「苦手とできないは違う」——理系が苦手な女の子を12年見てきたみゆき先生が語る、本当の伸ばし方
※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます
「理系は向いていない」——そう思い込んだまま、大人になった女の子がいます。みゆき先生自身の話です。
電気回路が苦手で、兄たちが電気科に進む中、自分だけは「理系ではない人間だ」と決めつけていた。ところが大人になって電気工事士の資格取得に挑戦し、気がついたのです。苦手とできないは、まったく別の話だと。
その経験が、みゆき先生の14年間(某大手塾12年+まなぶてらす2年)の指導哲学の核になっています。理系が苦手な女の子を多く担当し、「分からないと言っていい場所」を作ることを大切にしてきました。今回はみゆき先生に、指導の現場で見てきたことを率直に語っていただきました。
「苦手」と「できない」は、まったく別の話
理系が苦手だと感じる子の多くは、「自分には無理だ」という思い込みを抱えています。みゆき先生は、その思い込みを崩すことこそが指導の出発点だと言います。
「女の子は周りと比べて自信を失いやすいんです。テストで点数が下がると、男子なら『次やり直せばいい』と切り替えられることが多いのに、女の子は『自分はできない子だ』と思いやすい。また、分からないことを授業中に手を挙げて聞くのに、ものすごく勇気がいる子が多い。だから私のレッスンでは、まず『分からないと言っていい場所』を作ることを大切にしています」
みゆき先生自身、子どもの頃に電気回路が苦手で、「自分は理系に向いていない」と思い込んでいた経験があります。大人になってから電気工事士の資格取得に挑んだとき、苦手とできないはまったく別のことだと、初めて腑に落ちたと言います。
「挑戦してみたら、ちゃんとできたんです。苦手意識があっても、やり方を知って練習すれば身につく。その経験があるから、生徒さんの『私には無理』という言葉を聞くたびに、そうじゃないよ、と心から思えます」
小さな頑張りを認めながら「私にもできるかもしれない」という感覚を育てること。みゆき先生が12年かけて磨いてきた指導の軸は、そこにあります。
みゆき先生
「苦手」は感情、「できない」は状態。感情は変えられる。自信を失った子に最初に必要なのは、分からないことを安心して言える場所です。
数学30点から、高校1年で100点へ——保健室登校の彼女に最初にしたこと
成績ではなく、ノートの字に「伸びる力」を見た。これが、みゆき先生が保健室登校だった中学1年生の女の子と出会ったときの第一印象です。
当時の彼女は人と話すのが苦手で、数学の点数は30〜40点。でもノートを見ると、言われたことを丁寧に実践する力が伝わってきました。
「まず途中式の見本を丁寧に書いて、『まずはこの通りにやってみよう』から始めました。宿題も無理のない量からスタートして、少しずつ増やしていきました。できることを積み重ねていくうちに、彼女が少しずつ口を開くようになった」
中学を卒業するころには数学が70点に。高校に合格した後の春休みも、彼女は休まず学習を続けました。
「高校最初のテストで100点を取るのを目標にして、基礎の復習と予習を一緒にやりました。そうしたら本当に100点を取ったんです。私が一番嬉しかったのは点数より、彼女が『自分にもできる』と思えるようになったこと。それが見えたことが、何より大きかった」
保健室登校で人と話せなかった女の子が、高校1年のテストで100点を取るまでに変わった。その変化の根っこには、「途中式の見本を丁寧に書く」という、ごくシンプルな積み重ねがありました。
みゆき先生
「できた」という小さな実感を積み上げること。宿題の量を絞り、途中式の見本を示し、ひとつずつ確認する。派手な方法ではなく、丁寧な積み重ねが自信を育てます。
オンライン家庭教師を選ぶ際、どの先生が子どもに合うかを判断するのは難しいものです。インタビュー形式で先生の人柄や指導方針を紹介する記事として、不登校のお子さんを3年間伴走したたたみ先生のインタビューも、先生選びの参考になります。
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小学5年生が「自分から目標を立てた」瞬間
勉強が「やらされるもの」から「自分のためのもの」に変わる瞬間がある。みゆき先生が12年間で一番印象に残っているのは、その切り替わりの瞬間だと言います。
小学5年生から担当したある女の子は、当時、理科に苦手意識があり自信を持てずにいました。みゆき先生が取り入れたのは「予習型学習」——まずレッスンで概念を学び、学校の授業で実験を体験し、その後に問題を解く流れです。
「理科って、実験が先に来ると『なんでこうなるの?』が分からないまま終わることが多いんです。でも事前に仕組みを知っていると、実験が面白くなる。学校の授業が『答え合わせ』みたいになるので、理科が得意科目に変わっていきました」
中学生になると、テストの点数として成果が出始めました。そこで転換点が訪れます。
「ある日、彼女が『次は80点超えたい』と言ったんです。それまで目標を言ったことがなかったのに。次のテストでは『85点目指したい』と。私はそのとき、あ、この子が変わったと思いました」
高校では自分で学習を進め、分からないところだけ質問するスタイルに自然に移行していった彼女は、最終的に薬学部を志望し推薦で大学合格を果たしました。苦手だった理科が、自分の進路を切り開く武器になったのです。
みゆき先生
「自分から目標を立てるようになったとき、その子の中で何かが変わった」と感じます。点数より先に、勉強への姿勢が変わる瞬間があるんです。
伸びる子に、最初から成績は関係ない
最初の成績で、子どもの可能性は決まらない。みゆき先生がはっきりと言い切る言葉です。
「よく聞かれるんですよ、『成績がよくない子は指導が難しいですか?』って。でも私の感覚では、成績よりも素直さのほうがはるかに大切です」
みゆき先生が「この子は伸びる」と感じる瞬間は、最初から決まっています。分からないことを「分からない」と言える子。間違えても隠さず「ここが分かりません」と伝えられる子。宿題をやってくる、分からないところに印を付けてくる——そういった小さな約束を大切にできる子は、成績に関係なく力をつけていきます。
「保護者の方が『うちの子は全然ダメで』とおっしゃることがありますが、実際に話してみると基礎のつまずきだけというケースがほとんどです。基礎さえ固めれば、そこから伸びていける」
伸びる子の条件は、最初の偏差値でも点数でもない。素直に学び続けようとする姿勢が見えたとき、みゆき先生は伸びると感じると言います。
理科が苦手な子のレッスン初日、みゆき先生がまずやること
「理科が苦手」には、子どもの数だけ理由がある。だからこそみゆき先生は、初回のレッスンで決まってやることがあります。
「まず直近のテスト答案を見せてもらいます。苦手と言っても、用語が覚えられていないのか、計算が苦手なのか、実験問題の読み取りが弱いのか——原因は一人ひとり全然違います。点数だけ見ても何も分からないので、どこで間違えたかを一緒に確認します」
特に多いのが、問題文の読み取りが原因のケースです。理科の問題は文章が長く、実験の状況説明がグラフや表と絡み合って出題されます。理科の内容は理解しているのに、問題文の読み方でつまずいている子が少なくありません。
「問題文を声に出して読んでもらうことがあります。そうすると、何が問われているか自分で気づく子が多い。読めていないんじゃなくて、読む習慣がついていないだけ、というケースです」
苦手の原因を一緒に見つけ、どこから取り組めばよいかを明確にする。その出発点を丁寧に踏むことが、みゆき先生の初回レッスンの設計です。
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「塾に入れれば伸びる」と思っていませんか?
保護者の関わり方も、子どもの成長に大きく影響します。12年の指導経験の中でみゆき先生が感じる、もっとも多い「誤解」について聞きました。
「『塾や家庭教師に任せれば成績が伸びる』と思っている方が、意外と多いんです。でも実際には、保護者の声かけや信頼関係が成長に大きく影響しています」
たとえば、レッスン中に「宿題の解説だけで新しい内容に進んでいない」と見えることがあります。傍目には遅れているように映るかもしれませんが、その基礎固めこそが後の大きな成長の土台になります。
「遠回りに見える時間が、実は成績向上のための大切な準備期間です。それを保護者の方に分かっていただけると、子どもも安心して取り組めます」
レッスン報告を通じて保護者と状況を共有し、「一緒に育てる」という感覚を持つこと。みゆき先生が大切にするのは、子ども・保護者・講師が同じ方向を向いて成長を見守る関係性です。
オンライン家庭教師に入会した保護者の声をまとめた記事として、子どもの勉強嫌いが変わった体験談10選も参考になります。
単発OK・早朝深夜OK——「その子に合った学び方」を探したい
本来、勉強は自分で進められるようになることが理想。みゆき先生がそう語るのは、指導の最終的なゴールが「自立」にあるからです。
「私が目指しているのは、最終的に自分で学習できる子を育てることです。問題の解き方だけでなく、その子に合った勉強の仕方や学習習慣を身につけることを大切にしています」
だからこそ、毎週定期的に通う子も、必要なときだけ質問する子も、どちらも歓迎します。単発・不定期のレッスンを大歓迎しているのも、「依存させること」ではなく「自立させること」が目的だからです。
早朝・深夜帯にも対応するのには、理由があります。不登校のお子さんが「朝起きる習慣をつけたい」「一日のスタートとして勉強したい」という目的でレッスンを入れるケースがあること。海外在住のお子さんが現地の学校と日本の学習を両立させるために時差の中で受講するケース。どちらも、「今の状況でも学び続けられる」という安心感を届けることを大切にしています。
不登校のお子さんが生活リズムを整えながら学ぶ方法については、不登校で生活リズムが崩れたときの「朝のオンライン枠」活用法も合わせてご覧ください。
みゆき先生が語る、オンライン指導ならではの温かさ
場所や環境に関係なく、学びたい気持ちがあれば学習を続けられる。これが、みゆき先生がオンライン指導の一番の価値だと言います。
「不登校で外に出られない子、持病があって外出が難しい子、海外在住の子——様々な事情を持つ生徒さんを担当してきました。リアルの塾では受けられないサポートを、オンラインだからこそできる」
もうひとつ、みゆき先生が挙げるオンラインの強みは、保護者がお子さんの様子を自然に見られることです。
「どんな問題を解いているか、どこでつまずいているかを保護者の方が自然に共有できる。塾だと終わった後に報告書しかない。でもオンラインなら、お子さんが学んでいる姿をそばで見られる。それが安心感につながります」
まなぶてらすは、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。子ども・保護者・講師が同じ方向を向いて成長を見守れる温かい学習環境がここにあります。
よくある質問
Q. 理系が苦手な子でも、みゆき先生のレッスンを受けられますか?
はい、むしろ理系が苦手な女の子が得意です。苦手の原因を一緒に探ることから始めますので、どのくらい苦手でも大丈夫です。まずは直近のテスト答案を見せてもらうところから始めます。
Q. 単発レッスンだけでも申し込めますか?
大歓迎です。テスト前の1回だけ、苦手な単元だけ——そういった使い方でも問題ありません。自分で学習できる子を育てることが目標なので、依存させるつもりはありません。その子に合ったペースを一緒に見つけましょう。
Q. 早朝・夜遅い時間帯でも受けられますか?
対応しています。不登校で朝のリズムをつけたいご家庭、海外在住で時差がある家庭など、様々な事情のお子さんを担当してきました。まずはプロフィールページから空き時間を確認してみてください。
Q. 子どもの成績が今、かなり低いのですが、大丈夫でしょうか?
成績よりも素直さが大切です。分からないことを「分からない」と言える子は、どの成績からでも伸びます。実際に保健室登校で数学30点台だったお子さんが、高校1年で100点を取った事例もあります。
Q. 小学生でも受けられますか?
はい、小学生のうちから担当するケースも多いです。特に「予習型学習」——先にレッスンで概念を学んでから学校の実験に臨む流れは、小学生の理科で効果が出やすい方法です。
この記事の著者
まなぶてらす編集部
「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。
取材協力
みゆき 先生
まなぶてらす講師・理系指導12年
算数・数学・理科を専門に、小学生から社会人まで幅広く担当。理系が苦手な女の子の指導に12年向き合い、「分からないと言っていい場所」を軸に自信を育てる指導スタイルで実績を積む。単発・不定期レッスン歓迎。早朝・深夜帯にも対応。