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大学入試において、総合型選抜・学校推薦型選抜で入学する生徒はすでに半数を超えています。文部科学省の発表では、令和7年度の入学者のうち総合型選抜が19.5%、学校推薦型選抜が34.1%を占め、合わせて5割を超える結果となっています。「一般選抜だけが受験ではない」という前提で、夏の過ごし方を考える必要があります。この記事では、夏休みのうちにやるべき準備と、オンライン学習の活用法を整理します。

坂本七郎
坂本七郎
総合型選抜・学校推薦型選抜は、9月の出願開始までにどれだけ準備できているかで大きく差がつきます。夏休みは「間に合わせる」ための最後のまとまった時間です。

総合型選抜・学校推薦型選抜とは?夏までに知っておきたい基礎知識

総合型選抜は志望理由書・面接・小論文などを通じて生徒の意欲や適性を総合的に評価する選抜方式、学校推薦型選抜は在籍高校の推薦を受けて出願する選抜方式です。私立大学では総合型選抜の実施率が95.8%、学校推薦型選抜の実施率が100%に達しており、もはや一部の選抜方式ではなく主流の入試ルートの一つになっています(出典:文部科学省「令和7年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」)。

令和9年度大学入学者選抜実施要項では、総合型選抜の出願は9月1日以降、合格発表は11月1日以降、学校推薦型選抜の出願は11月1日以降とされています。また2027年度入試からは、総合型選抜・学校推薦型選抜で面接評価が原則必須化される予定です(出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」)。出願開始が9月であっても、志望理由書や小論文の準備には数ヶ月単位の時間がかかるため、夏のうちに動き出すことが欠かせません。

【7月・8月】夏休みにやるべき準備

夏休みの過ごし方は、大きく3つの準備に分けて考えると整理しやすくなります。1つ目は探究活動・課外活動のまとめ、2つ目は志望理由書の下書き、3つ目はオープンキャンパスへの参加です。

探究活動や部活動、資格取得などの経験は、そのままでは「やったこと」の羅列にとどまりがちです。夏のうちに「その経験から何を学び、どう成長したか」を言語化しておくと、志望理由書に落とし込みやすくなります。オープンキャンパスも、可能であれば夏のうちに複数校参加し、志望校を絞り込む材料にしておくことをおすすめします。

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志望理由書・小論文対策の進め方

志望理由書は、一度書いて終わりではなく「書く→添削を受ける→書き直す」というサイクルを複数回繰り返すことで完成度が上がっていきます。夏のうちに1稿目を書き上げておけば、2学期以降は仕上げの推敲に集中できます。志望理由書の土台になる自己分析の進め方は人物重視の大学入試に備えた「自己分析」の方法で詳しく解説しています。

小論文についても同様で、テーマに対する自分なりの視点を持つには一定の練習量が必要です。夏休みは学校の授業が止まるため、まとまった時間を小論文の練習に充てられる貴重な期間です。

面接対策—夏のうちに「言葉にする力」を鍛える

2027年度入試からは面接評価が原則必須化される予定であり、面接対策はこれまで以上に重要な準備項目になります。面接は付け焼き刃で対応できるものではなく、自分の考えを整理して言葉にする練習を重ねる必要があります。

模擬面接を繰り返す中で、話し方の癖や説明の分かりにくさに自分では気づきにくいものです。第三者からのフィードバックを受けながら練習を重ねることをおすすめします。特にチェックする人がいない中での面接練習は、早口になりやすい、声量が不十分なまま定着しがち、答えたことに対する想定外の質問で頭が真っ白になるといったケースもありご注意ください。

【9月〜11月】出願・選考期にやること|志望理由書の仕上げと面接・小論文の直前練習

秋は、夏に準備したものを「提出できる形」に仕上げる時期です。総合型選抜は9月以降、学校推薦型選抜は11月以降に出願の受付が始まります。大学ごとに出願の締切や必要書類が異なるため、まず志望校の募集要項で日程を確認し、そこから逆算して動くことが大切です。

出願から合否までのスケジュール

令和9年度大学入学者選抜実施要項では、次のように定められています(出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」)。

総合型選抜・学校推薦型選抜の時期(実施要項の定め)

選抜方式 入学願書の受付 判定結果の発表
総合型選抜 令和8年9月1日以降 令和8年11月1日以降
学校推薦型選抜 令和8年11月1日以降 令和8年12月1日以降(一般選抜の試験期日の10日前まで)

これは「この日より前には受け付けない・発表しない」という下限の定めで、実際の出願期間や選考日は大学・学部によって異なります。学校推薦型選抜では、在籍している高校での手続きが先に必要になることが多いため、在籍高校の締切を、大学の出願締切より先に確認しておくことが欠かせません。

志望理由書を「提出できる形」に仕上げる

夏に書いた1稿目を、次の点で見直します。

  • 志望理由・これまでの活動・入学後にやりたいことが、一つの軸でつながっているか(活動報告書や面接で話す内容と食い違わないこと)
  • 活動の事実に、時期・役割・結果などの具体的な裏づけがあるか
  • 大学・学部のアドミッション・ポリシー(求める学生像)と、書いた内容が対応しているか
  • 字数・書式など、募集要項の指定を守れているか

自分では気づきにくいため、学校の先生や家族など、第三者に読んでもらってから直すと完成度が上がります。保護者の方は、書き直しを代わりに行うのではなく、「なぜそう考えたの?」と問いかけて、お子さま自身の言葉を引き出す役に回ってあげてください。

小論文・面接の直前練習

  • 小論文:志望校の過去の出題や形式を、大学の公式サイトで確認します。字数と制限時間を守って書き、第三者に添削してもらう練習を重ねます
  • 面接:志望理由書に書いた内容を深く聞かれる前提で、声に出して答える練習をします。「なぜその大学・学部なのか」「活動から何を学んだか」を、自分の言葉で話せるようにしておきます

面接は、一人で頭の中で考えるだけでは本番の言葉になりません。家族や先生を相手に、時間を計って何度か通して話してみてください。

提出書類・調査書・評定の確認

  • 調査書や推薦書は在籍高校が作成します。発行に日数がかかるため、必要になる日から逆算して、早めに担任の先生へ依頼します
  • 資格・検定の合格証明など、提出が必要な書類がそろっているか、募集要項で確認します
  • Web出願の登録・検定料の支払い方法・提出の締切時刻(郵送の場合は必着か消印有効か)を確認します

結果を待つ間の並行準備と、思わしくなかったときの備え

総合型選抜の判定結果は11月以降に発表されます。結果が出るのを待つだけにせず、一般選抜や共通テストの準備も並行して進めておくことが、気持ちの面でも安心につながります。共通テストの出願については共通テスト2027の出願ガイド、受験上の配慮が必要な場合は共通テストの「受験上の配慮」申請もあわせてご覧ください。併願できるかどうか、専願かどうかは大学ごとに決まっていますので、必ず募集要項で確認してください。

オンライン学習・オンライン家庭教師の活用法

総合型選抜・学校推薦型選抜の対策は、対面の予備校だけが選択肢ではありません。志望理由書の添削や面接練習は、オンラインでも十分に質の高い指導を受けられる分野です。移動時間をかけずに、部活動や課外活動と両立しながら準備を進められる点も、オンライン学習の利点です。

定期テストと並行して総合型選抜の準備を進めたい方は高校生の定期テスト勉強法もあわせてご覧ください。海外在住で一時帰国のタイミングを活用したい方は夏の一時帰国、学びのチャンスを活かす方法も参考になります。寮生活などで進路相談の機会が限られている方は大学受験のプロに相談できるオンライン家庭教師という選択もご覧ください。小学生・中学生の夏休みのオンライン活用については夏休みのオンライン家庭教師活用ガイドにまとめています。

総合型・学校推薦型選抜の準備を支える講師3名


もりは先生

もりは 先生

探究活動のまとめ・志望理由書作成の伴走が専門。国語・社会・志望理由書対策(高校生〜大学生)。大学教員歴30年以上で、高校の探究カリキュラム作成にも携わった経験があります。

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レイ先生

レイ 先生

小論文専門のプロ家庭教師、フリーライター経験あり。現代文・古文・漢文・小論文(高校生〜社会人)。総合型選抜対策(面接含む)にも対応しています。

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あらき先生

あらき 先生

現役アナウンサーによる面接・話し方指導。面接対策・スピーチ・小論文(小学生〜大人)。25年以上の教育研修講師実績を持ち、伝わる話し方のトレーニングを行っています。

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よくある質問

Q. 総合型選抜と学校推薦型選抜の違いは何ですか?

総合型選抜は志望理由書・面接・小論文などを通じて意欲や適性を総合的に評価する選抜方式です。学校推薦型選抜は在籍高校の推薦を受けて出願する方式で、指定校推薦と公募推薦に分かれます。

Q. 出願はいつから始まりますか?

令和9年度入試の実施要項では、総合型選抜の出願は9月1日以降、学校推薦型選抜の出願は11月1日以降とされています。最新年度の詳細は文部科学省の実施要項でご確認ください。

Q. 夏休み中に何から始めればいいですか?

探究活動・課外活動の振り返り、志望理由書の下書き、オープンキャンパスへの参加の3つから始めることをおすすめします。夏のうちに1稿目を仕上げておくと、2学期以降の推敲に集中できます。

Q. 面接対策はいつから始めるべきですか?

面接は付け焼き刃では対応しきれないため、夏のうちから練習を重ねることをおすすめします。2027年度入試からは面接評価が原則必須化される予定です。

Q. オンラインでも志望理由書の添削は受けられますか?

可能です。志望理由書の添削や面接練習はオンラインでも質の高い指導を受けられる分野で、部活動や課外活動と両立しながら準備を進められます。

Q. 秋になってから総合型選抜の準備を始めても間に合いますか?

大学によって出願の時期や必要な書類が異なるため、一概には言えません。まず志望校の募集要項で出願の締切を確認し、そこから逆算して、志望理由書・面接・小論文のどれに何日かけられるかを書き出してみてください。書類づくりには時間がかかるため、早めに動くほど選択肢が広がります。

Q. 学校推薦型選抜の合否はいつわかりますか?

令和9年度入試の実施要項では、学校推薦型選抜の判定結果の発表は12月1日以降で、一般選抜の試験期日の10日前までとされています。具体的な発表日は大学ごとに異なるため、募集要項でご確認ください。

まとめ

総合型選抜・学校推薦型選抜での入学者は、すでに大学入学者全体の5割を超えています。夏休みのうちに探究活動のまとめ・志望理由書の下書き・オープンキャンパス参加という3つの準備を進めておくことが、秋以降の余裕につながります。面接対策や添削を一人で進めるのが難しいと感じたら、オンラインでの伴走も選択肢に入れてみてください。

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

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この記事の監修者

坂本七郎

坂本七郎

まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント

5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立しました。

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