※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます

「うちの子は発達障害(神経発達症)の診断があるけれど、共通テストで時間延長は認めてもらえるの?」「持病があって長時間座っているのがつらい。別室で受けることはできる?」——大学入試センターの共通テストには、こうした場合に申請できる「受験上の配慮」という制度があります。ただ、申請の期限が出願より早く来ることや、診断書が所定の様式でなければならないことは、あまり知られていません。

るか先生
るか先生
受験上の配慮の申請だけでは、共通テストに出願したことにはなりません。配慮の申請と出願は、別々に済ませる必要があります。

大学入試センターの公表資料によると、共通テストで受験上の配慮が認められた人は、令和8年度試験(2026年1月実施)で4,381人でした。内訳は病弱1,176人、その他1,676人、聴覚障害561人、発達障害513人、肢体不自由317人、視覚障害138人で、令和7年度の4,401人とほぼ同じ水準です。文部科学省の資料では、大学入試センター試験が始まった平成2年度の決定者数は289人とされており、この30年余りで大きく増えました(出典:大学入試センター「令和8年度大学入学共通テスト 受験上の配慮決定者数」、文部科学省「大学入学共通テストにおける受験上の配慮について」2023年9月)。

この記事では、誰がどのような配慮を申請できるのか、必要な書類と期限は何か、高1・高2のうちに何を準備しておくとよいかを、大学入試センターの「令和9年度大学入学共通テスト受験上の配慮案内」に沿って保護者向けに整理します。出願そのものの手順(期間・検定料・Web出願の流れ)は、共通テスト2027の出願期間・検定料・Web出願の流れをまとめた記事で解説しています。

急いでいる方のための要点……①申請は郵送のみで、令和9年度は第1期が8月28日(金)必着、第2期が10月2日(金)必着。②書類は原則「申請書・診断書・状況報告書」の3点で、すべて当該年度の所定様式を使う。③申請書は共通テスト出願サイトのマイページから取得し、出願はその同じアカウントで別途行う。④共通テストの配慮と各大学の個別試験の配慮は別の手続き。

共通テストの「受験上の配慮」とは?誰が申請できる制度か

共通テストの「受験上の配慮」とは、病気・負傷や障害等のために受験に際して配慮が必要な志願者に対し、大学入試センターが個々の症状や状態に応じた配慮を行う制度です。配慮案内には「配慮事項は、高等学校等での配慮の実施状況、障害等の種類や程度にかかわらず、必要に応じて申請することができます」と明記されています(出典:配慮案内 3 受験上の配慮事項)。

つまり、配慮案内に示された提出書類に障害者手帳は挙げられておらず、高校で配慮を受けているかどうかも申請の条件ではありません。審査は、申請書・診断書・状況報告書の内容をもとに、個々の症状や状態を総合的に判断して行われます。診断書には、希望する配慮事項ごとに必要な具体的理由を医師に記入してもらう必要があり、申請できることと希望した配慮が許可されることは別だという点は押さえておいてください。配慮案内では、対象となる人の例と主な配慮事項の例を、次の6つの区分で示しています。

受験上の配慮の区分と主な配慮事項の例(令和9年度配慮案内より)

区分 対象となる者の例 主な配慮事項の例
①視覚障害 点字による教育を受けている者/両眼の矯正視力がおおむね0.3未満で、拡大鏡等を使っても通常の文字や図形の認識が不可能または著しく困難な者/視力以外の視機能障害が高度で同様の状態にある者/上記以外で視覚に関する配慮を必要とする者 点字解答(点字問題冊子の配付)、文字解答、試験時間の延長、拡大文字問題冊子(14ポイント・22ポイント)の配付、拡大鏡等の持参使用、窓側の明るい座席を指定、照明器具の持参使用または試験場側での準備
②聴覚障害 両耳の平均聴力レベルが60デシベル以上の者/上記以外で聴覚に関する配慮を必要とする者 手話通訳士等の配置、注意事項等の文書による伝達、座席を前列に指定、補聴器または人工内耳の装用、リスニングの免除、リスニングにおける音声聴取の方法を変更
③肢体不自由 体幹の機能障害により座位を保つことができない者または困難な者/両上肢の機能障害が著しい者/上記以外で肢体不自由に関する配慮を必要とする者 チェック解答、代筆解答、試験時間の延長、試験室入口までの付添者の同伴、介助者の配置、1階またはエレベーターが利用可能な試験室で受験、トイレに近い試験室での受験、車椅子・杖・特製机・椅子の持参使用または試験場側での準備、試験場への乗用車での入構
④病弱 慢性の呼吸器疾患、心臓疾患、腎臓疾患、消化器疾患等の状態が継続して医療または生活規制を必要とする程度の者、またはこれに準ずる者 1階またはエレベーターが利用可能な試験室で受験、座席を試験室の出入口に近いところに指定、別室の設定
⑤発達障害 学習障害、注意欠如・多動症(注意欠陥多動性障害)、自閉スペクトラム症(自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害等)等のため配慮を必要とする者 試験時間延長(マークシート解答)、チェック解答、拡大文字問題冊子(14ポイント・22ポイント)の配付、注意事項等の文書による伝達、別室の設定
⑥その他 ①〜⑤の区分以外で配慮を必要とする者 トイレに近い試験室での受験、座席を試験室の出入口に近いところに指定、別室の設定

この表はあくまで例で、配慮案内には「下表の例以外の配慮事項も、障害等の種類や程度にかかわらず、申請することができます」とあります。たとえば発達特性のあるお子さんで、時間延長よりも「周囲の音が気になって集中できない」ことが困りごとの中心なら、耳栓やイヤーマフの持参使用、周囲の受験者と間隔を空けた座席の指定といった申請の仕方も考えられます。どの区分の診断書を使うかは、診断書を書く医師と相談して決めてください。

どんな配慮を申請できる?主な配慮事項とその他の配慮事項

配慮案内では、申請できる配慮を「3-1 主な配慮事項」「3-2 その他の配慮事項」「3-3 事前相談が必要な配慮事項」「3-4 申請せずに使用できるもの」の4段階に分けて示しています。主な配慮事項は申請書の第2面に、その他の配慮事項は第3面に記入し、そこにも載っていない配慮は電話で事前相談したうえで第3面に記入する、という流れです。

3-1 主な配慮事項(申請書第2面に記入)

問題冊子……拡大文字問題冊子(14ポイント・22ポイント)の配付
解答方法・試験時間……点字解答、文字解答、チェック解答、代筆解答、試験時間延長(マークシート解答)
リスニング……リスニングの免除、音声聴取の方法の変更
試験室・座席……トイレに近い試験室、窓側の明るい座席、前列の座席、出入口に近い座席、別室の設定
持参して使用するもの……補聴器または人工内耳の装用、拡大鏡等・照明器具・特製机・椅子・車椅子・杖の持参使用
試験場側での対応……注意事項等の文書による伝達、手話通訳士等の配置、試験室入口までの付添者の同伴、介助者の配置、照明器具・特製机・椅子の試験場側での準備

3-2 その他の配慮事項(申請書第3面に記入)

試験室の設備や座席位置……座席を空調から離れたところ・直射日光の当たらないところ・照明の真下以外・監督者の近くに指定、周囲の受験者と間隔を空けて指定(希望する間隔を記入)、カーテンやブラインドを閉めて受験 など
試験時間中の動作……水分補給、補食、薬の服用や塗布、姿勢変更、ストレッチ、自己マッサージ、立位・臥位(横になった状態)での受験、座位と起立位を繰り返すこと、補聴器や人工内耳の付け外し など
持参して使用するもの……耳栓・デジタル耳栓・イヤーマフ、遮光眼鏡、色シート、透明の下敷き、定規・書見台・拡大読書器などの読書補助具、置時計・音声時計・触読用時計、付箋・シール、滑り止めシート、クリップボード、血糖測定器・インスリンポンプ・エピペン・吸入器・酸素ボンベなどの医療機器、帽子の着用 など
監督者等に求める対応……消しゴムで消す際の補助、問題冊子をめくる補助、眠った場合に起こすこと、背後に立たないこと、残り時間を知らせること、発作時に休養室や医務室を利用、リスニングで途中退室のために音声を一時停止 など
申請に注意が必要なもの……試験時間を1.5倍に延長、個室の設定(試験室に受験者1名)

「3-3 事前相談が必要な配慮事項」には、科目単位の試験時間延長(たとえばリスニングのみ1.3倍)、タブレット端末での問題閲覧や下書き、休憩時間中の対応(昼食の介助を保護者が行う、横になって休む)、ボールペンやシャープペンシルでの解答、特定の化学物質を使用していない試験場の指定、人による問題文の読み上げなどが挙げられています。これらは大学入試センター事業第1課に電話で相談してから申請します。

一方、サポーター・テーピング・包帯・ギプス・眼帯・コルセット、白杖は、申請せずに使えます。座布団・クッション・タオル・ひざ掛け・手袋も、試験開始前に監督者に申し出て許可を得れば使えます(英文字や地図などが印刷されているものは不可)。また、基礎疾患があって感染症にかかると重症化しやすい場合や免疫力が低下している場合は、少人数の「別室の設定」や「個室の設定」を申請できると明記されています(出典:配慮案内 3-3〜3-5)。

試験時間の延長は何倍まで?1.3倍と1.5倍の違い

試験時間の延長は、マークシート解答では1.3倍、チェック解答と代筆解答では「1.3倍」か「延長なし」を申請時に選択し(代筆解答の数学のみ1.5倍)、点字解答は1.5倍です。1.3倍では時間が足りないことが見込まれる場合は、1.5倍の延長を申請できますが、その場合は追加の資料が必要になります(出典:配慮案内 3-1-2、3-2 ⑤)。

解答方法と試験時間延長の組み合わせ(令和9年度配慮案内より)

解答方法 試験時間 試験室 備考
マークシート解答(一般と同じ) 1.3倍 別室 発達障害の区分で最も例示されている形。読み書きの困難さで延長を希望する場合は、それを示す検査結果があれば診断書と併せて提出
チェック解答 1.3倍 または 延長なし 別室 マークシートへのマークが困難な場合。申請時にどちらかを選択
代筆解答 1.3倍(数学のみ1.5倍) または 延長なし 別室 筆記ができない・困難でチェック解答も不可能な場合。全試験時間を録音
点字解答 1.5倍 別室 点字問題冊子・点字用解答用紙を配付
試験時間を1.5倍に延長 1.5倍 別室 申請書・診断書・状況報告書に加えて、必要性が分かる「具体的な理由」「これまでの取組み」を示した資料(校長または専門家が任意の様式で作成。個別の指導計画・個別の教育支援計画の写しでも可)を提出

時間延長が許可されると、試験の開始時刻が一般の受験者と変わるため、試験室は別室になります。リスニングについては、問題音声を止めずに流す「連続方式」(ICプレーヤー+ヘッドホン)と、監督者が音声を止めながら進める「音止め方式」(CDプレーヤー+ヘッドホン)のどちらかを申請時に選びます。

発達障害のあるお子さんの場合、たとえば「読むのに時間がかかる」「見直しの途中で時間切れになる」といった困りごとには時間延長(1.3倍)、「マークの位置を間違える」にはチェック解答、「周囲の物音や動きで集中が途切れる」には別室の設定や座席の指定、というように、困りごとの中身に合わせて配慮事項を選ぶ形になります。お子さんによって特性の現れ方は異なるので、高校で実際に行っている配慮(テストの時間延長や別室受験など)を出発点に、医師や学校の担当者と相談して決めていくとよいでしょう。

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申請に必要な書類は?診断書・状況報告書の準備と提出方法

申請に必要な書類は、原則として「【A】受験上の配慮申請書」「【B】診断書」「【C】状況報告書」の3点で、いずれも大学入試センター所定の当該年度の様式を使います(過年度の様式は使えません)。1.5倍の時間延長を申請する場合のみ、校長または専門家が作成した資料が加わり、杖の持参使用のみを希望する場合は診断書が不要です。受付は郵送のみで、封筒の表面に「受験上の配慮申請」と朱書きし、簡易書留で送ります(出典:配慮案内 2 申請方法等)。

申請書類の3点セット

書類 内容と注意点
【A】受験上の配慮申請書 申請者の氏名・住所と希望する配慮事項を記入。共通テスト出願サイトのマイページからのみ取得でき、配慮案内に載っている見本は使えません。希望する配慮はすべて記入し(記入がないものは審査対象外)、未記入の面があっても第1面から第4面まで全て提出します
【B】診断書 医師が診断名・現症・配慮が必要な理由を記入。区分ごとに様式が分かれており(【B1】視覚障害/【B2】聴覚障害/【B3】肢体不自由/【B4】病弱・その他/【B5】発達障害)、希望する配慮事項一つひとつについて、必要な具体的理由を医師に書いてもらう必要があります。杖の持参使用のみを希望する場合は不要(その場合は申請書第3面に杖の使用理由を記入)
【C】状況報告書 高校等でのこれまでの配慮の実施状況を記入。卒業見込者は学校の担当者が記入し、既卒者などは高校在学時の状況に加えて、現在通っている塾・予備校や自宅学習で実施している配慮の内容を保護者等(塾の講師・医師・カウンセラーも可)が記入します。高校の「個別の指導計画」「個別の教育支援計画」があれば写しを添付できます

提出にあたって、配慮案内が特に注意を促しているのは次の点です。

3点とも当該年度の様式で……申請書・診断書・状況報告書はいずれも過年度のものは使えません。必ず令和9年度の様式を使います。
提出は一度きり……申請書類の提出は一度のみで、不備があると審査ができず不受理または不許可になることがあります。
原本を提出し、返却されない……必ずコピーを取ってから原本を送ります。
申請書は本人のマイページから……申請書には出願サイトに登録したカナ氏名が反映されます。共通テストへの出願は、配慮申請書をダウンロードしたのと同じアカウントで行います(異なるアカウントで出願すると、希望する配慮が行えないことがあります)。
追加書類を求められることがある……症状や希望する配慮によっては、大学入試センターから追加で書類の提出を求められます。
第二希望を書ける……決定した配慮事項の再審査は行われないため、希望する配慮が許可されなかった場合に備えて、第二希望を申請できます。

診断書は、所定の様式を持って医療機関を受診し、医師に記入してもらう必要があります。受診の予約から記入・受け取りまでには日数がかかるので、申請期限から逆算して早めに動くことが最大のポイントです。

申請はいつまで?第1期・第2期の期限と通知の時期(令和9年度)

令和9年度(2027年1月実施)の申請期間は、第1期が2026年7月1日(水)〜8月28日(金)必着、第2期が2026年8月31日(月)〜10月2日(金)必着の2回です。第1期に申請すると審査結果通知書が出願期間中の9月24日(木)までに送付されるため、配慮案内は「できるだけ第1期の期間内に申請してください」としています(出典:配慮案内 1 主な日程、2 申請方法等)。

受験上の配慮の申請と、共通テストへの出願は別の手続きです。配慮を申請した人も、出願期間(9月15日〜10月2日)内に別途Web出願が必要で、出願は配慮申請書をダウンロードしたのと同じアカウントで行います。

令和9年度 受験上の配慮の申請から受験までの日程

手続き・通知 日程
出願サイトのマイページ作成(申請書の取得に必要) 2026年7月1日(水)10:00〜
第1期の申請受付(郵送) 2026年7月1日(水)〜8月28日(金)必着(または8月26日(水)消印有効)
第2期の申請受付(郵送) 2026年8月31日(月)〜10月2日(金)必着(または9月30日(水)消印有効)
出願(Web) 2026年9月15日(火)10:00〜10月2日(金)17:00
審査結果通知書の送付(第1期申請者) 2026年9月24日(木)までに送付(出願期間中)
審査結果通知書の送付(第2期申請者のうち出願した者) 2026年11月下旬
配慮事項決定通知書の送付(申請し出願した者) 2026年12月上旬〜中旬
本試験 2027年1月16日(土)・17日(日)

通知書は、高校(特別支援学校の高等部を含む)を2027年3月に卒業見込みの人には在学する学校に送られ、学校から本人に渡されます。通信制課程の卒業見込者と既卒者には本人に直接届きます。学校経由の場合は本人の手元に渡るまで日数がかかることがあるので、送付時期を過ぎても届かないときは学校に確認してください。届いたら記載事項を必ず確認し、誤りや漏れがあれば大学入試センター事業第1課に連絡します。

なお、出願後に交通事故・負傷・発病・症状の悪化などがあった場合は、「出願後の不慮の事故等による受験上の配慮」として、試験場となる大学が対応できる範囲で配慮を行う仕組みが別にあります。文部科学省の2023年9月の資料では、前年度に約500名がこの申請をしたと報告されています(出典:文部科学省「大学入学共通テストにおける受験上の配慮について」)。

高1・高2のうちにできる準備は?親ができるサポート4つ

高1・高2の保護者が今からできることは、「高校に必要な支援を相談し、困りごとと対応の記録を残す」「医療機関とのつながりを保つ」「学校の担当者を把握する」「大学入試センターに事前相談する」の4つです。配慮案内は「高等学校等での配慮の実施状況にかかわらず申請できる」としていますが、状況報告書には高校での実施状況を記入する欄があり、1.5倍の時間延長では「これまでの取組み」を示す資料が求められるため、高校での支援の記録が申請書類を書くときの材料になります。

高1・高2から始める4つの準備
  • 高校に必要な支援を相談し、記録を残す——定期テストの時間延長や別室受験、座席の配慮などを高校に相談し、実施した内容と本人の困りごとを記録しておく。可能なら「個別の指導計画」「個別の教育支援計画」を作成してもらう(状況報告書に写しを添付できる)
  • 医療機関とのつながりを保つ——診断書は所定様式に医師が記入するため、定期的に受診している医療機関があると手続きがスムーズ。読み書きの困難で時間延長を希望する場合は、検査結果があれば診断書に添えられる
  • 学校の担当者を把握する——卒業見込者は状況報告書を学校の担当者が記入し、申請書類を学校経由で提出することもできる。担任・特別支援教育コーディネーター・進路指導部のうち誰が窓口かを高2のうちに確認しておく
  • 大学入試センターに事前相談する——受験上の配慮に関する相談は年間を通して随時受け付けている(志願者問合せ専用電話 03-3465-8600、9:30〜17:00、土日祝・12月29日〜1月3日を除く。電話が難しい場合はFAX 03-3485-1771)。文部科学省の2023年9月の資料では、前年度にこの電話への問い合わせが約4,000件あったと報告されている

高校入試で合理的配慮を申請した経験のあるご家庭は、その流れを大学入試にも活かせます。高校受験での申請時期や「特性を開示するかどうか」の考え方は、発達障害・ADHDの子の高校受験について合理的配慮の申請から志望校選びまでまとめた記事で解説しています。また、朝起きられずに午前中の試験が不安という場合は、起立性調節障害の子の午後・夜にできる勉強の進め方をまとめた記事も参考になります。

忘れてはいけないのは、共通テストの配慮と、各大学が実施する個別試験や入学後の修学上の配慮は別の手続きだということです。配慮案内にも「別途、志望大学が定めている期日までに、志望大学に相談してください」とあります。志望校のオープンキャンパスや入試相談会で、配慮の申請窓口と期日を早めに確認しておきましょう。

受験勉強そのものについても、特性や体調に合わせた進め方が必要です。オンライン家庭教師「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。発達障害サポートや不登校サポートの経験がある先生を選んで1対1で受講でき、午前や昼の時間帯に授業をしている先生もいます。詳しくは発達障害サポートの紹介ページをご覧ください。

発達特性や体調に配慮した大学受験指導ができるおすすめの先生3名

発達特性や体調に合わせて大学受験の勉強を進めたい高校生に向けて、まなぶてらすで高校生を指導している先生を3名紹介します。いずれも発達特性のある生徒の指導経験があり、高校生の受験指導に対応している先生です。体調に波がある場合も、午前や昼の時間帯に授業をしている先生を選べます。


こいけ先生

こいけ 先生

ADHDや発達障害のある生徒の学習サポートと、高校生の英語(共通テストレベルまでの受験指導)が専門。家庭教師歴35年以上のプロ家庭教師で、ADHDや不登校の生徒の指導経験は15年ほど。通信制高校のスクーリングサポートにも対応しています。中学生の定期テスト対策は5教科、高校生は英語を担当しています。

口コミ:「息子が中学2年秋から高校3年秋の大学受験まで、中学時代は数学、高校では英語で丸4年間お世話になりました。この度無事に医療系学部の大学に総合型選抜にて合格を頂きました。特質があるいわゆるグレーゾーンと呼ばれる息子で一般的な塾に行かせたりもしましたが全く合わず、途方に暮れていた所こちらを知り、プロフィールを拝見し受講させて頂くことになりました。まなぶてらすでは何人かの先生に他教科でお世話になりましたが、こいけ先生がいちばん長くそして何より息子が安心して受講していたように思います」

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しょーこ先生

しょーこ 先生

発達障がいインストラクターの資格を持ち、ADHD・ASD・学習障害のある生徒の指導に対応。高校生は数学ⅠA・ⅡBと物理基礎・物理を担当(大学受験はMARCHレベルまで)。芝浦工業大学工学部卒・指導歴8年以上で、一人ひとりの特性や得意・不得意を見極めて合理的配慮を取り入れた授業を行う方針です。特別支援学級に在籍するお子さんを育てている保護者でもあり、進路や発達に関する相談にも応じています。

口コミ:「高校1年生の娘の授業をお願いしています。かなりの進学校なのでついていけるか心配ですが、授業の後にできている所と、もう少しな所を連絡してくださいます。おかげさまでちゃんとついていけております」

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ゆうや先生

ゆうや 先生

不登校や発達特性のある生徒への指導経験が豊富で、高校・大学受験対策に対応。これまでに小学生から大学生までの不登校の生徒を30〜40名担当し、大学受験では同志社大学・立命館大学・関西学院大学・法政大学・明治大学・青山学院大学など多数の合格実績があります。「先生と生徒」ではなく友だちのような関係で授業を進める方針で、午前中や昼の時間帯に授業を受けている生徒も多い先生です。英検は2級まで対応しています。

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よくある質問

Q. 障害者手帳がなくても、受験上の配慮を申請できますか?

申請できます。配慮案内には「配慮事項は、高等学校等での配慮の実施状況、障害等の種類や程度にかかわらず、必要に応じて申請することができます」とあり、提出書類にも障害者手帳は挙げられていません。ただし、区分に対応した大学入試センター所定の様式の診断書に、希望する配慮事項ごとの必要な理由を医師に記入してもらうことは必要で(杖の持参使用のみを希望する場合を除く)、希望した配慮が許可されるかどうかは審査で決まります。

Q. 高校で配慮を受けていなくても申請できますか?

申請できます。ただし、状況報告書には高校等でのこれまでの配慮の実施状況を記入する欄があり、審査では個々の症状や状態を総合的に判断します。1.5倍の時間延長を希望する場合は、必要性が分かる「具体的な理由」や「これまでの取組み」を示した資料(校長または専門家が作成)が別途必要になるため、高校で受けている支援の記録があるほうが書類を準備しやすくなります。

Q. 希望した配慮が認められなかった場合、やり直しはできますか?

大学入試センターで審査のうえ決定した配慮事項については、再審査は行われません。そのため配慮案内は、希望する配慮が許可されなかった場合に備えて、申請時に第二希望を併せて記入することを勧めています。また、文部科学省の資料によると、不許可とする配慮事項に代替措置となる配慮がある場合は、大学入試センターから志願者に提案が行われます。

Q. 出願したあとにけがや病気をした場合、配慮は受けられますか?

出願後の交通事故・負傷・発病・症状の悪化などについては、「出願後の不慮の事故等による受験上の配慮」として、試験場となる大学が対応できる範囲で配慮を行う仕組みがあります。文部科学省の2023年9月の資料では、前年度に約500名がこの申請をしたと報告されています。手続きの詳細は配慮案内の該当ページと大学入試センターへの問い合わせで確認してください。

Q. 共通テストで配慮が認められれば、志望大学の個別試験でも同じ配慮を受けられますか?

受けられるとは限りません。共通テストの配慮は大学入試センターが決定するもので、各大学が実施する個別試験や入学後の修学上の配慮は、大学ごとに別の手続きが必要です。配慮案内にも「別途、志望大学が定めている期日までに、志望大学に相談してください」と記載されています。志望校が決まったら、その大学の入試要項やウェブサイトで配慮の申請窓口と期日を確認してください。

関連記事

参考文献

  • 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト受験上の配慮案内」(1 主な日程/2 申請方法等/3 受験上の配慮事項/4 受験上の配慮事項の決定/5 通知文書)https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r9/r9_hairyo.html
  • 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト受験上の配慮Q&A」https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r9/r9_hairyo_qa.html
  • 大学入試センター「令和8年度大学入学共通テスト 受験上の配慮決定者数」(令和8年度試験ページに掲載)https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/kako_shiken_jouhou/r8/index.html
  • 文部科学省「大学入学共通テストにおける受験上の配慮について」(大学入試センター事業部事業第一課、2023年9月)https://www.mext.go.jp/content/20230914-mxt_gakushi01-000031912_1.pdf
  • 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト受験案内」https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r9/r9_jukenannai.html

※ 申請期間・配慮事項・書類の様式は2026年9月時点で大学入試センターが公表している令和9年度の配慮案内に基づいています。年度によって変わることがあるため、申請前に必ず最新の配慮案内をご確認ください。

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

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この記事の監修者

るか先生(伊藤 陽香)

るか先生(伊藤 陽香)

臨床心理士・公認心理師

臨床心理士(11年目)・公認心理師(第1回国家試験合格)。スクールカウンセラーとして小中高18校で勤務し、発達障害・不登校の児童生徒へのカウンセリングや保護者相談を多数実施。精神科病院での心理検査、放課後等デイサービスでの個別療育の経験も持つ。愛知淑徳大学大学院心理学研究科修了。

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