※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます

秋の私立高校の個別相談では、「授業料が無償化されたなら、私立も第一志望で考えられるのでは」という声を聞くことがあります。2026年4月から、私立高校に通う生徒への国の支援が広がったためです。

明光義塾が2026年9月に中学3年生の保護者1,000名に行った調査では、60.0%が無償化で高校選びの選択肢が「広がった」と答えました。一方で、授業料以外の費用に「不安を感じる」と答えた保護者も68.8%にのぼります。

坂本七郎
坂本七郎
無償化の対象は、あくまで授業料です。入学金や制服代、修学旅行の積立金などは家庭で用意する必要があるので、志望校ごとに「授業料以外にいくらかかるか」を確かめてから比べてください。

この記事では、2026年度から何が変わったのか、支援の対象になる費用とならない費用、授業料以外のお金の調べ方、申請の流れ、併願校の考え方を、中学3年生の保護者向けに整理します。

私立高校の授業料無償化とは?2026年度から何が変わった?

2026年度から、国の「高等学校等就学支援金」の所得制限がなくなり、私立の全日制高校に通う生徒への支援の上限が年額45万7,200円になりました。政府広報オンラインは、世帯年収にかかわらず、返済不要で授業料の支援を受けられると説明しています。

「高等学校等就学支援金」とは、高校生の授業料を国が支援する、返済のいらない制度です。「私立高校の無償化」と呼ばれているのは、この支援金の私立高校向けの上限額が引き上げられたことを指しています。学校の種類ごとの上限額(年額)は、次のとおりです。

学校の種類 支援の上限額(年額)
国立・全日制 11万5,200円
公立・全日制 11万8,800円
私立・全日制 45万7,200円
私立・通信制 33万7,200円

ただし、年間の支給額は授業料の範囲内です。授業料が上限額より高い学校では、差額は家庭の負担になります。「無償化」という言葉から「私立高校の学費がすべて0円になる」と受け取られがちですが、実際には志望校の授業料が上限に収まるかどうかで変わります。

無償化の対象になる費用・ならない費用は?

就学支援金で支援されるのは、授業料だけです。高校に通うには授業料以外にもさまざまなお金がかかり、その多くは無償化の対象外です。

区分 主な費用
支援の対象 授業料(上限額まで)
対象にならない費用の例 入学金、施設設備費、制服・体操服、教科書・教材、タブレットなどの端末、修学旅行・学校行事の費用、通学の交通費、部活動の費用

授業料以外の費用については、「高校生等奨学給付金」という別の制度があります。教科書費や教材費、学用品費などを支援する返済不要の給付金で、2026年度から年収490万円未満の世帯まで対象が広がりました。就学支援金とは別に申し込みが必要なので、対象になりそうな家庭は、入学後に学校や都道府県の案内を確かめてください。

授業料以外にかかるお金は、どう調べる?

授業料以外の費用は、学校や地域によって大きく違います。平均額を目安にするより、志望校ごとに資料と個別相談で金額を確かめるほうが確実です。

先ほどの明光義塾の調査では、私立高校の授業料以外の費用のうち、保護者が把握している項目として最も多かったのは「修学旅行・学校行事費」で、66.3%でした。修学旅行費でさえ把握している保護者は3人に2人ほどで、制服代や教材費、積立金などは、知らないまま出願を迎える家庭も少なくないと考えられます。

次の項目を、募集要項や学校案内、説明会、個別相談で確かめておきましょう。

確かめること 見る場所・聞き方
授業料の年額 募集要項・学校案内。上限額45万7,200円との差があるかを見ます
入学時にかかる費用 入学金・施設費・制服・教材などの一覧があるかを、個別相談で尋ねます
毎月・毎年かかる費用 施設維持費、教材費、PTA・後援会費など。3年間の合計を聞くと比べやすくなります
積立金 修学旅行や行事の積立金の有無と金額。海外研修がある学校は特に確かめます
端末・通学 タブレットを家庭で購入するか、通学定期代はいくらか

個別相談では、成績の話が中心になり、費用のことは聞きそびれてしまいがちです。聞きたいことをメモにして持っていくと、限られた時間でも確かめられます。

志望校に向けた勉強の進め方を、先生に相談してみませんか?

まなぶてらすでは、先生を自分で選び、1回ごとにレッスンを予約できます。入会金0円・月会費なしです。

先生を探してみる »

※ 先生のプロフィールや口コミは、登録しなくても見られます。

都道府県独自の上乗せと、申請の流れは?

国の就学支援金のほかに、都道府県によっては独自に授業料などを補助する制度を設けています。金額や条件は都道府県ごとに違うため、お住まいの都道府県の私学担当の案内と、志望校の説明で確かめてください。住んでいる都県と学校の所在地が違う場合は、どちらの制度が使えるかもあわせて確認します。

就学支援金の申請は、入学してから行います。入学後に学校から申請書類が配られ、学校や都道府県の案内に従って手続きをします。申請の方法は、学校や学校がある都道府県によって違います。

入学前後の流れ(就学支援金・奨学給付金)
  1. 出願前:志望校の授業料と、授業料以外の費用を確かめる
  2. 入学手続き:入学金などを納める(就学支援金の対象外)
  3. 入学後:学校から配られる案内に従って、就学支援金を申請する
  4. 対象になる家庭:高校生等奨学給付金を、就学支援金とは別に申し込む

支援金が実際にどの時期に、どのような形で授業料に充てられるかは、学校によって扱いが違います。入学直後にいったん授業料を納める必要があるかどうかも、入学手続きの案内で確かめておくと安心です。

無償化をふまえて、私立の併願校はどう考える?

授業料の差が小さくなった分、私立の併願校は「費用以外の軸」で比べやすくなりました。通学時間、校風、授業の進め方、部活動に加えて、授業料以外にかかる3年間の費用も比べる材料に入れておきます。

長年の指導の中でよく見るのは、合格した後になって「通学に片道1時間半かかる」「海外研修の積立金が想定外だった」と気づく家庭です。併願校を決める前に、実際に通学経路をたどってみる、説明会で費用の一覧をもらう、といった確認をしておくと、入学後の負担を見通しやすくなります。

私立の併願校をどう決めるかは、併願優遇の仕組みや入学手続きの締切とも関わります。詳しくは私立高校の併願優遇・併願確約と秋の個別相談で確認することで整理しています。通信制高校も選択肢に入れている場合は、通信制高校の特性別の選び方と確認ポイントも参考になります。

高校に入ってからの学費のほか、受験までの塾や講習にかかる費用も家計に関わります。受験期の学校外の費用の考え方は、高校受験の塾費用の相場と抑え方で取り上げています。

高校受験の学習を相談できる、まなぶてらすの先生

まなぶてらすは、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。先生を自分で選んで1回ごとに予約できるので、私立高校の過去問の解説だけをお願いする使い方もできます。レッスンはGoogle Meetで、基本は1コマ50分です。

高校受験の指導をしている先生を紹介します。


みつあき先生

みつあき 先生

指導歴30年、中学生の数学・理科を得意とする先生。数学・理科(小学生〜高校生)。定期テスト対策や高校受験対策で、「分からなくなった原因」までさかのぼって一緒に探す指導をしています。

口コミ:「私立高校受験直前で過去問の解説をお願いいたしました。事前に準備をしてきてくださり、授業ではとても効率よく説明して下さいます。安心して子どもをまかせられる先生です。」

プロフィールを見る


はなこ先生

はなこ 先生

中学受験・高校受験で30年以上の指導経験がある先生。つまずいている箇所を確かめながら、基礎から「自分で解ける」までつなげます。過去問を解いた後の復習の進め方の相談にも対応しています。

口コミ:「夏休みの間、中2娘の数学をみていただきました。難関私立高校に行きたいため、苦手な数学を教えていただきました。娘が言うには、先生の優しい話し方が好き、テンポ良くわかりやすく教えてくれる、授業中、自分の頭がフル回転だけど、すごくわかりやすくて、本当にはなこ先生凄い!と絶賛しておりました!」

プロフィールを見る


みずき先生

みずき 先生

生徒自身の言葉で説明させて理解を確かめる先生。中学生は数学・理科・英語。10年近く小中学生を指導しており、「家では解けるのに模試で点が取れない」といった悩みにも対応しています。

口コミ:「この春、子どもが志望していた公立高校に合格しました。(私立高校の特進クラスにも合格できました。)小学校時代は勉強が苦手だったようですが、みずき先生にお世話になり、数学は本人の得意科目にもなりました。」

プロフィールを見る

先生との相性は、プロフィールだけでは分からない部分もあります。まずは1回話してみて、お子さんが質問しやすいかどうかを確かめてから、続けるかどうかを決めてください。

まずは無料で体験してみませんか?

入会金0円・月会費なし。初回無料の先生も多数在籍しています。

無料体験レッスンを予約する »

※ 無料体験だけでもOK。しつこい勧誘は一切ありません。

よくある質問

Q. 私立高校の授業料は、本当に0円になりますか?

授業料が年額45万7,200円以内の私立全日制高校であれば、国の就学支援金で授業料がまかなわれます。授業料がそれより高い学校では、差額は家庭の負担です。入学金や施設費など授業料以外の費用は、支援の対象になりません。

Q. 所得制限はもうないのですか?

2026年度から、高等学校等就学支援金の所得制限はなくなりました。世帯年収にかかわらず、返済不要で授業料の支援を受けられます。都道府県独自の補助には条件がある場合があり、お住まいの都道府県の私学担当に問い合わせると確実です。

Q. 就学支援金は、いつ、どうやって申請しますか?

入学後に、学校から申請書類が配られます。申請の方法は学校や都道府県によって違うので、学校からの案内に従って手続きをしてください。問い合わせ先は、学校または都道府県です。

Q. 入学金も支援の対象になりますか?

就学支援金の対象は授業料だけで、入学金は対象になりません。入学金を補助する独自の制度を持つ自治体もあり、お住まいの都道府県や市区町村のホームページで確認できます。

Q. 通信制高校も対象ですか?

対象です。私立の通信制高校の支援の上限額は、年額33万7,200円です。全日制と同じく、年間の支給額は授業料の範囲内になります。

まとめ

2026年度から、国の高等学校等就学支援金の所得制限がなくなり、私立全日制高校の支援の上限は年額45万7,200円になりました。ただし、支援の対象は授業料だけで、授業料が上限を超える分や、入学金・制服・修学旅行などの費用は家庭で用意します。

私立高校を併願校や第一志望として考えるときは、授業料以外にかかる3年間の費用を志望校ごとに確かめてから比べることが大切です。秋の個別相談では、聞きたい項目をメモにして持っていきましょう。

参考文献

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

▶ まなぶてらす公式サイト

この記事の監修者

坂本七郎

坂本七郎

まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント

5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。

▶ プロフィール詳細を見る