※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます

「出席扱いになるって聞いたけど、実際どうすればいいの?」

フリースクールに通わせたり、ICT教材を使ったり、何かしら動いているのに、それが学校にどう伝わるのかよくわからない——そんな状況で、一人で調べ続けているお母さんへ。

この記事では、制度の解説ではなく、まなぶてらすの講師が実際にお会いしたあるご家庭が、フリースクール3か所と複数のICT教材を組み合わせながら、学校に出席扱いの相談を持ちかけていった実例を整理してお伝えします。

出席扱いの制度・要件・申請手順を最初から知りたい方は、こちらの記事を先にお読みください:
▶ 不登校でも出席扱いになる?ネット出席制度活用の7つの要件と申請手順

この記事を読むと、「同じ立場でこの順序で動いた人がいる」という参考事例として、学校に連絡する前の下調べに使っていただけます。

⚠️ この記事について
本記事は文部科学省の公開資料と実際の支援事例をもとにした情報提供です。出席扱いの判断は学校に在籍する校長が行います。制度の詳細・最新情報は文部科学省や在籍校に直接ご確認ください。

制度の前提だけ最初に確認(詳しくは別記事へ)

結論から言うと、出席扱いは「条件次第でなりうるが、必ずなるとは言えない」が正確なところです。

文部科学省の2019年通知で、自宅でのICT等を活用した学習活動は指導要録上「出席扱いとすることができる」と示されています。「できる」とあるとおり自動ではなく、最終判断は学校(在籍校の校長)です。

制度の詳細・申請手順を知りたい方へ

本記事は実例にフォーカスしているため、制度の解説は最小限にとどめています。要件・申請手順・学習報告書の書き方など制度面の詳細は、こちらの記事で網羅しています。

▶ 不登校でも出席扱いになる?ネット出席制度活用の7つの要件と申請手順

ここから先は、「制度を知ったあと、実際にどう動いたか」のリアルな話に進みます。

フリースクールを3か所転々としていたご家庭の話(実例)

※ 個人情報保護のため、状況は一部ぼかして掲載しています。

まなぶてらすの講師が教育相談の流れでお会いしたご家庭のお話です。

小学6年生のお子さんが不登校になり、お母さんはフリースクールを3か所試しながら、ICTの学習教材も2〜3種類を並行して使っていました。「何かをしていないと不安で」とおっしゃっていたように、とにかく手を動かし続けている状態でした。

最初のご相談は、出席扱いについてではありませんでした。

「これだけいろんなものをやらせているけど、どれをどうすればいいのかわからない」——それが最初の言葉でした。

よくお話を聞いてみると、困っていることは大きく2つありました。

① 学校とどう関係を持っていけばいいかわからない
連絡は取り合っているものの、「何を報告すればいいのか」「どこまで話していいのか」という手探りが続いていました。担任の先生が悪い方ではないのに、「報告するたびに少し消耗する」とおっしゃっていました。

② 自分はお子さんに何をしてあげればいいのかわからない
フリースクールに通わせ、教材も揃えている。でも「私がやっていることは合っているんだろうか」という不安が消えない状態でした。

まず行ったのは、今やっていることの棚卸しでした。

フリースクール3か所それぞれで何をしているか、ICT教材で何を学んでいるか、週にどのくらいの時間をどこで過ごしているか——これを一枚の表に整理しました。

お母さんは「こうして並べてみると、思ったよりちゃんとやっていたんですね」とおっしゃっていました。

この棚卸しが、そのまま学校への学習記録になりました。担任の先生には特別な指摘もなく受け取っていただけて、その後の学校とのやり取りも少し和らいだとのことでした。

この実例から見えてきたこと
出席扱いの制度を知らなかったわけでも、学校が敵だったわけでもない。情報と不安が混在していて、次の一手が見えなかっただけでした。整理されると、動けるようになります。

「何を記録すればいいの?」に答える 実際の学習記録の作り方

記録の形式に、決まりはありません。大切なのは「学校が受け取りやすい形にすること」です。

このご家庭では、お子さんがICT教材を使って学習していたため、教材側に残るログ(学習履歴・取り組んだ問題数・学習時間など)をGoogleドキュメントに貼り付けて整理しました。

記録に入れたのは、こんなシンプルな内容です。

  • 学習した日と時間(例:4月5日・45分)
  • 何で学んだか(ICT教材名、またはオンライン家庭教師)
  • 学習した内容(例:算数・分数のたし算)
  • 先生や教材からのひとことメモ(あれば)
  • お子さんの様子(「今日は集中できた」など、一行程度)

特別な書式は必要ありません。「盛らない」ことがいちばんの信頼につながります。出席扱いを目標に書くのではなく、実際にやっていることをそのまま見ていただくスタンスが、その後の学校との関係を楽にしてくれます。

ひとつのコツ
ICT教材を使っている場合、学習ログはすでに自動で記録されていることが多いです。「記録を一から作る」のではなく、「すでにある記録を整理して見せる」という感覚で取り組むと、保護者の負担がぐっと下がりますよ。

学校への渡し方は「Googleドキュメント」か「PDF」で使い分ける

記録が整ったら、学校へ渡します。渡し方は相手に合わせて使い分けるのがポイントです。

渡し方 向いているタイミング
Googleドキュメントのリンクを共有 担任の先生がICTに慣れていて、随時確認してもらいたいとき。記録を更新するたびに自動で反映されるので便利です。
PDFにして印刷・送付 「紙で欲しい」と言われたとき、または学校との面談に持っていくとき。印刷して持参すると、その場でいっしょに確認できます。

どちらが正解ということはありません。「どちらの形が受け取りやすいですか?」と最初に一言確認するだけで、その後のやり取りがぐっとスムーズになります。

このご家庭が学校に出席扱いの話を持ちかけていった時系列

制度を知ってから、実際に学校に話を持ちかけるまでのプロセスを、このご家庭の時系列で整理しました。地域や学校によって対応が異なるため、あくまで「ひとつの実例」として参考にしてください。

1〜2か月目:まず担任に「相談したい」とだけ伝える

出席扱いの可能性を一気に伝えるのではなく、最初は「自宅で学習を続けているので、一度ご相談したい」という入り口にとどめたそうです。最初の電話で構えすぎると、お母さんもお子さんも疲れてしまうため。担任の先生は「学校に来てもらえれば話しましょう」と応じてくれたとのことでした。

3〜4か月目:今やっていることの「棚卸し」を作って見せる

上で紹介した、フリースクール3か所+ICT教材2〜3種類を一枚の表にまとめた資料を、担任に渡しました。「これだけやっているんです」と押し付けるのではなく、現状を整理して学校で受け取れる形にしたい、というスタンスでお伝えしたのがポイントでした。

5〜6か月目:学習記録のフォーマットを学校と相談

担任から「教頭にも共有したい」という反応があり、そこから「学校で受け取りやすい記録の形」をすり合わせていったそうです。「Googleドキュメントで共有しましょうか?」と尋ね、最初の数か月はリンク共有、面談時はPDFを印刷して持参という運用に落ち着いたとのことでした。

7〜8か月目:定期報告のリズムを作る

月1回の頻度で記録を更新する形にしたそうです。「次の報告は◯月◯日でよろしいですか?」と先に約束しておくことで、毎回連絡する負担が減ったとのこと。

その後:出席扱いの判断は学校

このご家庭の最終的な「出席扱いになったかどうか」は、学校・教育委員会の判断によるため公開を控えますが、学校とお母さんの関係性が前向きに変わったこと、お子さんも「学んでいる」と自分で言える時間が増えたことが、当時の振り返りで聞かれた変化でした。

このご家庭の歩みから見えたこと

出席扱いの認定は「ゴール」ではなく、学校とのコミュニケーションラインを作る過程そのものに大きな意味がありました。整理して見せられる材料があれば、学校も応じてくれる余地が広がります。

まなぶてらすが「補助線」になれる場面

オンライン家庭教師は、出席扱いを「確約」するものではありません。出席扱いの判断はあくまで在籍校の校長が行います。ただ、学習の継続と記録という面で「補助線」になり得る部分があります。

まなぶてらすができること(一般的な範囲)

  • 学習の継続をそばでサポートする
  • 授業記録・振り返りメモを残す
  • 保護者が報告書を作成する際の参考情報を提供する
  • 「今の状況を整理したい」というご相談に乗る

できないこと

  • 出席扱いになることを保証する
  • 学校・教育委員会への手続きを代行する

保護者の方が「一人でやらなきゃ」と思っていることの中に、一緒に考えられることは意外とあります。まずはお気軽にご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

フリースクールに通わせながら、オンライン家庭教師も利用できますか?

はい、併用できます。フリースクールと家庭教師はそれぞれ役割が異なるため、両方使っているご家庭も少なくありません。学習記録を整理する際は、どちらで何を学んでいるかを分けて記録しておくと、学校への報告がスムーズになります。

ICT教材の学習ログは、そのまま記録として使えますか?

多くの教材では、取り組んだ日時・内容・時間数が自動で記録されます。それをGoogleドキュメントなどにまとめれば、学習記録として活用できることがあります。どのような形式が必要かは、事前に在籍校と相談しておくと安心です。

出席扱いになる条件を満たしているか、どうやって確認しますか?

まず在籍校の担任または教育相談担当に「オンライン学習での出席扱いについて相談したい」と連絡してください。地域・学校・状況によって対応が異なるため、学校が最初の確認先です。

出席扱いが認められなかった場合、学習に意味はありますか?

はい、大いに意味があります。出席扱いの有無にかかわらず、学習の継続は学力の維持・回復、自己効力感の回復につながります。出席扱いを目的にするより、お子さんが「学べた」と感じられることを優先しましょう。

不登校でオンライン学習を始めるのに、タイミングはありますか?

特定のタイミングは必要ありません。ただし、お子さんが強いストレス状態にある時期は、まず休息を優先してください。「少し外の刺激を受けてみたい」「何か学びたい気持ちがある」というサインが出てきたころが、始め時のひとつの目安です。

まなぶてらすの授業ツールは何を使いますか?

まなぶてらすではGoogle MeetまたはZOOMを使用します(1コマ50分が基本)。カメラはOFFでも受講できます。スマートフォン・タブレット・PCから参加可能です。

参考文献

最終確認日:2026年4月12日。制度内容は変更になる場合があります。最新情報は文部科学省・在籍校に直接ご確認ください。

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この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

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この記事の監修者

さとしん先生

さとしん先生(佐藤 信一)

教育心理学修士・不登校支援歴20年

国際基督教大学(ICU)大学院教育心理学修士課程修了。20年以上の英語指導経験に加え、20年にわたり不登校の子ども・保護者の相談支援に携わる。現在もフリースクール職員として現場でサポートを続けながら、約300人の不登校生とその保護者への相談・情報提供の実績を持つ。