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11月の三者面談で、推薦入試や面接のある学校を受けることが決まると、多くの家庭で「面接の練習は、家で何をすればいいのか」という話になります。中学生にとって、初対面の大人と1対1で話す場面はそう多くありません。

東京都が公表している令和9年度の私立高校の入試の概要では、推薦入試は2027年1月22日以降に行われ、選抜方法の一つに「面接」が挙げられています。一般入試でも、学力検査や調査書と並んで面接が選抜方法に入っています。本番まで、残りは2か月半ほどです。

坂本七郎
坂本七郎
面接で見られるのは、上手な言い回しよりも、自分の言葉で、その学校を選んだ理由を話せるかどうかです。願書に書いた志望理由と、面接で話す内容を同じ軸でそろえておくと、本番で聞き方を変えられても崩れにくくなります。

この記事では、高校受験の面接でよく聞かれる質問、志望理由の組み立て方、答え方の型、家庭でできる練習の進め方を、中学3年生の保護者向けに整理します。

高校受験の面接はいつ・どんな形で行われる?

高校受験の面接は、推薦入試で行われることが多く、一般入試でも面接を行う学校があります。形式も評価の扱いも学校ごとに違うので、まず志望校の募集要項で「面接があるか・どんな形か」を確かめるところから始めます。

東京都の私立高校を例にすると、推薦入試は2027年1月22日以降、一般入試は2月10日以降に行われます。推薦入試の選抜方法は「書類審査・作文・面接・実技・適性検査」の中から各校が必要なものを選び、一般入試は「学力検査・面接・調査書等」とされています。どの方法を使うかの詳細は、各学校に問い合わせるよう案内されています。

公立高校の面接の扱いも、都道府県によって違います。たとえば埼玉県では、2027年度の公立高校入試から全員に面接が行われます。制度の変更点は埼玉県公立高校入試2027の変更点(全員面接・調査書・マークシート)で詳しく取り上げています。

面接の形には、受験生1人で受ける個人面接と、数人が並んで同じ質問に答える集団面接があります。保護者が同席する学校もあります。募集要項や学校説明会で、次の点を確かめておきましょう。

確かめること 見る場所・聞き方
面接があるか 募集要項の「選抜方法」の欄。推薦と一般で違うことがあります
個人か集団か 募集要項、または学校説明会・個別相談で質問します
時間・面接官の人数 説明会で聞くか、中学校の進路の先生に過去の様子を尋ねます
評価の扱い 点数化するか、合否の参考にするかは学校によって違います
保護者の同席 募集要項・受験票の案内で確かめます

高校受験の面接でよく聞かれる質問は?

高校受験の面接で聞かれる質問の多くは、「志望理由」「中学校生活」「自分自身」「入学後」の4つに分けられます。質問を一つずつ暗記するより、4つの箱それぞれに「話せる材料」を用意しておくほうが、本番で聞き方が変わっても対応できます。

質問の箱 よくある聞かれ方の例
志望理由 本校を志望した理由は何ですか/本校を知ったきっかけは/説明会でどんな印象を持ちましたか
中学校生活 部活動や委員会で頑張ったことは/行事で印象に残っていることは/得意な教科・苦手な教科は
自分自身 長所と短所を教えてください/最近気になったニュースは/休日はどう過ごしていますか
入学後 高校でやりたいことは/将来の夢は何ですか

面接官は、最初の答えに対して「それはなぜですか」「具体的にはどんなことですか」と重ねて聞くことがあります。長年の指導の中でよく見るのは、覚えた文章をそのまま話していた生徒が、2つ目の質問で言葉に詰まってしまう場面です。文章を丸ごと覚えるのではなく、「部活で後輩に教えたこと」「説明会で見た実験の授業」のように、話の材料になる出来事を短いメモにしておきましょう。

欠席や遅刻が多かったことを聞かれる場合もあります。理由を正直に、短く伝えたうえで、今はどう過ごしているかを話せれば十分です。欠席が多かったお子さんの受験準備については、不登校からの高校受験で学力と内申を整えるコツでも取り上げています。

志望理由はどう組み立てる?願書と面接を同じ軸にするコツ

志望理由は「学校で知ったこと → 自分の経験 → 入学後にやりたいこと」の3段で組み立てます。この順で考えると、その学校でなければならない理由と、自分らしさの両方が入った志望理由になります。

ステップ1:学校で知ったことを1つ選ぶ

学校説明会、文化祭、パンフレット、学校のホームページで知ったことから、心に残ったものを1つ選びます。「部活動が盛ん」のような広い言い方ではなく、「説明会で見た理科の実験の授業」のように、自分が見たり聞いたりした具体的な場面を選ぶのがコツです。

ステップ2:自分の経験とつなげる

選んだことが、なぜ自分に響いたのかを、中学校での経験とつなげます。「中学校の理科の授業で、予想と違う結果が出た実験がおもしろかった」のように、自分にしか話せない出来事を入れます。

ステップ3:入学後にやりたいことで締める

最後に、その学校に入ってから何をしたいかを話します。「理科の課題研究に取り組みたい」のように、ステップ1・2と同じ方向を向いた内容にすると、話が一本の線でつながります。

反対に、面接官に伝わりにくい志望理由には、いくつかの型があります。

伝わりにくい志望理由の例
  • パンフレットの言葉をそのまま使っている(「自主自律の校風に惹かれました」だけで終わる)
  • 「家から近いから」「制服がかわいいから」だけで終わっている
  • 学校の名前を入れ替えれば、どの学校にも当てはまる内容になっている

3段の組み立てを使った例を挙げます。これは説明のために編集部が作った例文です。お子さん自身の経験に置き換えて使ってください。

【例文・創作】3段で組み立てた志望理由

「学校説明会で、生徒の皆さんが自分たちで調べたことを発表している様子を見て、私もこの学校で学びたいと思いました。中学校では理科の授業で、予想と違う実験結果が出たときに、その理由を班で話し合ったことが一番楽しかったです。入学後は、課題研究の授業で、自分で問いを立てて調べる力をつけたいと考えています。」

願書に志望理由を書く欄がある場合は、面接で話す内容と同じ軸にしておきます。面接官は願書を手元に置いて質問することがあるため、書いた内容と話す内容がずれていると、かえって説明が必要になります。提出前に願書のコピーを取り、面接の練習ではそれを見ながら答えるとよいでしょう。

併願する私立高校でも面接がある場合は、同じ3段の組み立てで準備できます。私立高校の併願の仕組みは、私立高校の併願優遇・併願確約と秋の個別相談で確認することで整理しています。

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面接での答え方の型と、話し方・態度のポイントは?

面接の答えは「結論 → 理由や具体例 → 入学後にどう生かすか」の順に話すと伝わりやすくなります。長さは、1つの質問に30秒から1分くらいを目安にすると、面接官が次の質問をしやすくなります。

たとえば「中学校で頑張ったことは何ですか」と聞かれたら、「吹奏楽部で、パートリーダーとして後輩の練習を見たことです」と結論から答えます。次に、どんな工夫をしたかを1つ具体的に話し、「高校でも、周りと協力しながら活動したいです」と入学後につなげて終わります。

答えに詰まったときは、黙ったまま考え込むより、「少し考えてもよろしいですか」とひと言伝えてから答えて構いません。質問の意味が分からなかったときも、聞き返してよいことを、事前にお子さんに伝えておくと安心です。

入退室のしかた、あいさつ、座る姿勢は、学校や中学校の先生から指示がある場合はそれに従います。服装は中学校の制服が基本です。前の晩に、制服や持ち物を親子で一緒に確認しておくと、当日の朝に慌てずに済みます。

家庭でできる面接練習の進め方は?

家庭での面接練習は、保護者が面接官役になり、答える様子をスマートフォンで録画して一緒に見直す方法が続けやすいです。自分の話し方を自分の目で見ると、口ぐせや目線の動きに、お子さん自身が気づけるからです。

練習は、次の3つの段階で進めます。

  1. 質問カードを作る:前の章の4つの箱から質問を選び、カードや紙に書き出します。
  2. 声に出して答える:保護者がカードを1枚ずつ読み上げ、お子さんは結論から答えます。答えのあとに「それはなぜ?」と1回だけ重ねて聞くと、本番の深掘りに近い練習になります。
  3. 録画して見直す:5分ほど録画し、親子で見ます。よかった点を先に1つ伝えてから、直したい点を1つだけ伝えます。

保護者が答えの文章を書いて覚えさせると、お子さんの言葉ではなくなり、深掘りの質問で崩れやすくなります。また、毎回ダメ出しで終わると、練習そのものが嫌になってしまいます。1回の練習で直すのは1つだけと決めておくと、親子ともに続けやすくなります。

家族との練習に慣れてきたら、家族以外の大人を相手に話す練習もしておくと安心です。家族の前では話せても、初対面の大人の前では緊張して声が小さくなる生徒は少なくありません。オンラインのレッスンなら、家にいながら模擬面接を受けられ、話し方や志望理由の中身について、第三者の目で助言をもらえます。

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くろまる先生

くろまる 先生

中学受験・高校受験・大学受験まで指導する先生。受験科目の指導に加えて、高校受験では志望動機書の作成や面接の練習の相談にも乗っています。

口コミ:「高校受験の際は志望動機書作成や面談の練習まで親身に相談に乗って頂き、本当に心強かったです。塾に行かずとも心折れなかったのは、くろまる先生にお願いしていたからだと思います。」

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あらき先生

あらき 先生

現役アナウンサーとして「伝わる話し方」を教える先生。高校入試・大学入試の面接対策(高校生・大学生・大人も対応)。声のトーンや表情、話の組み立て方を指導し、模擬面接や深掘り質問への対応練習、自己PR・志望動機づくりにも対応しています。

口コミ:「パート面接において「相手に響く伝え方」をご指導いただきました。面接で端的に感じよく自分のことを伝える心構えやコツを教えていただきました。先生との模擬面接を通して、コミュニケーションを取る際の自分の良い点や改善点を意識できました。」

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Waka先生

Waka 先生

小論文・面接対策にも対応する先生。英語の検定対策、国語、小論文・面接対策など(お子さま〜社会人)。カナダ在住で、日本時間の夜から朝にかけてもレッスンの相談ができます。

口コミ:「海外からの帰国高校編入試験の面接と英語エッセイのサポートをしていただきました。少し内向的な男子が先生と何度も練習しながら、しっかりと面接で自分のことを話せるまでに成長できたのは先生のご指導のおかげだと思います。」

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面接の練習は、相手との相性も大切です。まずは1回話してみて、お子さんが緊張せずに話せる先生かどうかを確かめてから、続けるかどうかを決めてください。

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よくある質問

Q. 高校受験の面接練習は、いつから始めればいいですか?

受ける学校に面接があると分かった時点で、志望理由の組み立てから始めるのがおすすめです。推薦入試が1月下旬にある場合、11月から志望理由を考え、12月から声に出す練習に移ると、冬休みに仕上げの時間を取れます。

Q. 面接で答えに詰まったら、不合格になりますか?

一度詰まっただけで不合格になるとは限りません。詰まったときは「少し考えてもよろしいですか」と伝えてから答えれば大丈夫です。評価の扱いは学校によって違うため、気になる場合は説明会や個別相談で確かめてください。

Q. 欠席が多いことを面接で聞かれたら、どう答えればいいですか?

理由を正直に、短く伝えたうえで、今どのように過ごしているか、高校でどう学びたいかを話します。言い訳を長く続けるより、前を向いている姿勢が伝わる答え方のほうが、面接官に届きやすくなります。

Q. 志望理由は、願書と面接で同じ内容でいいですか?

中身はそろえておくのが基本ですが、願書の文章をそのまま読み上げる必要はありません。願書に書いた要点を、具体的な出来事を足しながら自分の言葉で広げて話せれば十分です。

Q. 保護者も面接で質問されることはありますか?

保護者が同席する面接を行う学校もあります。同席があるかどうかは、募集要項や受験票の案内で確かめてください。同席がある場合は、家庭の教育方針や志望理由について、お子さんと話し合っておくと安心です。

まとめ

高校受験の面接は、推薦入試を中心に多くの学校で行われますが、形式も評価の扱いも学校ごとに違います。まずは志望校の募集要項で、面接の有無と形を確かめてください。

よく聞かれる質問は「志望理由」「中学校生活」「自分自身」「入学後」の4つに分けて材料を用意し、志望理由は「学校で知ったこと → 自分の経験 → 入学後」の3段で組み立てます。願書と面接の内容をそろえ、家庭で録画しながら練習を重ねることが、本番で自分の言葉で話すための近道です。

参考文献

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

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この記事の監修者

坂本七郎

坂本七郎

まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント

5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。

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