「不登校のままで高校受験はできるのか」「内申点がほとんどないけど、どこかに行けるのか」中学生の不登校のお子さんを持つ保護者として、そういった不安が頭から離れないことがあるかもしれません。

文部科学省の令和6年度調査によると、中学校の不登校生徒数は約37万人にのぼります。一方で、不登校を経験しながら高校進学を果たしているケースも確実に存在します。

大切なのは「受験ができるか・できないか」ではなく、今の状況から逆算して、何を・いつ・どう整えるかを知ることです。この記事では、内申点・高校の種類・残り時間別の準備・オンラインで対応できることを具体的に解説します。

※ 内申点・出席扱いの制度は自治体・学校によって異なります。最終的な判断は必ず在籍校(校長先生)に確認してください。

この記事でわかること:

  • 不登校でも高校受験は可能——選択肢の全体像
  • 内申点と不登校の関係(自治体差あり)
  • 残り時間別に「今から整えるもの」の整理
  • オンラインで対応できること・できないこと
Contents

不登校でも高校選びの選択肢はいろいろ

不登校であっても、高校受験の選択肢はあります。ただし「どの高校に出願できるか」は欠席日数・内申点・学力・受験する学校の方針によって変わります。まず高校の種類と、それぞれの受け入れ方を整理しましょう。

高校の種類と不登校への対応(一覧)

種類 主な特徴 不登校への対応
「全日制」公立 毎日通学。内申点を重視する傾向 欠席が多いと不利になる場合が多い
「全日制」私立 学力重視の試験が多い。学校によって対応が異なる 不登校枠・「オープン入試」を設ける学校あり
「定時制」 1日4時間程度。夜間・昼間など多様 学力・内申を重視しない学校が多い
「通信制」 自分のペースで学習。登校日数が少ない 不登校・発達障害対応に積極的な学校が多い

私立の不登校枠・オープン入試という選択肢

私立高校の中には、「不登校経験者への配慮入試」や、内申書を評価に使わない「オープン入試(学力試験のみ)」を設けている学校があります。こういった学校では、欠席日数が多くても学力試験の結果だけで勝負できる場合があります。

具体的な学校名や制度の詳細は変わることがあるため、各学校の入試要項や個別相談で確認してください。

「受験はできる」と「合格できる」は別という前提

選択肢があることと、合格に必要な準備が整うかどうかは別の話です。現在の学力・残り時間・体調・家庭のサポート体制を現実的に踏まえた上で、「今から整えられること」を考えることが大切です。

気になる「内申点」や「出席」のこと

不登校の子の内申点については、「欠席日数が多いと内申がつかない」というイメージを持っている方が多いですが、実際には自治体・学校・年度によって扱いが異なります。

内申が取りにくい場合の代替ルート(選択肢の比較)

選択肢 内申の影響 備考
私立「オープン入試」 受けない(学力試験のみ) 学校ごとに制度確認要
「定時制」「通信制」高校 比重が低い、または使わない学校も 各校の入試要項で確認
公立「チャレンジスクール」等 代替選考制度あり(東京都など) 地域によって制度が異なる

欠席日数と内申の関係は自治体・学校で異なる

公立高校の入試では、多くの場合「内申書(調査書)」が選考に使われます。欠席日数が一定以上になると評定がつかない場合もありますが、学校や自治体によっては「欠席日数に関わらず評定をつける」「欠席事由を考慮する」といった対応をしているところもあります。

まず在籍校の担任・教務担当に「現状ではどのように内申書が作成されるか」を確認することが出発点になります。

出席扱い制度の活用(民間サービスを使う場合の注意)

文部科学省の通知(1992年・2019年改訂)により、学校外の教育施設(「フリースクール」、オンライン学習など)での学習が一定の条件を満たす場合、在籍校の校長の判断によって「出席扱い」になる制度があります。

ただし、出席扱いが認められる条件(申請方法・機関の要件・日数・内申への影響)は学校・自治体によって大きく異なります。「オンライン家庭教師を使えば自動的に出席扱いになる」わけではないため、必ず在籍校に確認してください。

残り時間に合わせて、無理なく整えましょう

残り時間に応じて、優先すべき準備が変わります。現在のお子さんの状況(学年・体調・学力のベース)を踏まえて考えてみてください。

学年別・残り時間別の優先事項

時期 優先すること オンラインでできること
中1・中2 学力の穴を埋める(積み上げ単元優先) 個別補強・つまずき単元の修正
中3 春〜夏 志望校の選択肢を現実的に絞る 弱点単元の集中補強
中3 秋以降 志望校の入試形式に絞り込む 過去問演習・面接・作文対策

中1・中2:学力の穴を埋める時間がある場合

まだ受験まで時間があるこの時期の優先順位は「学力のベース作り」です。不登校中に生じた学習の抜けを、個別指導で少しずつ埋めていくことが後々の大きな差につながります。

焦って詰め込む必要はありませんが、「数学の基礎計算」「国語の読解力」など、積み上げが必要な単元から手をつけることで、中3になったときに選択肢が広がります。1対1のオンライン授業であれば、理解が止まっているところまで戻ってやり直せるため、「授業の途中から取り残されている」という感覚が残りにくいのもメリットです。

中3春〜夏:志望校の選択肢を現実的に絞る

この時期は、現在の学力と内申の状況をもとに、どの種類の高校が選択肢になるかを整理する時期です。学校の先生・塾・進路相談窓口(「教育支援センター」など)に相談しながら、「受験できる学校の範囲」を現実的に把握しましょう。

オンライン家庭教師を使って、弱点単元を集中的に補強することが有効な時期でもあります。

中3秋以降:過去問・面接・作文に絞り込む

志望校が絞られたら、その学校の入試形式に合わせた対策に集中します。学力試験の過去問演習はもちろん、「通信制」・「定時制」・私立では面接や作文(小論文)が課されることも多いです。

「なぜこの高校を選んだか」「不登校だった期間に何を考えていたか」を言語化する練習は、面接・作文対策として有効です。オンラインでも対策できる分野です。

オンラインで整えられるもの・整えにくいもの

オンライン家庭教師でできることとできないことを、あらかじめ理解しておくと計画が立てやすくなります。

オンラインで対応できること・できないこと(比較表)

対応できること 対応しにくいこと
学習の抜けを個別補強 集団模試の緊張感の体験
体調に合わせた受講頻度の調整 内申書・「出席扱い」の申請手続き
過去問演習・弱点フォロー 志望校の個別相談・学校見学
面接練習・作文・小論文指導 学校・教育委員会との連携手続き
安心できる「勉強の場」を作ること (代替:自宅でタイム設定した過去問演習)

こうした「オンラインで整えやすい部分」を、お子さんの体調に合わせて続けられる相手を見つけておくと、残り時間の使い方が変わってきます。「午前中しか動けない」「不登校の経験がある講師に見てほしい」「面接・作文も同じ先生に相談したい」——こういった条件から逆算して講師を選べる環境があると、無理なく学習を再開できます。

進路相談は誰に?学校・塾・自治体・第三者の役割

進路に関する情報は、複数のルートから集めることが大切です。一つの窓口だけに頼ると、選択肢が狭まってしまうことがあります。

学校との連携が難しい場合の外部リソース(3つの窓口)

相談先 できること
「教育支援センター」(適応指導教室) 市区町村設置。進路相談を受けられる場合がある
「フリースクール」・NPO 進路サポートを専門に行う機関もある
私立高校の個別相談会 「不登校の子の受験について聞きたい」と直接電話相談できる

保護者だけで抱え込まないための仕組み

「自分が全部調べなければ」と抱え込んでいる保護者の方も多いです。進路の情報収集・学校への問い合わせ・オンライン学習のサポートを、それぞれ「誰に頼むか」を分けて考えることで、負担が分散されます。

まなぶてらすのオンライン講師は、お子さんの「勉強の部分」を担当します。進路制度の細かい部分は学校や専門窓口と連携することで、全体を乗り越えやすくなります。

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まなぶてらすの不登校×受験サポート

ここまで読んで「じゃあ、誰にお願いすればいいのか」という段階まで来ている方もいると思います。まなぶてらすでは、不登校支援の経験を持つ講師・高校受験対策が得意な講師を、保護者とお子さんが自分で選んで、体験レッスン1回から始めることができます。

いきなり長期契約を決める必要はありません。

悩み別・まなぶてらすの使い方

保護者の悩み まなぶてらすでの進め方
午前しか動けない/昼夜逆転気味 午前レッスン対応の講師を指定して予約
内申が取りにくく「オープン入試」狙い 学力試験対策が得意な講師で過去問演習・弱点補強
学習の抜けが心配で何から手をつけるか迷う 不登校対応経験のある講師にまず現状把握を依頼
「通信制」「定時制」志望で面接・作文が不安 作文・面接指導に対応できる講師をマンツーマンで予約
本人と先生の相性が合うか不安 体験レッスン1回から試せて、合わなければ別の講師に切り替え可能

「教室に行けないから何もできない」ではなく、「家から、選べる先生と、できる範囲から」。体験レッスンで現状把握から始めるだけでも、次の一歩が見えやすくなります。

編集部スタッフが実際にかかわった受験対策

まなぶてらす編集部のスタッフが経験した、ある不登校のお子様との忘れられないエピソードをご紹介します。

2年間、画面越しに見えたのは「前髪」だけ

出会いは、「人と話すのは苦手だけれど、勉強はどうにかしなければならない」という切実なご依頼からでした。最初の授業。画面に映し出されたのは、お子様の顔全体ではなく、ほんの少しの「前髪部分」だけ。そこから2年間にわたる歩みが始まりました。

「画面共有」から始まった、静かな寄り添い

まずは無理に会話を強いるのではなく、お子様が持っているデジタル教材を画面共有してもらう形をとりました。 スタッフは、その画面を見ながら「ここはこうだね」「よく解けているね」と、ちょっとしたアドバイスを送り続けました。

週に3回、根気強く、でも踏み込みすぎない距離感で。 最初は無気力で、反応もほとんどありませんでした。しかし、続けていくうちに、少しずつ変化が現れました。興味がある話題に対して、小さなリアクションを返してくれるようになったのです。

本人の口から出た「進路の相談」

時間はかかりましたが、積み重ねた2年間は裏切りませんでした。 あんなに心を閉ざしていたお子様本人から、ある日、「進路について相談したい」と言葉があったのです。スタッフにとって、これほど嬉しい瞬間はありませんでした。

そこからは、今の環境でできる受験対策や、どんな選択肢があるかを一緒にじっくりと考えました。 「学びたいことが学べる場所はどこだろう?」 そうやって二人三脚で探し出し、最終的にお子様は、自分の意思で定時制高校への進学を決められました。

最初の状態からは想像もできなかった「今」

前髪しか見えず、一言も話せなかったあの頃からは、想像もできないような大きな成長です。 現在は、自分の力で少しずつ外の世界と関わり始めているという嬉しいご報告もいただいています。

不登校・受験サポートの実績を持つ講師紹介

ちづ先生

ちづ 先生

私立中高一貫校社会科教諭20年以上/「定時制」高校勤務10年/「通信制」高校添削講師。不登校だった生徒を多数サポートしてきた現場経験者。公立高校受験対策・共通テスト対策まで幅広く対応。

口コミ:「不登校の経緯を理解してくれた上で、受験に向けての見通しを一緒に整理してくれました。」
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もとやま先生

もとやま 先生

元塾長/個別指導・家庭教師経験豊富/不登校支援の午前授業対応。学校に通えない子のための午前レッスンに対応。自信につながる「できる!」を積み重ねる授業が評判。

口コミ:「不登校中でも午前中に授業を受けられて助かりました。元塾長らしい丁寧な進路アドバイスも心強いです。」
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Zen先生

Zen 先生

千葉大学大学院卒/高校入試数学・理科専門/早慶附属・都立難関校合格実績。「結果を数字として出す」指導を徹底。高校受験の数学・理科で得点を上げたい生徒に対応。

口コミ:「苦手だった数学が定期テストで20点以上アップしました。受験に向けて自信がついてきています。」
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一人で抱え込まず、頼ってくださいね

この記事のまとめ

  • 不登校でも高校受験はできる。「全日制」公立だけでなく、私立・「定時制」・「通信制」と多様な選択肢がある
  • 内申点の扱いは自治体・学校によって異なる。必ず在籍校に確認することが重要
  • 「出席扱い」制度は条件を満たせば認められる場合があるが、自動的には適用されない
  • 学年によって優先順位が変わる。中1・2は学力補強、中3春〜夏は絞り込み、中3秋以降は過去問・面接
  • オンラインで対応できるのは学力補強・面接・作文対策。内申・制度手続きは学校と連携が必要
  • まなぶてらすでは不登校対応経験のある講師を選んで体験から始められる

進路の情報を一人で全て調べるのは、本当に大変なことです。 学校の先生、地域の相談窓口、そして私たち「まなぶてらす」のようなオンライン講師。

「勉強はプロの先生に」「制度のことは学校に」というように、頼り先を分けることで、お父様・お母様の負担も少し軽くなるはずです。

「家から、安心できる先生と、できることから」。 お子さんの新しい一歩を、一緒にサポートさせていただけたら嬉しいです

よくある質問(FAQ)

不登校でも高校受験はできますか?

はい、不登校でも高校受験はできます。「全日制」公立高校では欠席日数が多いと不利になる場合もありますが、私立の「オープン入試」(学力のみで選考)、「定時制」・「通信制」高校など、欠席日数や内申の影響を受けにくい選択肢があります。どの選択肢が適切かは在籍校や自治体の窓口に相談することをおすすめします。

不登校の子の内申点はどう扱われますか?

内申点の扱いは自治体・学校によって異なります。欠席日数が多い場合でも評定をつける学校もあれば、一定以上の欠席で評定がつかないケースもあります。在籍校の担任または教務担当に「現状でどのような調査書が作成されるか」を直接確認することが大切です。

不登校から通信制・定時制・全日制、どれを選ぶべきですか?

「どれが正しい」という答えはありません。お子さんの体調・通いやすさ・学力・将来の進路のイメージを踏まえて、家族で選択肢を比較することが大切です。複数の学校の個別相談に参加し、実際の雰囲気を確かめてから判断することをおすすめします。

不登校の子の高校受験対策はいつから始めるべきですか?

中1・中2の段階で学力の穴を埋め始めることが理想ですが、中3から始めても対応できる選択肢はあります。まず「残り時間」と「お子さんの現在の学力・体調」を確認した上で、優先的に取り組む分野を決めることが重要です。焦りを感じているなら、まず1対1の体験レッスンで現状把握から始めることもできます。

オンライン家庭教師で不登校の子の受験対策はできますか?

学力の個別補強・弱点分野の克服・面接や作文対策はオンラインで十分対応できます。お子さんが安心できる自宅環境で、自分のペースで学習を再開できる点もメリットです。内申書や「出席扱い」の手続きは学校・自治体との連携が必要なため、オンライン講師とは役割を分けて考えるとよいでしょう。

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参考文献

  • 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
  • 文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について」(2019年通知)

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

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この記事の監修者

さとしん先生

さとしん 先生(佐藤 信一)

教育心理学修士・不登校支援歴20年

「国際基督教大学(ICU)」大学院教育心理学修士課程修了。20年以上の英語指導経験に加え、20年にわたり不登校の子ども・保護者の相談支援に携わる。現在も「フリースクール」職員として現場でサポートを続けながら、約300人の不登校生とその保護者への相談・情報提供の実績を持つ。

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