不登校の子を持つ親が知っておきたい「学校以外の学習支援」制度と活用法【2026年最新】
※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます
令和6年度の調査で、小・中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人(過去最多・12年連続増加)に達したことが文部科学省の調査で明らかになっています。「うちの子だけじゃないんだ」と少し安心する一方で、「では、学校に行けない間、学びはどうすればいいのか」という問いに答えが見えない保護者も多いのではないでしょうか。
2026年4月、文部科学省は「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価に関する保護者等向けリーフレット」を公開し、教育支援センターや自宅でのICT学習が一定の要件を満たせば「出席扱い・成績評価」を受けられることを、保護者向けに改めてわかりやすく整理しました。
この記事では以下のことを解説します。
- 文部科学省が進める「COCOLOプラン」など不登校対策の大きな流れ
- 今使える学校外学習支援の4つの選択肢(特徴・費用・対象)
- 「出席扱い」との連動のしくみ
- オンライン家庭教師を組み合わせて学習を継続する方法
- 保護者が今すぐできる最初の一歩
不登校支援をめぐる国の方針、いま何が変わっているのか?
国は2023年以降、「学校に戻す」から「どこでも学べる環境を整える」へと方針を大きく転換しています。
文部科学省が2023年3月に公表した「COCOLOプラン(誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策)」は、この方針転換を示す最も重要な文書です。COCOLOプランの3つの柱は以下のとおりです。
COCOLOプランの3つの柱
- 学びの場の確保:学校外でも学べる環境を整備する
- 心の小さなSOSの見逃し防止:早期発見・早期支援の体制を強化する
- 学校風土の見える化:子どもが安心して通えるよう学校環境を改善する
このプランに基づき、「学びの多様化学校(旧・不登校特例校)」の設置拡大が各都道府県で進んでいます。2026年度からはTeams等を活用したオンライン学習が学びの多様化学校に追加され、令和9年度までに全都道府県・政令指定都市への設置が検討されています(文部科学省)。
また2026年4月には、文部科学省が保護者向けリーフレットを新たに公開。「教育支援センター等の学校外施設での学習」や「自宅でのICT等を活用した学習」について、一定の要件を満たせば校長の判断により出席扱い・成績評価が受けられることを改めて周知しました(出典:リセマム 2026-04-10)。
さらに、文部科学省の中央教育審議会には「不登校児童生徒に係る特別の教育課程ワーキンググループ」が設置されており、不登校の子ども向けの新しい「特別の教育課程」制度の方向性を検討中です(2026年も継続)。
つまり現在は、制度が大きく動いている過渡期であり、「学校外で学ぶことが公式に認められ、整備が進んでいる」という状況です。保護者がこの流れを把握しているかどうかで、お子さんの選択肢が大きく変わります。
今使える「学校外学習支援」の4つの選択肢とは?
不登校の子どもが利用できる学校外の学習支援は、大きく4種類に分けられます。それぞれの特徴・費用感・向いているケースを整理します。
1. 教育支援センター(適応指導教室)
教育委員会や市区町村が設置する公的な施設です。学校の教員経験者や支援員が常駐し、学習サポートや生活リズムの立て直し、対人関係の練習などを行います。
- 費用:無料(公立)
- 対象:主に小・中学生
- 特徴:在籍校の校長が認めれば、通所日数が出席日数として記録される場合がある
- 探し方:居住市区町村の教育委員会に問い合わせ
学習の遅れを補うというより、「安心できる場所に通う」練習をすることに重点が置かれているケースが多いです。学習内容のレベルについては、学校ごとに差があります。
2. フリースクール
NPO法人や民間団体が運営する民間の学習支援機関です。子どものペースに合わせた活動が中心で、遊びや体験学習を重視するところから、学習支援を中心とするところまで多様です。
- 費用:月2〜6万円程度(施設により大きく異なる)
- 対象:年齢・学年を問わないものが多い
- 特徴:在籍校の校長が認めれば出席扱いが可能。子どもの自主性や「居場所」を重視する
- 探し方:フリースクール全国ネットワーク(https://freeschoolnetwork.jp/)等
「学習内容をしっかり進めたい」という場合は、施設の学習サポート体制を事前に確認することが重要です。
3. 学びの多様化学校(旧・不登校特例校)
不登校の子ども専用に設置された学校で、独自の教育課程(カリキュラム)で学ぶことができます。一般の学校と同じ「学籍」を持てるため、卒業資格が得られます。
- 費用:公立は基本無料(私立は別途)
- 対象:小学生・中学生(設置校による)
- 特徴:2026年度からTeams等を使ったオンライン学習も活用可能。令和9年度までに全都道府県への設置が検討されている
- 探し方:文部科学省の設置校一覧(https://www.mext.go.jp/)
現時点では設置数がまだ少なく、通える地域が限られています。ただし、今後の設置拡大を見越して、早めに情報収集しておくことをおすすめします。
4. ICT・オンラインを活用した自宅学習
自宅でのタブレット・PCを使った学習(オンライン授業・動画教材・オンライン家庭教師など)です。外出が難しい時期でも学習を継続できるのが最大の強みです。
- 費用:サービスにより異なる(月数千円〜数万円)
- 対象:全年齢
- 特徴:2019年(平成31年)の文科省通知により、一定要件を満たせば出席扱いの対象になる。家から一歩も出なくても学習記録を残せる
- 探し方:各サービスのウェブサイト。オンライン家庭教師は担当講師との相性を無料体験で試せるものが多い
カメラをオフにしたまま受講できるサービスもあり、「まず顔を見せることが怖い」というお子さんの第一歩としても使いやすいのが特徴です。
「出席扱い」はどう連動する?保護者がまず知るべきポイント
「学校外で学んでも、欠席にカウントされてしまうのでは?」という不安は、多くの保護者が持つ疑問です。
結論からいうと、一定の要件を満たせば、学校外での学習や通所を「出席扱い」にできる制度が国によって整備されています。
制度の根拠は、2019年(平成31年)10月25日の文部科学省通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」です。この通知により、以下の2パターンが出席扱いの対象となる場合があります。
| 学習の場 | 出席扱いになる可能性 | 判断者 |
|---|---|---|
| 教育支援センター・フリースクール等 | あり(通所記録が要件) | 在籍校の校長 |
| 自宅でのICT・オンライン学習 | あり(学習状況の記録が要件) | 在籍校の校長 |
重要なのは「校長の判断によって認められる」という点です。制度上は認められる余地がありますが、各学校・各校長の判断に委ねられているため、事前に担任や教頭を通じて確認することが不可欠です。
出席扱いの申請で保護者がすべきこと(概要)
- 在籍校の担任・教頭に「出席扱いを検討したい」と相談する
- 利用する施設・サービスが出席扱いの対象になるか確認する
- 学習状況や通所記録を定期的に在籍校と共有する
出席扱いの7要件・申請手順の詳細は、既存記事「不登校でも出席扱いになる?ネット出席制度活用の7つの要件と申請手順をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。
どの選択肢を選べばいい?保護者のための判断チャート
「どの支援を選べばよいか」は、お子さんの今の状態や保護者の状況によって変わります。以下の視点を目安にしてください。
選び方の3つの視点
- 今の状態:外出できるか、人と会えるか、画面を見られるか
- 学習の優先度:学習の遅れを取り戻したいのか、まず気持ちを安定させたいのか
- 費用・距離:利用できる施設が近くにあるか、費用の負担はどうか
| こんなお子さんに | おすすめの選択肢 |
|---|---|
| まず安心できる場所が必要 | 教育支援センターまたはフリースクール |
| 外出は難しいが学習を続けたい | ICT・オンライン学習(オンライン家庭教師含む) |
| 学籍を維持しながら学校に近い環境で | 学びの多様化学校(設置校が近くにある場合) |
| 複数の支援を組み合わせたい | フリースクール+オンライン家庭教師など |
選択肢は「一つに絞る」必要はありません。お子さんの状態の変化に合わせて、段階的に組み合わせを変えていくことが、長期的にはうまくいくケースが多いです。
オンライン家庭教師との組み合わせで学習を継続した実例
学校外の支援制度とオンライン家庭教師を組み合わせることで、学習と生活の両方を安定させた家庭の例をご紹介します。
事例①:通信制高校へ転入し、単位取得をサポート(高2から不登校のCさん)
高校2年生の終わりから人間関係のつまずきで学校に行けなくなったCさんのケースです。それまでは非常に真面目に取り組んできたお子さんだったため、ご家族も学校側も何とか通わせようと努力されましたが、高校3年生の夏になっても状況は変わりませんでした。
進路と受験について相談を受け、Cさん本人と話し合った結果、「無理な通学を続けるより、通信制高校で自分のペースで卒業を目指そう」という方向で合意。在籍校を自主退学し、通信制高校へ転入することにしました。
- 提出課題の量と締め切りをすべて把握し、シートで一覧管理
- 毎週進める内容をCさんと一緒に相談しながら、無理のないペースで設定
- 期間短縮のためスクーリングへの参加を積極的に促し、現地校舎にも同行
- これまでの単位を引き継ぎ、残りの必修科目をクリアして同世代と同じ春に卒業・専門学校進学を実現
お母様からは「あのまま無理に通学を続けさせなくてよかった」、Cさん本人からも「話を聞いてくれてありがとう」という言葉をいただきました。
事例②:中3生の学習継続を記録し、転校申請をサポート(体の疾患で欠席が続いたDさん)
中学3年生のDさんは、体の疾患から学校を頻繁に早退・欠席せざるを得ない状態が続き、体調に問題がない日でも登校できなくなってしまいました。もともと明るく頑張り屋だったお子さんが無気力になってしまったことを心配したお母様から、医療機関でのケアを続けながら「勉強でなくてもいいので、何か一緒に取り組めることはないか」とご相談をいただきました。
最初は読書や脳トレを一緒に行うところからスタートし、プレッシャーのない時間を積み重ねながら関係を築いていくと、Dさん自身が将来への不安を少しずつ話してくれるようになりました。話し合いの結果、3年生として新しい学校に入り直すことを選択。ただし、転校には学習の継続状況を証明する書類の提出が求められました。
- デジタル教材「すらら」や到達確認テストを活用し、指示出しをスムーズに
- 目次ページで見通しを共有しながら「いつまでに何を終わらせるか」を具体的に伝える声がけ
- 学習完了のたびにスクリーンショットを送ってもらい、週・月単位でドキュメント化
- 2ヶ月間の記録を教育委員会に提出し、転校が正式に承認
Dさんは新しい学校で3年生として再スタートを切ることができました。
これらはあくまで一例ですが、「今の状態で継続できること」から始め、少しずつ選択肢を広げていくのが長続きのコツです。
まなぶてらすの不登校サポート講師を紹介します
まなぶてらすは、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。200名以上の講師が在籍し、不登校のお子さんの支援実績を持つ講師も多数います。カメラオフでの受講も可能で、自分のペースで始められる環境を整えています。

さとしん 先生
教育心理学修士・不登校支援歴20年以上・相談実績約350人。英語指導(中高1種免許)と不登校支援を組み合わせ、お子さんと保護者の両方に寄り添います。

たまき 先生
神奈川県の公立小学校で担任を経験。特別支援学校教諭免許を持ち、日本LD学会・TEACCHプログラム研究会に所属。発達特性のあるお子さんへの専門的なサポートが強みです。
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保護者が今すぐできる最初の一歩
「制度は分かった。でも、何から始めればいいのか」——ここで止まってしまう保護者も少なくありません。以下の3ステップで考えてみてください。
お子さんが「外出できるか」「画面を見られるか」「人と話せるか」を確認します。今の状態に合わせた支援を選ぶことが、継続につながります。
学校外の支援を利用するとき、出席扱いを希望するなら在籍校への相談が必須です。「利用を考えている支援の名前」と「出席扱いを検討したい旨」を伝えましょう。担任が窓口になり、校長判断へとつながります。
あれこれ慎重に選ぼうとすると、なかなか動き出せないこともあります。タイミングを見ながら、リスクの低いものから一歩試してみるのがおすすめです。オンライン家庭教師の無料体験レッスンは、お子さんへの負担が小さい最初の一歩になります。
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よくある質問
Q. 学校外で学ぶと、卒業資格や進学に影響しますか?
A. 小・中学校の義務教育段階では、在籍している学校から卒業証書が発行されますので、学校外の支援を利用しても卒業資格に影響はありません。ただし、出席日数や成績評価は在籍校の管理になります。高校進学を考える場合は、調査書への影響(欠席日数・内申点)も踏まえ、在籍校や進路担当の先生と早めに相談することをおすすめします。
Q. フリースクールに通いながらオンライン家庭教師も使えますか?
A. 使えます。フリースクールが「居場所・安心感の確保」、オンライン家庭教師が「学習の質・進度の維持」を担う役割分担として組み合わせているご家庭もあります。費用面での負担は増えますが、お子さんの状態に合わせて柔軟に調整できる点がメリットです。
Q. 出席扱いの申請はいつから始めればいいですか?
A. できるだけ早い段階で在籍校に相談することをおすすめします。学習の記録や通所の記録は積み重ねが重要で、後から遡って申請することは難しいケースがあります。「学校外の支援を利用し始めた時点」を目安に、担任や教頭へ相談の連絡を入れましょう。
Q. 子どもがオンライン学習を嫌がる場合はどうすれば?
A. まずは「強制しない」ことが大切です。学習内容よりも「この先生と話すのが楽しい」と感じられる体験を先につくることが、継続の入口になります。まなぶてらすでは、学習以外のテーマ(趣味・ゲーム・アートなど)から入る講師も在籍しています。無料体験レッスンで相性を確認してから判断してください。
Q. 費用の負担を軽減できる制度はありますか?
A. 市区町村によっては、フリースクールや教育支援センターの利用に対して補助金・助成を設けているところがあります。居住地の教育委員会または市区町村の担当窓口にお問い合わせください。また、こども家庭庁も不登校対策として文科省と連携した支援施策を実施しています(詳細:こども家庭庁 不登校対策)。
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参考文献・出典
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」(令和元年10月25日通知)
- 文部科学省「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」(令和5年3月)https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1397802_00005.htm
- リセマム「不登校の出席扱い・評価、文科省が保護者等向けリーフレット公表」(2026年4月10日)https://resemom.jp/article/2026/04/10/85750.html
- こども家庭庁「不登校対策について」https://www.cfa.go.jp/policies/futoko-taisaku
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
この記事の著者
まなぶてらす編集部
「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。
この記事の監修者
さとしん先生(佐藤 信一)
教育心理学修士・不登校支援歴20年
国際基督教大学(ICU)大学院教育心理学修士課程修了。25年以上の英語指導経験に加え、20年にわたり不登校の子ども・保護者の相談支援に携わる。現在もフリースクール職員として現場でサポートを続けながら、約350人の不登校生とその保護者への相談・情報提供の実績を持つ。

