高1の文理選択はいつ・どう決める?後悔しないために親子で確認したいこと
※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます
高校1年生の秋ごろになると、多くの学校で「2年生からのコース・科目の希望調査」が配られます。文系か理系かを選ぶ「文理選択」です。用紙を前に、子どもが「数学が苦手だから文系でいいかな」とつぶやき、どう声をかけるか戸惑う保護者は少なくありません。
日本理科教育振興協会が高校の先生に尋ねた調査(令和6年度・401校が回答)では、生徒が理系を選ばない理由として最も多く挙がったのが「理数が苦手・嫌い」で、回答の48.4%でした。苦手かどうかが、選択を大きく左右している様子がうかがえます。
この記事では、文理選択の時期と決まること、考える順番、数学が苦手な場合の考え方、決める前に確認したい資料、そして保護者の関わり方までを順に整理します。
文理選択はいつ?高1の秋から何が決まる?
文理選択の時期は学校によって違います。多くの学校では高1の秋から冬にかけて希望調査があり、2年生から文系・理系に分かれて授業が始まります。
希望調査の時期は学校によって違う
先ほどの調査では、文系・理系に分かれる時期について、回答した高校の71.0%が「2年生が始まった時」と答えています。ただし、希望調査をいつ行うかは学校ごとに異なり、1学期のうちに最初の調査をする学校もあります。
一般的な目安よりも、お子さんの学校の提出期限がすべてです。配られたプリントや学校からのお知らせで、最終の提出日と、提出後に変更できるかどうかを最初に確かめてください。
決まるのは「2年生からの科目」と、その先の選択肢
文理選択で直接決まるのは、2年生以降に学校で学ぶ科目です。ただ、その科目が大学入試で使える科目につながり、受けられる学部の範囲にも関わってきます。
| 文系を選ぶと | 理系を選ぶと | |
|---|---|---|
| 2年生以降に厚くなる科目 | 国語・地理歴史・公民 | 数学・理科(数学Ⅲや、物理・化学・生物など) |
| つながりやすい学部の例 | 文・法・経済・商・社会・外国語・教育など | 理・工・農・医・歯・薬・情報など |
| 確かめておきたいこと | 数学をどこまで学べるか | 理科でどの科目を選べるか |
どの科目をどこまで学べるかは、学校のカリキュラムによって変わります。上の表は一般的な例です。実際の内容は、学校の「科目選択表」に載っています。
「好き・得意・将来」はどの順番で考える?
考える順番は「好き」「得意」「将来」の順がおすすめです。将来の夢がはっきりしていなくても、「好き」と「得意」から選択肢をしぼることはできます。
同じ調査では、進路選択の理由として「将来就きたい職業」が42.9%で最も多い結果でした。一方で、高1の時点で職業まで決まっている子ばかりではありません。決まっていない場合は、次の3つの軸を順番に確かめていきます。
| 軸 | 親子で確かめる質問 |
|---|---|
| 好き | 授業でおもしろいと感じたのはどの教科か。調べ始めると時間を忘れるのはどんな分野か |
| 得意 | 定期テストや模試で、安定して点が取れているのはどの教科か。勉強時間のわりに伸びるのはどれか |
| 将来 | 気になる仕事や学部はあるか。その学部の入試では、どの科目が必要か |
「好き」と「得意」が食いちがうこともあります。数学は好きだけれど点が取れない、歴史は得意だけれど興味はそれほどない、といった場合です。そのときは、2年間続けられそうなのはどちらかを本人に聞いてみてください。苦手でも好きな教科は、学び方を変えると伸びることがあります。
数学が苦手でも理系に進める?文系でも数学が必要な場面は?
「数学が苦手だから文系」と決める前に、文系でも数学を使う場面があることを知っておきましょう。反対に、数学に苦手意識があっても、理系に進む道が閉じるわけではありません。
理系で増える学習量を知っておく
理系を選ぶと、多くの学校で数学と理科の授業時間が増えます。数学Ⅲまで進み、理科も物理・化学・生物などから選んで深く学ぶのが一般的です。いまの苦手が「計算ミスが多い」「特定の単元だけ分からない」という段階であれば、高1のうちに立て直せる可能性があります。
文系でも数学を使う入試・学部がある
国立大学協会は、2024年度に実施する入学者選抜から、一般選抜では大学入学共通テストで原則として6教科8科目を課す方針を示しています。国立大学を目指す場合、文系であっても、原則として数学と「情報Ⅰ」が受験科目に入ってきます。
私立大学でも、経済・商・データサイエンス系などの学部で、数学を課す入試方式を設けている大学があります。「文系にすれば数学と縁が切れる」とは限りません。志望校の候補がある場合は、共通テストの出願のしくみとあわせて、各大学の入試科目を確かめてください。
あとから変える場合の負担は、文系から理系のほうが大きい
文系から理系へ変える「理転」は、学校で習っていない数学や理科の科目を自分で補う必要があり、理系から文系へ変える「文転」よりも負担が大きくなりやすいといわれます。学校によっては、2年生の途中からはコースを変えられない場合もあります。迷っているときは、変更できる時期を担任の先生に聞いておきましょう。
苦手な科目を、選ぶ前に一度見てもらいませんか?
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※ 先生のプロフィールや口コミは、登録しなくても見られます。
決める前に親子で確認したい資料は?
確認したい資料は4つです。手元の資料をもとに話すと、親子の会話が落ち着いて進みます。
・学校の科目選択表:文系・理系それぞれで、2年生・3年生に学ぶ科目
・志望大学・学部の入試科目:候補が1つでもあれば、大学の公式サイトで確認
・定期テストと模試の教科別の推移:数回分を並べて見た流れ
・担任の先生との面談の日程:提出期限より前に相談できるか
志望校がまだ決まっていない場合は、気になる学部を2つか3つ挙げて、それぞれの入試科目を比べてみます。共通して必要になる科目が見えてくると、どちらを選んでも困らない学び方が分かります。
成績の推移を見るときは、点数そのものよりも「どの単元で落としているか」に注目します。高校の定期テストの見直し方は、高校生の定期テストの勉強法でも科目別に整理しています。
親はどこまで口を出していい?子どもが自分で決めるための関わり方
決めるのは本人、材料を集めるのは親子で一緒に、という役割分担がおすすめです。保護者の役目は、答えを出すことではなく、判断の材料をそろえることにあります。
保護者自身の経験から「理系のほうが就職に有利」「文系のほうが楽」と伝えたくなる場面もあるでしょう。ただ、入試の科目も大学の学部の構成も、保護者の世代とは変わっています。意見を伝えるときは、「私のころはこうだった」と前置きして、いまの情報を一緒に調べる形にすると、押しつけになりにくくなります。
「どうしてそっちを選ぶの?」と責めるのではなく、「選んだ理由を聞かせて」と尋ねます。本人が自分の言葉で理由を説明できれば、その選択は本人のものになっています。
親の希望があるなら、理由を添えて一度だけ伝えます。何度も繰り返すと、子どもが親の顔色を見て選んでしまうことがあります。
親子で意見が分かれたときは、担任や進路指導の先生との面談に同席するのも一つの方法です。学校の先生は、過去の卒業生の進路という具体的な材料を持っています。
迷ったときの相談先と、選んだ後の苦手科目の立て直し
迷ったら、まず学校の先生に相談します。そのうえで、選んだ後に苦手科目をどう補うかまで決めておくと、選択への不安が小さくなります。
| 相談先 | 相談できること |
|---|---|
| 担任・進路指導の先生 | 提出期限、変更できる時期、学校で学べる科目、卒業生の進路 |
| 教科の先生 | その教科の向き・不向き、2年生からの学習量 |
| 学校外の先生(塾・オンライン家庭教師) | 苦手な単元の立て直し、学部や入試方式の調べ方 |
文理を選んだあとも、入試の形は一つではありません。学力試験だけでなく、総合型選抜・学校推薦型選抜の準備という道もあり、そこでは高1からの成績や活動が評価の材料になります。どちらを選んだ場合も、1年生のうちの学習を大切にしておくことが、あとの選択肢を広げます。
苦手科目は、2年生で授業が進む前に手を打つのが効果的です。つまずいている単元を一つにしぼり、オンライン家庭教師などでその単元だけを集中的に見てもらう方法であれば、部活動や学校の課題と両立しやすくなります。
文理選択の相談と、苦手科目の立て直しができるまなぶてらすの先生
まなぶてらすは、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。先生を自分で選んで1回ごとに予約できるので、苦手な単元だけを見てもらう使い方も、進路の相談だけをする使い方もできます。レッスンはGoogle MeetまたはZOOMで、基本は1コマ50分です。
高校生の数学や進路の相談に対応している先生を紹介します。

くま 先生
高校数学の指導を専門にしている先生。高校数学(ⅠA・ⅡB・ⅢC)と化学基礎(高校生・浪人生)。学校の授業のフォローから受験対策まで対応し、オリジナルのテキストを使って単元ごとに進めます。

けい 先生
理系大学院を修了し、理系・文系の両方の職種を経験した先生。数学(中学〜ⅠA・ⅡB・ⅢC)・理科・化学・英語(小学生〜高校生)。エンジニア・営業・企画・採用といった仕事の経験をもとに、「文系・理系で迷っている」という進路の相談にも応じています。「なぜ学ぶのか」「将来どう役立つのか」から伝える指導で、理系科目に苦手意識がある生徒のサポートにも対応しています。単発のレッスンも受け付けています。
先生との相性は、プロフィールだけでは分からない部分もあります。まずは1回話してみて、お子さんが質問しやすいかどうかを確かめてから、続けるかどうかを決めてください。
よくある質問
Q. 文理選択は、あとから変えられますか?
変えられるかどうか、いつまで変えられるかは学校によって異なります。2年生の途中からは変更できない学校もあるため、希望調査を出す前に担任の先生へ確認してください。一般に、文系から理系へ変えるほうが、習っていない科目を補う負担が大きくなります。
Q. 将来の夢が決まっていない場合は、どう選べばいいですか?
夢が決まっていなくても選べます。授業でおもしろいと感じる教科と、安定して点が取れる教科を書き出し、気になる学部を2つか3つ挙げて入試科目を比べてみてください。共通して必要な科目が分かると、選ぶ手がかりになります。
Q. 数学が苦手でも、理系を選んで大丈夫ですか?
苦手の中身によります。特定の単元だけが分からない、計算ミスが多いといった段階なら、高1のうちに立て直せる可能性があります。理系では数学と理科の学習量が増えるため、学校の科目選択表で2年生からの科目を確かめたうえで判断してください。
Q. 親の希望と本人の希望が違うときは、どうすればいいですか?
保護者の希望は、理由を添えて一度だけ伝えます。そのうえで本人に選んだ理由を説明してもらい、それでも意見が分かれる場合は、担任や進路指導の先生との面談に同席して、第三者の意見を聞くのがおすすめです。
Q. 文系を選べば、数学は勉強しなくてよくなりますか?
そうとは限りません。国立大学の一般選抜では、大学入学共通テストで原則として6教科8科目が課されるため、文系でも多くの場合、数学と情報Ⅰが必要になります。私立大学でも数学を課す入試方式を設ける学部があるため、志望校の入試科目を確認してください。
まとめ
文理選択の時期は学校によって違い、何より優先するのはお子さんの学校の提出期限です。決まるのは2年生からの科目ですが、その科目が入試で使える科目と、進める学部の範囲につながっていきます。
決めるときは、「好き」「得意」「将来」の順に確かめ、学校の科目選択表と志望学部の入試科目を手元に置いて話します。決めるのは本人、材料を集めるのは親子で一緒にという分担を意識すると、選んだあとに本人が納得して進めます。迷うときは担任や進路指導の先生に早めに相談し、苦手科目は2年生に上がる前に、単元をしぼって補っておきましょう。
参考文献
- 公益社団法人 日本理科教育振興協会「令和6年度 高等学校 理系文系進路選択に関する調査結果」
- 一般社団法人 国立大学協会「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度-国立大学協会の基本方針-」
- 独立行政法人 大学入試センター「令和9年度試験」(2026年10月4日確認)
この記事の著者
まなぶてらす編集部
「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。
この記事の監修者
坂本七郎
まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント
5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。


