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夏休みが近づくと、「1学期の復習をさせたほうがいいのは分かるけれど、何から手をつければいいのか分からない」というご相談が増えます。

ドリルを1冊買って全部やり直す。通知表を見て苦手そうな教科を決める。塾の夏期講習に申し込む。どれも選択肢ではありますが、最初にやるべきことは別にあります。

それは、1学期のテスト・ノート・宿題を見ながら、「どこでつまずいたのか」を親子で棚卸しすることです。

小学生のつまずきは、点数だけでは分かりません。同じ70点でも、漢字を覚えていなかったのか、問題文を読み違えたのか、計算手順があいまいだったのかで、夏休みにやるべきことはまったく変わります。

この記事では、夏休み前に家庭でできる「苦手の棚卸し」の手順を、算数・国語の見方を中心に解説します。

坂本七郎
坂本七郎
夏の復習は「全部やり直す」より「ここだけ直す」を決めるほうがうまくいきます。親子で10〜20分、答案を一緒に見るだけでも優先順位がかなり見えてきますよ。

この記事でわかること

  • 1学期のテスト・ノート・宿題から苦手を見つける手順
  • 間違いを4種類に分ける見方
  • 算数と国語で特に確認したいポイント
  • 夏休みに直す単元を1〜2個に絞る方法
  • 家庭だけで原因が分からないときの個別レッスン活用法

夏休みの復習は「全部やり直す」より、1学期のつまずき発見から

夏休みの復習でいちばん避けたいのは、「苦手なところが分からないまま、なんとなく全範囲をやる」ことです。

もちろん、広く復習すること自体は悪くありません。ただ、小学生の夏休みは、宿題・自由研究・読書感想文・帰省・習い事などで思った以上に短くなります。1学期の内容を全部完璧にしようとすると、途中で疲れてしまい、肝心の苦手単元が残ることもあります。

そこでおすすめしたいのが、まず「材料」を集めることです。

夏休み前に集めたい3つの材料
  • テスト:単元テスト、漢字テスト、計算テスト、カラーテスト
  • ノート:授業中の板書、途中式、先生の赤ペン、空欄
  • 宿題:丸つけ後の直し、やり直しの有無、字の乱れ

全国学力・学習状況調査でも、教科ごとの平均だけでなく問題別の結果資料が公開されています。つまり、同じ「算数が苦手」「国語が苦手」でも、どのタイプの問題でつまずいているかを見ないと、具体的な対策は立てにくいのです。

家庭でも同じです。点数だけを見て「算数をもっとやろう」と決める前に、答案の中身を見てください。

テスト・ノート・宿題を並べて、間違いを4種類に分ける

答案を見るときは、正解・不正解だけでなく、「なぜ間違えたのか」に注目します。小学生のつまずきは、主に次の4種類に分けられます。

間違いの種類 よくある状態 夏休みの対策
知識不足 漢字・語句・九九・単位などを覚えていない 短時間で毎日くり返す。覚える量を小分けにする
解き方の未定着 授業では分かったが、自分で解くと手順が止まる 例題に戻り、同じ型を3〜5問解く
読み違い 「どれを選ぶか」「何を答えるか」を取り違える 問題文に線を引き、聞かれていることを口に出す
学習習慣の問題 字が雑、途中式がない、見直しをしない 勉強量より先に、書き方・直し方・見直し方を整える

この分類をすると、「もっと勉強しなさい」ではなく、「漢字は覚え方を変えよう」「文章題は問題文の読み方を練習しよう」と、声かけが具体的になります。

親子でやるときは、責めずに一緒に分類する

答案を見ると、保護者はつい「なんでここを間違えたの?」と言いたくなります。でも、その聞き方だと子どもは責められているように感じます。

おすすめは、次のような声かけです。

  • 「これは覚えていなかった感じ?それとも、解き方が途中で分からなくなった?」
  • 「問題文のどこを見て、そう思った?」
  • 「もう一回やったらできそう?それとも説明が必要そう?」

子どもに原因を説明させるのではなく、親子で一緒に探すのがポイントです。原因が分かれば、子ども自身も「自分は全部できないわけではない」と感じやすくなります。

算数は「前の単元とのつながり」を見る

小学生の算数は、前の学年・前の単元とのつながりが強い教科です。1学期の単元だけを見ていると、つまずきの本当の原因を見逃すことがあります。

たとえば、小学4年生でわり算の筆算が苦手な子は、実はかけ算九九・くり下がりの計算・位取りのどこかがあいまいな場合があります。小学5年生の小数や分数で止まる子も、整数の計算手順や単位量あたりの考え方に戻る必要があるかもしれません。

算数の答案で見るポイント

算数のつまずきチェック
  • 途中式が書けているか
  • 同じ種類の問題で続けて間違えていないか
  • 計算ミスが、特定のパターンに偏っていないか
  • 文章題で「何を求める問題か」を取り違えていないか
  • 単位・図形・表やグラフで、見落としが多くないか

特に注意したいのは、「計算ミス」で片づけないことです。計算ミスの中には、単なるうっかりもありますが、くり上がり・くり下がり・小数点の位置・分数の約分など、手順がまだ安定していないサインもあります。

同じようなミスが3回以上出ているなら、夏休みに戻る価値があります。

「戻る単元」は1つ下の階段まで

算数で苦手を見つけたら、今の単元をやみくもに解き直すより、1つ下の階段まで戻るのが効果的です。

1学期に困っている内容 戻って確認したい内容
わり算の筆算 九九、くり下がり、位取り
小数の計算 整数の筆算、小数点の意味
分数の計算 分数の大きさ、約分・通分
割合 かけ算・わり算の意味、図に表す力
面積・体積 単位、図形の名前、公式の意味

「前の内容に戻る」のは遠回りに見えますが、実際には近道です。分からないまま上に積むより、土台を直したほうが2学期以降の理解が安定します。

国語は「読み違い」と「語彙」を見る

国語のつまずきは、算数より見えにくいことがあります。点数だけを見ると「読解が苦手」とまとめてしまいがちですが、原因はさまざまです。

  • 本文の内容は分かっているが、設問の条件を読み落としている
  • 知らない言葉が多く、文章の意味を取り違えている
  • 「なぜ」「どのように」など、答え方の型が分かっていない
  • 自分の考えを書く問題で、言葉が出てこない

国語では、間違えた問題だけでなく、子どもがどこに線を引いたか、どの言葉を根拠に答えたかを見ることが大切です。

国語の答案で見るポイント

国語のつまずきチェック
  • 「抜き出しなさい」「選びなさい」「書きなさい」を取り違えていないか
  • 主語・指示語・接続語の読み違いがないか
  • 知らない言葉をそのままにしていないか
  • 記述問題で、本文の言葉を使えているか
  • 漢字の間違いが「覚えていない」のか「形が雑」なのか

国語の復習は、長い問題集をたくさん解くより、1学期の答案を使って「なぜこの答えになるのか」を一緒に確認するほうが効果的なことがあります。

問題文の条件に丸をつける。本文中の根拠に線を引く。答えの文末をそろえる。この3つを練習するだけでも、2学期のテストで落とす点が減りやすくなります。

親子で使える「できる/あやしい/分からない」棚卸し表

苦手を見つけるときは、細かく分析しすぎる必要はありません。まずは、各単元を3つに分けるだけで十分です。

分類 判断の目安 夏休みの扱い方
できる もう一度解いても自力でできる 時間をかけすぎない。宿題の中で維持する
あやしい 解説を見れば分かるが、自力だと迷う 夏休みの優先候補。例題からやり直す
分からない 解説を読んでも分からない、説明できない 一人で抱え込まない。先生や保護者の説明を入れる

ノートに次のように書くだけで、夏の計画が立てやすくなります。

棚卸し表の例
教科 単元 状態 原因メモ 夏休みにやること
算数 小数のかけ算 あやしい 小数点の位置でミスが多い 例題3問+同じ型を10問
算数 面積 分からない 公式を覚えているが図に使えない 図をかいて考える練習
国語 説明文 あやしい 「理由」を聞かれている問題でずれる 設問の条件に線を引く
国語 漢字 できる 送りがなだけ時々ミス 週2回だけ確認

ポイントは、表を立派に作ることではありません。親子で「どこがあやしいのか」を同じ言葉で共有することです。

夏休みに直す単元は1〜2個へ絞る

棚卸しをすると、直したいところがたくさん見つかるかもしれません。そこで全部に手を出すと、夏休みはすぐに終わってしまいます。

家庭学習で成果を出すなら、夏休みに直す単元は1〜2個に絞りましょう。

絞るときの基準は次の3つです。

  1. 2学期につながる単元か
  2. 同じミスが何度も出ているか
  3. 今なら短期間で立て直せそうか

たとえば、算数の「小数の計算」と国語の「説明文の設問の読み方」を選ぶ。あるいは、算数だけに絞って「わり算の筆算」と「文章題の立式」を直す。これくらい具体的に決めると、夏休みの学習が動き出しやすくなります。

夏休みの目標は「苦手をゼロにする」ではなく、「2学期に困らない土台を作る」ことです。全部を完璧にしようとするより、1つの単元で「前より分かる」「自分で解ける」を作るほうが、子どもの自信につながります。

1週間の進め方の例

小学生の場合、毎日長時間の勉強を続けるより、短くても同じ時間帯に取り組むほうが安定します。

曜日 やること 時間の目安
例題を一緒に確認する 20分
同じ型の問題を解く 20分
前日の間違い直し 15分
少し難しい問題に挑戦 20分
もう一度ミニテスト 15分
週末 できるようになったことを確認 10分

「できなかった日」があっても大丈夫です。翌日に倍やるのではなく、計画を小さく戻してください。夏休みの学習は、続けられる形にすることが何より大切です。

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家庭だけで原因が分からないときは、個別レッスンを使う

答案を見ても、なぜ間違えたのか分からないことがあります。保護者が説明しようとしても、子どもが「学校のやり方と違う」と混乱することもあります。

そういうときは、家庭だけで抱え込まず、第三者に見てもらうのも一つの方法です。

まなぶてらすでは、オンラインで先生に答案やノートを見てもらいながら、どこで止まっているかを確認できます。単発・短期の受講もしやすいため、「夏休み前に苦手を整理したい」「1学期の算数だけ見てほしい」という使い方にも向いています。

個別レッスンでは、次のようなことを相談できます。

  • テスト答案を見ながら、つまずきの原因を一緒に分類する
  • 算数の前の単元まで戻るべきか判断する
  • 国語の読み違い・記述の書き方を練習する
  • 夏休み中に取り組む単元を1〜2個に絞る
  • 親が声をかけなくても進むよう、毎週の宿題を設計する

親子で話すと感情的になりやすいご家庭ほど、先生が間に入ることで「勉強の話」を落ち着いて進めやすくなります。

小学生の苦手補強をサポートする先生を紹介します

まなぶてらすで、夏の苦手単元補強や家庭学習の立て直しをサポートしている先生を3名ご紹介します。今回は、小学生の保護者が相談しやすい若手・比較的新しい先生を中心に選びました。


ゆっちゃん先生

ゆっちゃん 先生

20代の社会人講師。小学生の算数・英語・理科に対応し、学校補習から中学受験まで相談できます。個別指導塾で小学生から高校生まで担当してきた経験があり、明るい雰囲気で、苦手単元の確認や学習管理まで伴走します。

口コミ:「中学受験の算数と理科をお願いしています。塾の後の疲れている時間のレッスンが多く、グズグズしがちな時間帯なのですが、先生の笑顔としっかりした進行のおかげで楽しくレッスンを受けることができています。おかげで算数の成績が安定してきました。」

プロフィールを見る


マリナ先生

マリナ 先生

2025年登録の理系講師。小学生の算数・英語・理科に対応し、勉強の習慣づけからサポートします。理工系大学院卒・研究職経験のある先生で、「できない理由」と「できる道筋」を整理しながら進めたいご家庭に向いています。

口コミ:「勉強が苦手な娘ですが、マリナ先生は娘の理解度を把握し、苦手な部分を繰り返し丁寧に指導してくださいます。娘はマリナ先生の授業を楽しみにしており、授業中は楽しそうに積極的に質問する声が聞こえてきます。」

プロフィールを見る


うみせ/海瀬先生

うみせ/海瀬 先生

2025年登録の伴走型講師。小学生の算数・国語の学校フォローや基礎固め、学習習慣づくりに対応しています。小さな「できた」を積み重ねながら、勉強への苦手意識や伸び悩みを整えたいご家庭に向いています。

プロフィールより:初回は目標や生活リズム、現在の困りごとを聞き取り、週・月単位の計画に落とし込んで進める先生です。勉強に苦手意識が強い子には、小さな成功体験から自信を育てる方針です。

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よくある質問

Q. 小学生の1学期の復習は、夏休みのいつ始めるのがよいですか?

できれば夏休みに入る前、または夏休みの最初の1週間で棚卸しを始めるのがおすすめです。宿題を進めながら苦手を見つけるより、先に「この夏に直す単元」を決めておくほうが、毎日の勉強がぶれにくくなります。

Q. テストの点数が悪くない場合でも、棚卸しは必要ですか?

はい。点数が悪くなくても、同じ種類のミスが続いている場合があります。特に算数の途中式、国語の設問条件、漢字の送りがななどは、点数だけでは見落としやすい部分です。2学期につながる単元だけでも確認しておくと安心です。

Q. 親が教えるとけんかになってしまいます。どうすればいいですか?

教える前に、まず一緒に分類するだけにしてみてください。「これは覚えていなかった?解き方が分からなかった?」と原因を探すところまでなら、親子の衝突は起きにくくなります。説明でぶつかる場合は、先生など第三者に任せるのも有効です。

Q. 算数と国語のどちらを優先すべきですか?

2学期の単元につながりやすいのは算数です。小数・分数・図形・割合などで止まっている場合は、算数を優先しましょう。一方で、問題文の読み違いや語彙不足が多い場合は、国語の読み方を整えることが他教科にも効いてきます。答案を見て、同じミスが多いほうから始めてください。

Q. オンライン家庭教師は、夏休みだけの利用でも大丈夫ですか?

はい。まなぶてらすは入会金・月会費なしで、1コマ50分から受講できます。夏休み前の苦手整理、夏休み中の短期補強、2学期前の確認など、必要な時期だけ先生に相談する使い方もできます。

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参考文献

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

▶ まなぶてらす公式サイト

この記事の監修者

坂本七郎

坂本七郎

まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント

5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。

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ABOUT ME
オンライン家庭教師「まなぶてらす」
単発・短期から受講できる 小・中・高校生のためのオンライン個別指導サービス。授業はすべて対面式のマンツーマン。<指導科目> 5教科、中学受験、高校受験、大学受験、そろばん、プログラミング、英会話、理科実験、ピアノ、将棋、作文など。まなぶてらす