【受験の合否を決める】「やる気が出ない日」の過ごし方
入試本番で役立つのは「不機嫌な時の勉強法」
こんにちは。まなぶてらす講師のあかりです。
早いもので4月も後半ですね。新しい環境に少しずつ慣れてきた一方で、そろそろ隠れていた疲れが顔を出し始める時期でもあります。
「今日はなんだか、理由もなくイライラするな」 「やる気が出ないどころか、教科書を見るのも不快だ」
そんな風に、心がザラザラしたり、重く沈んだりする日は誰にでもあります。そんな時、真面目な子ほど「こんな自分じゃダメだ」と自分を責めて、完璧にできない自分に嫌気がさして、その日の学習をすべて放り出してしまうことがあります。
でも、多くの受験生を見てきて感じるのは、合格していく子たちは、決して「常に燃えるようなやる気に満ち溢れている」わけではないということです。
彼らの強さは、むしろ「不機嫌な時の過ごし方」にあります。
受かる子が持っている「ムラのなさ」という才能
入試に強い子、着実に合格を手にする子たちを観察していると、ある共通点に気づきます。それは「レッスンを休まない」ということです。
特別な集中力や、人並み外れた天才的なひらめきがあるというよりも、とにかく「ムラがない」。体調管理を含めて、自分のコンディションを一定に保つのがとても上手なのです。
でも、それは彼らが「鋼のような強い意志」を持っているからでしょうか? 私は、必ずしもそうではないと思っています。彼らは、意志の力で自分を無理やり動かしているというよりは、もっとしなやかに「仕組み」や「メンタリティ」を味方につけているように見えるのです。
「止めない」ための、ずる賢いくらいの仕組み作り
不快感がある時に、いつも通りの勉強をしようとするのは、あまり現実的ではありません。無理をすれば、次の日にはもっと動けなくなってしまうかもしれません。
大切なのは「止めないこと」。そして、そのためには「自分を甘やかす仕組み」をあらかじめ持っておくことが有効です。
例えば、どうしても机に向かいたくない夜。 「今日はもういいや」と布団に入る前に、「漢字ひとつだけ」書いてから寝る。これだけで、あなたの継続は途切れません。たとえ1分でも、「やった」という事実は残ります。
あるいは、「もし今日休んでしまったとしても、2日連続では休まない」というルール。人間ですから、どうしても動けない日はあります。でも、2日続かなければ、それはまだ「習慣」の中に踏みとどまっていると言えます。
さらに、勉強の定義を少し広げてみるのもいいかもしれません。 「今日はテキストを開くのがつらい」という時は、アプリの学習機能や、学習要素のあるゲームで軽く済ませる。それも立派な勉強時間だと、自分に許可を出してあげるのです。
これらは一見、妥協のように見えるかもしれません。しかし、つらい時にあえて「負荷を極限まで下げる」のは、明日以降の自分にバトンを繋ぐための、とても賢い戦略なのです。
「明るさ」と「ことば」が波を小さくする
また、ムラなく継続できる子たちの背景には、その子が持つ「性質」も大きく関わっているように感じます。
まずひとつは、「明るさ」です。 ここでいう明るさとは、お祭り騒ぎをするような賑やかさではなく、「物事を前向きに捉える性質」のこと。不快なことがあっても、それを長く引きずらず、「まあ、こんな日もあるよね」と切り替えられる明るさがあると、気持ちの波が小さくなります。波が小さければ、結果として勉強の「総量」を安定してこなせるようになるのです。
そしてもうひとつ、国語を教える立場として感じるのは、「よくしゃべる子」の強さです。 自分の考えや感じたことを言葉にできる「ことばの運用能力」が高い子は、それだけで学習の土台がしっかりしています。不快感の正体を言葉にしたり、学んだことを誰かに話したりすることで、知らず知らずのうちにストレスを逃がし、理解を深めているのかもしれません。
不機嫌な日の「一歩」が、本番のあなたを救う
最後にお伝えしたいのは、入試本番という場所についてです。 入試本番は、決して万全なコンディションで迎えられる場所ではありません。 極度の緊張、周りの受験生への気おくれ、予期せぬトラブル……。つまり、本番は人生で一番「不自由で不機嫌な自分」を抱えて戦わなければならない日なのです。
だからこそ、今、不快感の中で「漢字ひとつ」を書こうとしているあなたのその姿は、本番でパニックになりそうな自分を救うための、最高の実戦訓練になっています。
「やる気があるからやる」のではなく、「不機嫌なままでも、ちょっとだけやっておく」。 その一歩一歩の積み重ねこそが、あなたの中に「ムラのない強さ」を作っていきます。
完璧主義を少し横に置いて、今日は「一番ラクな形」で、何かひとつだけ。 その小さな一歩を、私は心から応援しています。