中学生の内申点の上げ方|2学期の期末までに家庭でできること
※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます
1学期のテストは80点台だったのに、通知表の評定は「3」。お子さんの成績を見て、「テストの点は悪くないのに、どうして上がらないのだろう」と首をかしげたことはないでしょうか。高校入試で使われる内申点は、この評定をもとに計算されます。
文部科学省の中央教育審議会がまとめた報告(2019年)では、評定は3つの観点の評価をまとめた数値だと説明されています。テストの合計点だけで決まるものではありません。どの観点で評価を落としているかが分かれば、2学期の期末までにできることが見えてきます。
この記事では、評定が決まるしくみ、テストの点が良くても評定が上がらない理由、2学期の期末までに家庭でできること、そして地域ごとの違いの確かめ方を順に整理します。
中学生の内申点(評定)はどう決まる?3つの観点のしくみ
評定は、教科ごとに3つの観点をA・B・Cで評価し、それをまとめて5段階の数値にしたものです。内申点を上げるというのは、この3つの観点の評価を1つずつ上げていくことだと考えてください。
3つの観点と、それぞれが主に何をもとに評価されるかを表にまとめました。評価の材料は、中央教育審議会の報告で例として挙げられているものです。
| 観点 | 評価の材料の例 |
|---|---|
| 知識・技能 | ペーパーテスト、観察・実験、式やグラフで表す場面など |
| 思考・判断・表現 | ペーパーテストのほか、論述やレポート、発表、グループでの話し合い、作品の制作など |
| 主体的に学習に取り組む態度 | ノートやレポートの記述、授業中の発言、先生による観察、自己評価など |
A・B・Cの組み合わせがどの評定になるかは、学校によって扱いが異なります。通知表のA・B・Cの読み方そのものは、通知表の観点別評価の見方でくわしく取り上げています。ここでは、その先の「どう上げるか」に進みます。
テストの点は良いのに評定が低いのはなぜ?
テストの合計点には表れない材料も、評価に使われているからです。合計点の外にある3つの材料を確かめると、理由の見当がつきます。
| 合計点には表れないもの | 関わる観点 | 家庭で確かめること |
|---|---|---|
| 同じ80点でも、どの種類の問題で取った点か | 知識・技能/思考・判断・表現 | 答案で、記述・説明・資料の読み取りの問題に丸が付いているか |
| テスト以外の材料(レポート、発表、作品など) | 思考・判断・表現 | 返ってきたレポートや作品に付いたコメント |
| 取り組みの過程(直し・振り返り) | 主体的に学習に取り組む態度 | ワークの間違い直し、振り返りシートの中身 |
「主体的に学習に取り組む態度」は、手を挙げる回数では決まらない
この観点は、誤解されやすいところです。中央教育審議会の報告は、挙手の回数やノートの取り方といった形式的な活動で評価するものではないと明記しています。見るのは、粘り強く取り組もうとしているか、そして自分の学習を調整しようとしているか、の2つの面です。
つまり、「提出物を出したかどうか」だけでなく、間違えた問題をどう直したか、次にどうしようと考えているかが、評価の材料になります。提出物を期限どおりに出していてもこの観点が上がらない場合は、中身を見直す余地があります。
2学期の期末までに家庭でできることは?
家庭でできることは5つあります。どれも「先生に見える形で、取り組みの過程を残すこと」につながるものです。テスト勉強の進め方とは別に、ふだんの取り組みで変えられることに絞りました。
丸つけのあと、間違えた問題に「どこで間違えたか」「次はどう解くか」を短く書き添えます。書いた内容は、次に似た問題を解くときに実際に試してみてください。期限の前日までに仕上げておくと、直しに使う時間が残ります。
書くのは、できたこと・できなかったこと・次にやることの3つです。「難しかった」のひと言だけでは、先生に伝わる情報が足りません。やり方を自分で見直そうとしている様子が伝わる書き方を意識します。
レポートや発表、作品の説明では、「こう考えた」という結論に「なぜそう考えたか」を1つ書き足します。「思考・判断・表現」は、テスト以外のこうした課題でも評価されます。
漢字や英単語、計算の小テストは、範囲が狭いぶん準備がしやすいものです。小テストを評価の材料にしている学校では、前日の10分の確認が「知識・技能」の評価につながります。扱いは学校によって違うので、面談で確かめておくと確実です。
三者面談や教科の先生との面談で、「次の学期に向けて、どの観点に力を入れるとよいでしょうか」と尋ねます。評価の理由を問いただすのではなく、これからの取り組み方を相談する形にすると、具体的な助言をもらいやすくなります。
ノートについては、きれいさよりも、自分の言葉で書き足したメモや、間違いの直しが残っているかどうかがポイントです。書き方そのものは、中学生のノートの取り方の見直しポイントを参考にしてください。
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どの教科から手をつける?通知表の観点で決める
最初に取り組むのは、3つの観点のうち1つだけがBになっている教科です。上げる観点が1つにしぼれるので、やることがはっきりします。
5教科だけでなく、音楽・美術・保健体育・技術家庭も合わせて、観点ごとのA・B・Cを書き出します。
Aが2つ、Bが1つの教科を探します。評定がどう変わるかは学校の決め方によりますが、やることを1つにしぼれる教科です。
Bが「主体的に学習に取り組む態度」なら直しと振り返り、「思考・判断・表現」なら記述問題やレポート、というように、取り組みを1つ選びます。
この見方は実技4教科でも同じです。実技の評定を何倍かにして計算する都道府県もあるため、扱いは副教科の比重と期末に向けた準備で確認してください。
お住まいの地域では、どの学年・学期の成績が対象?
内申点に入る学年や学期は、都道府県によって違います。中学3年生の成績だけを使う地域もあれば、1年生から3年間の成績を使う地域もあるため、まず自分の地域の決まりを確かめることが出発点になります。
・都道府県の教育委員会のサイトで「入学者選抜実施要項」を見る
・中学校の進路だよりや、進路説明会の資料を確認する
・三者面談で、担任の先生に「どの学年・学期の成績が使われますか」と尋ねる
東京都の場合の計算のしかたや、実技4教科の扱いは、都立高校入試の内申点のしくみにまとめています。私立高校を受ける場合は、学校ごとに基準が異なるため、募集要項や説明会で確認してください。
中学生の日々の学習と定期テストを支える、まなぶてらすの先生
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中学生の学習計画や教科の指導を担当している先生を紹介します。

かすみそう 先生
20年以上、家庭教師として子どもと家庭に寄り添ってきた先生。教科指導と学習コーチング(小学生〜高校生)。中学生には、日々の予習復習や定期テストに向けた学習計画づくりを支え、課題の量と締切を整理して終わらせるところまで一緒に考えます。

ひろゆき 先生
数学を専門に、独自の教材で指導している先生。数学(中学受験・高校受験・大学受験)。証明問題のように「書いて説明する」問題も、解き方のポイントから文章の書き方まで見てもらえます。
先生との相性は、プロフィールだけでは分からない部分もあります。まずは1回話してみて、お子さんが質問しやすいかどうかを確かめてから、続けるかどうかを決めてください。
よくある質問
Q. 中1・中2のうちから、内申点を意識したほうがいいですか?
1年生からの成績を使う地域もあるため、学年を問わず、自分の地域の決まりを確かめておく価値があります。3つの観点で評価されるしくみは学年が変わっても同じなので、直しや振り返りの書き方は、早く身につけるほど後が楽になります。
Q. 先生に気に入られないと、評定は上がらないのでしょうか?
評定は、3つの観点の評価をまとめて決まります。「主体的に学習に取り組む態度」も、挙手の回数のような形式的な活動で評価するものではないとされています。先生との相性を気にするより、直しや振り返りを具体的に書くことに力を向けるほうが、評価の材料になります。
Q. 提出物がいつも期限ぎりぎりになります。どうすればいいですか?
提出日の前日を「家での締切」と決め、カレンダーに書いておきます。ワークは試験範囲が出てから始めるのではなく、授業で進んだ分をその週のうちに解いておくと、提出前に見直す余裕ができます。
Q. 実技教科が苦手です。評定を上げる方法はありますか?
実技教科も、3つの観点で評価される点は5教科と同じです。通知表でどの観点が低いかを先に確かめてください。教科ごとの準備のしかたは、副教科の比重を取り上げた記事にまとめています。
Q. 評定の理由を、先生に聞いてもいいのでしょうか?
聞いてかまいません。三者面談に通知表を持っていき、気になる観点を指して「ここを上げるには何を変えるとよいでしょうか」と尋ねてください。
まとめ
内申点のもとになる評定は、3つの観点の評価をまとめたものです。テストの点が良いのに評定が上がらないときは、通知表でどの観点にBやCが付いているかを確かめると、次にすることが見えてきます。
2学期の期末までにできるのは、ワークの間違い直しにひと言を添えること、振り返りに「次にやること」まで書くこと、レポートや発表に理由を添えること、小テストを落とさないこと、先生に相談することの5つです。まずは1教科、Bが1つだけの教科から試してみてください。対象になる学年・学期は地域によって違うため、三者面談や学校の資料で早めに確認し、分からない点は担任の先生に尋ねましょう。
参考文献
この記事の著者
まなぶてらす編集部
「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。
この記事の監修者
坂本七郎
まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント
5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。


