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子どもが「リスニングだけ点が取れない」と口にする場面は、英検対策の現場でも珍しくありません。読んで解ける問題でつまずかないのに、音声が流れた途端に手が止まる。その壁の原因は、英語の「音の処理」が読み書きとは別の回路で動いているためです。

英検3級の一次試験はCSEスコア満点1650点中1103点が合格基準であり、リスニング・リーディング・ライティングの3技能が均等配分(各550点)で、リスニング満点は550点を占めます。リスニングを安定させることが、合格への最短ルートです。この記事では、問題形式の把握から家庭での練習ステップ、1日15分のメニュー設計まで、今日から動ける情報を整理しました。

横井先生
横井先生
英検3級リスニングの30問は、毎回同じパターンで出題されます。形式を体に染み込ませてから音声練習に入ると、短期間でスコアが安定します。

英検3級リスニングの問題形式と配点――まず「何を聞かれるか」を把握する

英検3級リスニングは全30問・3部構成で、各部10問ずつ構成されています。まず形式を正確に頭に入れることが、練習の方向を決める起点になります。

第1部は2人の会話を聞き、最後の発言に対してどう応答するかを選択肢から選ぶ形式です。第1部は1回放送、第2部・第3部は2回放送のため、2回放送される問題では1回目で概要をつかみ、2回目で確認するリズムを作れます。第2部は会話の内容一致選択で、2人のやり取りに関する質問に答えます。第3部は英文説明(モノローグ)の内容一致選択で、3部の中でもっとも文の密度が高く、情報量を処理する力が問われます。

英検3級リスニング 問題形式まとめ

形式 問数 放送回数
第1部 会話の応答選択(最後の発言への返し) 10問 1回
第2部 会話の内容一致選択 10問 2回
第3部 説明文の内容一致選択(モノローグ) 10問 2回

CSEスコアで見ると、リスニング満点550点は一次試験全体(1650点)の約3分の1を占めます。3技能(リーディング・リスニング・ライティング)が均等配点のため、合格基準1103点を達成するにはどの技能もバランスよく得点することが大切です。語彙・文法・読解を磨いても、リスニングで崩れると合格ラインを割るケースは少なくありません。

なお、英検受験を検討し始めた段階で「どの級から受けるか」が決まっていない場合は、英検は何級から受けるべき?学年別おすすめ受験級ロードマップを参考に、現在の学年と英語力の目安を確認してみてください。

「聞き取れない」原因はどれ?3パターンに分けて考える

リスニングで得点できない理由は、大きく3つのパターンに分類されます。原因が違えば、練習の処方も変わります。

第一のパターンは「音の認識ができていない」場合です。単語を文字では知っているのに、音として耳に届いたときに別の音に聞こえてしまうケースです。特に英語は「連結・脱落・弱化」と呼ばれる音変化が頻繁に起こるため、単語帳の音とネイティブの発話が別物に聞こえることがあります。たとえば “What do you” が「ワッジュ」に近い音になることは、聞き慣れていない子どもには予測しにくい変化です。

第二のパターンは「語彙・文法の処理速度が追いつかない」場合です。単語の意味は分かっても、文が流れる速さで意味を組み立てる練習が不足しています。読む速度は十分でも、音声のスピードで意味をつなぐ回路は別に鍛える必要があります。

第三のパターンは「集中が途切れる」場合です。第3部のような説明文では30秒前後の英文を一気に聞く必要があります。内容への集中力と「先読み」の習慣がないと、途中で内容を見失います。

原因別 対策の方向性

聞き取れない原因 対策の方向性
音の認識不足 音読・シャドーイングで「音と文字」を対応させる
処理速度不足 場面ごとのフレーズを耳から繰り返し聞いて即反応できるようにする
集中力・先読み不足 過去問の先読みを習慣化する

家庭でできる対策ステップ1:音読・シャドーイングで音と文字をつなぐ

音を正確に聞き取るには、音を正確に出す練習が最初の土台になります。音読とシャドーイングは、受け身の「聞く」ではなく能動的に音を体に刻む作業です。

英検3級の公式過去問または公式問題集を用意します。音声を聞く前に、まずスクリプトを声に出して読みます。このとき、棒読みではなく「息の流れ」を意識することがポイントです。次に音声を再生し、0.2〜0.5秒遅れて声を重ねるシャドーイングを行います。最初はスクリプトを見ながら行い、慣れたら見ずに挑戦します。

シャドーイングの進め方(1セット15〜20分)

  1. スクリプトを黙読し、知らない単語に印をつける
  2. 音声を再生し「聞くだけ」で一度通して聞く
  3. スクリプトを見ながら音声に声を重ねる(3回)
  4. スクリプトなしで音声に続く(2回)
  5. 自分の声を録音し、ネイティブ音声と聞き比べる

練習素材は第1部・第2部の会話文から始めます。文が短く、登場人物が2人で固定されているため、音のパターンを集中的に体に入れやすい構造です。1つのスクリプトで「聞ける」「言える」状態になってから次の素材に進む方が、素材を大量にこなすよりも定着が早い傾向があります。

家庭で取り組む際は、保護者の方が正解・不正解を採点するより、「どの音が難しかったか」を一緒に確認する姿勢の方が続きます。特に中学生の場合、「言える音は聞こえる」という実感が自信につながりやすく、練習の継続率が上がります。

音読・シャドーイングの練習素材は英検公式サイトで公開されている過去問(直近3回分)を使います。音声はPDF問題集に付属のもの、または公式アプリ「英検トレーニング」から再生できます。

英検3級リスニングを伸ばしたい方へ

まなぶてらすには英検専門の講師が在籍しています。お子さんの「聞き取れない原因」を特定し、1対1でトレーニングします。

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家庭でできる対策ステップ2:頻出場面のフレーズを耳から覚える

英検3級リスニングの会話は、学校・家庭・店・駅など限られた生活場面で展開されます。頻出する場面ごとのフレーズを先に耳に慣らしておくと、音声が流れた瞬間に場面が特定でき、後続の情報を拾いやすくなります。

第1部の応答選択問題では、”What time does the train leave?” や “Can I leave a message?” といった日常会話のパターンが繰り返し登場します。質問の冒頭2〜3語で「何を聞かれているか」が判別できる状態を作ることが、第1部を安定させる鍵です。

第1部・第2部 頻出場面とフレーズ例

場面 よく出るフレーズ
店・レストラン Can I help you? / I’ll take it. / How much is it?
交通・移動 Which platform? / Take the No.3 bus. / I missed the train.
学校・放課後 Do you have homework? / What club are you in? / Let’s study together.
電話・メッセージ Can I speak to…? / Can I leave a message? / Hold on, please.
家庭・日常 Can you help me? / I forgot my key. / What’s for dinner?

これらのフレーズは「読んで覚える」ではなく、音声を繰り返し聞きながら口に出すことで定着します。フレーズカードやノートに書くより、音声アプリで聞き流しながら声に出す方が、リスニング本番での反応速度に直結します。1日に新しいフレーズを5〜6個に絞り、翌日復習してから次に進むペースが家庭での実施には現実的です。

フレーズ習得のポイント

音声を先に聞き、意味を後から確認する順で進める
1フレーズを5回音読してから次へ
週末に「その週のフレーズ」を声に出してまとめて復習する

家庭でできる対策ステップ3:過去問で「先読み」を習慣にする

本番のリスニングテストでは、問題冊子の選択肢を先に読む時間(先読み)が決定的な差を生みます。先読みによって「何について聞けばよいか」の目標が定まり、音声に集中しやすくなります。

英検3級のリスニングは、第2部・第3部では問題冊子に4つの選択肢が記載されており、音声が流れる前に確認できます。第1部は選択肢が冊子に記載されていないため先読みはできませんが、第2部・第3部では選択肢を事前に確認することで「時間・場所・行動・理由」のどれを聞き取るかが事前に分かります。第3部の説明文問題では、選択肢の名詞・動詞だけでも先読みしておくと、モノローグ中の核心語が引っかかりやすくなります。

先読みの手順(過去問練習時)

  1. 音声スタート前の空き時間(アナウンス・例題)に次の問題の選択肢を読む
  2. 選択肢中の「キーワード(名詞・動詞・数字)」に素早く印をつける
  3. 音声を聞きながら、印をつけた語が出てきたらその前後に集中する
  4. 2回目の放送では1回目で拾えなかった情報を補う

家庭練習では、過去問を解く前に「タイマーを使って先読み時間を再現する」ことが効果的です。本番と同じペースで選択肢を目で追う練習をしないと、試験会場で焦って先読みが間に合わない事態が起こりえます。過去3回分の過去問を各部ごとに通し、先読みのリズムをつかむことを目標にします。

英検3級のライティング対策と同様、読解と音声を連携させる学習が全体的な得点底上げにつながります。中学生のための英検3級ライティング攻略では、同じ英検3級の観点から作文の組み立て方を整理しています。ライティングが安定すると、語彙・文法の処理力が上がり、リスニングの理解速度にも波及します。

先読みは「全部読もう」とすると間に合いません。選択肢の中の名詞・動詞に的を絞り、2〜3秒でスキャンする感覚が身につくと、本番での余裕が大きく変わります。

1日15分の練習メニュー例(平日・休日)

毎日の練習は「短く・毎日・同じ時間帯」で継続することが最も成果につながります。1日15〜20分のメニューを曜日と時間帯で固定することで、習慣化のコストが下がります。

平日は学校の英語授業と連動させると負担が少なくなります。帰宅後や夕食後の15分を英検リスニングの時間として確保します。休日は30〜40分のまとまった過去問演習を入れることで、週単位の習熟が積み上がります。

1日15分 練習メニュー例

曜日 メニュー 時間
第1部スクリプトの音読→シャドーイング(1〜2本) 15分
頻出場面フレーズ 音声聞き→口頭リピート(5〜6個) 15分
第2部スクリプトのシャドーイング+月曜復習 15分
第3部音声を「先読み→聞く」で2問練習 15分
週のフレーズ・スクリプトを声に出して通し復習 15分
過去問1回分(第1〜3部通し)+採点・スクリプト確認 30〜40分
土曜の間違い箇所スクリプトをシャドーイングで復習 20分

土曜の過去問演習後に間違えた問題のスクリプトを日曜にシャドーイングする「ミス→音読」のサイクルが、最もスコアの底上げに効きます。間違えた問題を「なぜ聞き取れなかったか」の3パターン(音の認識・処理速度・先読み不足)で分類して記録しておくと、翌週の練習の焦点が定まります。

継続のために保護者ができること

夕食後15分を「英語の時間」として家族のルーティンに組み込む
「正解率より音読の回数」を褒めると継続しやすい
週1回の過去問は保護者も同席して時間を計る(試験の雰囲気を作る)

伸び悩んだときは――オンラインで「聞く・話す」のやり取りを増やす

音読・過去問・フレーズ練習を続けても点が上がらない時期は、インプットとアウトプットが一方通行になっているサインです。英語を「聞いて、答え、また聞く」双方向のやり取りが入ることで、処理速度と集中力の両方が同時に鍛えられます。

オンライン家庭教師の活用は、この段階で特に効果が出やすい選択肢です。録音音声との違いは、相手の反応に合わせて話すスピードや難易度が変わる点にあります。自分が理解したかどうかを即座にフィードバックしてもらえる環境は、独学では再現しにくいものです。

英検対策のオンライン家庭教師を探す際は、英検の出題形式を熟知した講師を選ぶことが前提になります。英検特有の「先読みのタイミング」「第1部の応答パターン」を体系的に指導できる講師かどうかは、体験レッスンで確認できます。

伸び悩みの多くは「正しい努力の方向」がずれたまま量をこなした結果です。1〜2回のレッスンで弱点の種類を特定するだけでも、その後の家庭練習の質が大きく変わります。

なお、一次試験を突破した後の二次試験(面接)の準備については、英検二次試験を自宅で無料練習する方法で具体的な手順を整理しています。一次対策と並行して読んでおくと、合格後の流れがつかみやすくなります。

まなぶてらすの英語・英検対策講師は、子どもの「聞き取れない原因」を問題形式ごとに切り分けて指導することを得意としています。英語発音指導士の資格を持つ講師、学校英語教諭の経験を持つ講師など、背景の異なる先生がいるため、子どもの年齢・目標・学習スタイルに合った選択ができます。


サム先生

サム 先生

英語発音指導士・英検1級・TOEIC950点。英語指導歴30年、早稲田大学卒。発音から英検まで体系的に指導できる経験豊富な先生です。

口コミ:娘が中学1年の夏から高校3年までの6年間、サム先生にお世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。英語学習経験がなかった娘が、中3で英検2級、高2で準1級を取得し、第一志望の早稲田大学をはじめ、上智、中央、立教、明治と多くの大学に合格しました。

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えみーEmi sensei先生

えみーEmi sensei 先生

英語・小学専門・J-SHINE取得・英検準1級。フォニックスを活用した英検対策を得意とし、小学生から中学生まで幅広く対応できる先生です。

口コミ:小学生の息子がお世話になっています。明るく楽しく授業をしてくださり、進みもとてもテンポが良く、とにかく褒めてくださるので、落ち着きのない息子も飽きることなく取り組めています。英検対策をお願いしていますが、特に読む力が最近めざましく進歩しました。本人も自信になっているようで、家でも英語を使いたがるようになりました。やる気を出させてくれ、英語を好きにさせてくれる頼もしい先生です。」

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たろー先生

たろー 先生

英検対策×伴走支援・元公立高校英語教諭。公立高校英語教諭2年・通信制高校7年の指導歴を持ち、現在チェコ在住でオンライン指導中。子どものペースに合わせた丁寧な伴走が得意です。

口コミ:「とても熱意があって、子どもにも親にも寄り添ってくれる優しい先生です。英検2級を受ける前は、英語の長文を読むのが苦手でなかなかやる気が出ず悩んでいましたが、マイペースなうちの子に合った学び方を提案してくださり、見事一発合格することができました!先生との授業は娘にとっても楽しみになっており、英語への苦手意識がなくなったと実感しています。」

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まとめ

英検3級リスニングの30問は、第1部・第2部・第3部の3構成で均等に配点されています。CSEスコアで満点550点・一次試験(満点1650点)の約3分の1を占めるリスニングを安定させることが、合格基準1103点への現実的な道筋です。

家庭での対策は「音と文字をつなぐ音読・シャドーイング」「場面フレーズの耳聞き学習」「先読みを本番ペースで練習する過去問演習」の3ステップで積み上げます。1日15分のメニューを週単位で組み、土曜の過去問→日曜の復習シャドーイングというサイクルを回すことで、短期間でも成果が出やすくなります。

独学での伸び悩みを感じた段階でオンライン家庭教師を活用すると、弱点の特定が早まります。英検3級という目標に特化した指導を受けることで、家庭練習の方向も定まりやすくなるでしょう。

よくある質問

Q. 英検3級リスニングは何問ありますか?

全30問です。第1部(会話の応答選択)・第2部(会話の内容一致選択)・第3部(説明文の内容一致選択)が各10問で、第1部は1回放送、第2部・第3部は2回放送されます。

Q. 英検3級のリスニングは一次試験全体の何割を占めますか?

CSEスコアでリスニング満点は550点で、一次試験の満点1650点の約3分の1を占めます。合格基準は1103点であり、3技能均等配点のためバランスよく得点することが合格の鍵です。

Q. 家庭でできる英検3級リスニング対策として何から始めるべきですか?

まず公式過去問のスクリプトを使った音読・シャドーイングから始めることをおすすめします。音と文字を対応させる練習が、その後のフレーズ学習・先読み練習の土台になります。

Q. 先読みとはどういう練習ですか?

音声が流れる前に問題冊子の選択肢を素早く確認し、「何を聞き取るか」の目標を設定する技術です。名詞・動詞・数字などキーワードをスキャンするだけで、音声への集中力が大きく変わります。

Q. 英検3級リスニングが伸び悩む場合、オンライン家庭教師は効果がありますか?

独学で改善しにくい「音の認識ミス」や「処理速度の低さ」は、専門講師が聞いて原因を特定することで短期間で改善できるケースがあります。まなぶてらすでは英検対策専門の講師が無料体験レッスンを提供しています。

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

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監修者

横井智洋先生

横井智洋(YOKOI先生)

英検・英語指導の専門家。まなぶてらすにて英語・英検対策のレッスンを担当。英語教育の観点から本記事を監修。

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