値を生まなくても、人生のQOLが高まる

たとえそれが経済的な価値やお金を生まなかったとしても、生活の中にそうした活動が加わることで、その人の生活の質(QOL:Quality of Life)は格段に高まります

音楽、絵、将棋、スポーツ、料理、プログラミング、ガーデニング――何でも構いません。「これが好き」「もっと上手くなりたい」という対象を持っている人は、毎日の暮らしに張りが生まれ、心の余裕も生まれます。

「とことん追求する」経験が、自分の独自性を生み、仕事にもインスピレーションを与える

そして、何かをとことん追求した経験は、その人ならではの『独自性』そのものを生み、本業の仕事に対しても、思わぬ角度からインスピレーションを与えてくれるものです。

一つの分野を深く掘り下げた人は、その分野でしか得られない「ものの見方」「考え方」「肌感覚」を獲得します。これこそが、他の人には真似できない『独自性』の核になります。

たとえば、長年そろばんを続けてきた人は「数字を扱う集中力」を、絵を描き続けてきた人は「全体の構図を見る目」を、将棋に打ち込んできた人は「先を読む思考」を、それぞれ仕事の中で活かしています。一つの分野を深く掘り下げた経験は、必ず他の分野でも応用が効き、その人だけのアイデア・着眼点を生み出します

つまり、追求する経験は「楽しみ」を超えて、本人の独自性そのものを形づくるということです。だからこそ、ただ勉強だけをストイックに進めていくのではなく、趣味やスポーツでも何でも、子どもが好きになれそうなことを一つ見つけ、それを追求し、学んでいく時間を意識してつくってあげてほしいのです。

これからの子どもに育てたい3つの軸

  • 独自性・発想力:他の人と違う角度から物事を捉える力
  • 幅広い教養:独自のアイデアを生む知識の引き出し
  • 楽しみ、追求する姿勢:QOLを高め、人生に深みを与える力

この3つが揃ったとき、AI時代でも自分らしく生きていける土台が育ちます。

10年間の集大成――それが「まなぶてらす」というサービスです

ここまでお話ししてきたような考え方を反映しながら、私はこの10年間、一つのオンライン家庭教師サービスを作り続けてきました。その集大成が、現在の「まなぶてらすです。

まなぶてらすは、勉強・受験対策だけでなく、そろばん・プログラミング・英会話・アート・将棋・ピアノなど、200名以上の先生から「学び」と「習い事」を一つの場所で受けられるオンライン家庭教師サービスです。5〜6歳から大人まで対応し、世界中どこからでも受講可能。Google Meetを使って、一対一の丁寧な指導が受けられます。

「学び」だけでなく「習い事」も同じ場所で提供しているのは、まさに前述のように、勉強と並行して『楽しんで追求できる対象』を子どもに見つけてほしいからです。そして、計算の工夫や受験勉強を通じて、『独自の視点』と『幅広い教養』を育てる場としても、多くのご家庭に選んでいただいてきました。

「単に学校の成績を上げる」だけでなく、子ども一人ひとりの『独自の強み』と『夢中になれる対象』を見つけ、伸ばす――それが、AI時代を見据えた私たちのこだわりです。

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よくある質問(FAQ)

Q1. AIに仕事を奪われる時代に、子どもに今から何を学ばせればいいですか?

「他の人と違う視点で考える力」と「自分なりの強み(独自性)」を育てる学びがおすすめです。たとえば、計算スピードや多角的な解法を身につけるための算数学習、そろばん、プログラミングなどは、AI時代でも価値が下がりにくい力を育てます。重要なのは、一つの正解を覚えることではなく、「一つの問題に対して複数のアプローチを考えられる思考の幅」を広げることです。

Q2. 「独自性」を育てるには、特別な才能が必要ですか?

独自性は才能ではなく、日々の学びの積み重ねで育てられます。たとえば、算数の問題を「他にも解き方はないか?」と考える習慣をつけるだけでも、思考の引き出しは確実に増えていきます。家庭での声かけや、先生との対話を通じて、自然に育てていける力です。

Q3. そろばんはAI時代に意味がありますか?

むしろ、AI時代だからこそ価値が高まっている習い事の一つです。そろばんは計算技術だけでなく、集中力・短期記憶力・処理速度といった「人間の脳ならではの基礎能力」を伸ばします。これらは、AIをうまく使いこなす上で不可欠な土台となる力です。

さらに、そろばん式暗算を学ぶことで、頭の中でそろばんを弾く力(イメージ力)が育ちます。これは想像力や空間認識力を高めることにもつながり、そこから図形感覚にも波及していくのが、そろばんの大きな特徴です。

つまり、そろばんは単なる計算技術にとどまらず、様々な分野に応用可能な総合的な脳の力を育ててくれる習い事と言えます。早い段階で身につけておくことをおすすめします。

Q4. 家庭で「独自性」を育てるために、親ができることは?

「他の方法はないかな?」と問いかける習慣を持つことが効果的です。宿題や日常の出来事に対して、答えを教えるのではなく「どう思う?」「他のやり方は?」と問いかけることで、子どもは自然と多角的に考えるようになります。家庭学習の見守りや先生との連携も、独自性を育てる大きな後押しになります。

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参考文献

  • 総務省「令和7年版 情報通信白書」
  • 文部科学省「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

▶ まなぶてらす公式サイト

この記事の監修者

坂本七郎

坂本 七郎

まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント

5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。

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オンライン家庭教師「まなぶてらす」
単発・短期から受講できる 小・中・高校生のためのオンライン個別指導サービス。授業はすべて対面式のマンツーマン。<指導科目> 5教科、中学受験、高校受験、大学受験、そろばん、プログラミング、英会話、理科実験、ピアノ、将棋、作文など。まなぶてらす