※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます

「学校で生成AIを教えるようになるらしい」——そんなニュースを目にして、「うちの子は大丈夫かな」「家庭で何を準備すればいいの?」と漠然とした不安を感じた保護者の方は多いのではないでしょうか。

文部科学省は2026年7月8日、中央教育審議会(中教審)の教育課程部会 総則・評価特別部会で、次期学習指導要領で情報教育を拡充する授業時数案を示し、2028年度からの段階的な先行実施を検討していることを公表しました(出典:ReseEd/リシード)。生成AIやプログラミングが、いよいよ小・中学校の授業の柱になろうとしています。

この記事では、①何が発表されたのか ②小・中学校で何がどう変わるのか ③あわせて報じられた「調整授業時数制度」 ④文科省の狙い ⑤家庭で今からできることを、保護者の目線でわかりやすく整理します。ニュースの内容は「決定事項」ではなく現時点の「案・検討中」の段階である点も、あわせてお伝えします。

坂本七郎
坂本七郎
学校の準備を待つ間に家庭でできるのは、「AIを使いこなす土台」を育てることです。

学校で生成AI教育が本格化するって本当?2028年度から何が始まるの?

本当です。文部科学省は2026年7月8日、次期学習指導要領で情報教育を拡充する授業時数案を公表し、2028年度(令和10年度)から段階的に先行実施する方向を示しました。

生成AI(生成人工知能)とは、大量のデータを学習し、文章や画像などを新しく作り出す人工知能のことです。ChatGPTに代表されるこの技術が急速に社会へ広がったことを受け、文科省は「学習の基盤となる情報活用能力を抜本的に向上させる」ことを目的に、情報教育の拡充を検討し始めました。

ポイントは、この拡充が2030年度からの全面実施を待たず、2028年度から先行して段階的に始まる方向だということです。小学校の全面実施は2030年度、中学校は2031年度が想定されていますが、それを待たずに前倒しで導入していく経過措置が検討されています(出典:教育新聞)。「まだ数年先」ではなく、今の小学生・中学生にも関わる話だと考えておくとよいでしょう。

今回はあくまで中教審の部会で示された「案」の段階です。具体的な数字や実施方法は今後さらに精査され、正式に決まっていきます。本記事の数値は2026年7月時点で報じられた内容であり、今後変更される可能性があります。

具体的に何が変わる?小学校と中学校で増える授業時数は?

小学校では「情報の領域(仮称)」が新たに加わり、中学校では「情報・技術科(仮称)」という新しい教科が生まれる案が示されています。それぞれの想定授業時数(いずれも最大・案)は次のとおりです。

情報教育の拡充案(2026年7月時点・最大想定コマ数)

学校段階 名称(仮称)と対象 想定される授業時数
小学校 「情報の領域」3年生 年 最大30コマ程度
小学校 「情報の領域」4〜6年生 各学年 年 最大35コマ程度
中学校 「情報・技術科」1・2年生 各学年 年 最大70コマ程度
中学校 「情報・技術科」3年生 年 最大35コマ程度

小学校では、総合的な学習の時間に「情報の領域(仮称)」を付け加える形が想定されています。中学校では、現在の「技術・家庭科」を「技術科」と「家庭科」に分け、あらたに「情報・技術科(仮称)」を新設する案です。この新科目の情報に関わる時数は、現行の技術・家庭科の技術分野と比べると、およそ倍になるとされています(出典:教育新聞)。

学習内容の柱になるのは、プログラミング、生成AIの特性、情報モラルです。とくに生成AIについては、便利さだけでなく「ハルシネーション(もっともらしい誤りを生成すること)」などのリスクも理解したうえで、社会でどう使うべきかを自分で判断する力を育てることが重視されるとされています。あわせて、責任ある情報発信・個人情報の保護・著作権といった法制度も、発達段階に応じて体系的に扱う方向です。

「調整授業時数制度」とは?他の教科の時間が減るの?

調整授業時数制度とは、各学校の判断で一部の教科の授業時数を減らし、その分を別の教科や学校独自の学びに振り向けられる仕組みのことです。情報教育の時数が増える一方で、年間の総授業時数は「現在以上に増やさない」方針が示されているため、この制度がセットで語られています。

報道によると、標準の授業時数を下回ってよい上限は最大で対象となる教科の15%程度とする方針が固まりつつあります(中教審で今後さらに精査される見込み)。この上限いっぱいまで各教科の時数を調整すると、小学5年生では年138コマ、中学2年生では年128コマ(いずれも週4コマ程度に相当)が新たに生み出せる計算だと報じられています。このうち、学校が独自の判断で使える「裁量的な時間」に回せるのは全体で週2コマ(年最大70コマ)程度が上限とされ、残りは情報教育をはじめとする新しい学びに充てられる想定です(出典:教育新聞)。

保護者としては「情報が増えるぶん、算数や国語などの時間が削られるのでは?」と気になるところです。制度上は各教科から少しずつ調整して時数を確保する考え方が示されていますが、どの教科をどれだけ調整するかは学校ごとの裁量に委ねられる部分が大きいため、実際の運用は学校によって差が出る可能性があります。お子さんの学校がどう対応するかは、今後の説明会などで確認していくとよいでしょう。

プログラミングや「考える力」を、家庭でも伸ばしたい方へ

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なぜ今、生成AIを学校で教えるの?文科省の狙いは?

情報技術の急速な進展と産業構造の変化に対応するため、すべての子どもに「情報活用能力」を育てることが狙いです。文科省は、この能力を「学習の基盤となる力」と位置づけ、抜本的な育成を目指しています。

ここで大切なのは、学校が目指すのは「AIに何でもやってもらう子」を育てることではない、という点です。むしろAIの便利さとリスクの両方を理解し、使うかどうか・どう使うかを自分で判断できる子を育てることが重視されています。生成AIが出した答えをうのみにせず、正しいかどうかを見極める姿勢を、発達段階に応じて学んでいくイメージです。

もっとも、学校現場には課題もあります。新しい内容を教えられる教員をどう確保するかが大きなテーマで、高校「情報科」の免許を持つ先生が中学の「情報・技術科」も教えられるようにする特例措置や、オンライン講習による免許取得の支援、研修動画の整備などが検討されています。制度が動き出しても、指導体制が整うまでには時間がかかると見ておくのが現実的でしょう。

家庭で今からできることは?——AIに使われない子を育てる3つの視点

学校の準備を待つ間に家庭でできるのは、「AIを使いこなす土台」を育てることです。まなぶてらすでは、AI時代に本当に必要な力を「AIとは結局どういうものか」という3つの切り口から考えています。特別な教材は要りません。日々の声かけひとつで、その土台は育てられます。

視点1:AIは「日本語」で動く——国語力を育てる

生成AIは、私たちが入力した言葉を手がかりに答えを返します。つまり、読解力・語彙力・表現力といった「言葉の力」が、AIをうまく使う力に直結します。あいまいな言葉しか出せなければ、AIからもあいまいな答えしか返ってきません。読書や、家族との会話がその土台になります。

おすすめの声かけ:「今日読んだ本、どんな話だった?」——読んだ内容を自分の言葉で説明する経験が、語彙と表現力を鍛えます。

視点2:AIは「拡声器」——教養と経験の裾野を広げる

AIは、使う人が持っている知識や興味を「拡げて」くれる拡声器のような存在です。拡げる中身(教養・経験)が豊かなほど、AIから引き出せるものも豊かになります。理科・社会・歴史、そして本物の体験——好きなことにとことん打ち込んだ経験が、その子ならではの問いや発想を生みます。

おすすめの声かけ:「もっと、やっていいよ」——好きなことの裾野を広げる後押しが、将来AIと組み合わせる「素材」になります。

視点3:AIは「最適解」を出す——別の答えを作る力を育てる

AIが出す答えは、多くの人が正解とする「最適解」に収束しがちです。だからこそ、人間の価値は「もう一つの答え」を作れることにあります。算数の問題を別のやり方で解いてみる、といった経験は、この「別解を作る力」を鍛える身近なトレーニングになります。AI時代に求められる独自性については、AI時代に求められる「独自性」とは?時代の変遷から考える人材像もあわせてご覧ください。

おすすめの声かけ:「他の解き方は、ないかな?」——一つの正解で満足せず、別の道を探す習慣が独自性を育てます。

もちろん、AIを実際に触ってみる経験も大切です。夏休みの自由研究などでAIを上手に取り入れる方法は、【小・中学生向け】自由研究にAIを活用する方法|テーマ探しからまとめ方までで具体的に紹介しています。使わせないのではなく、「大人が一緒に、正しい使い方を教える」姿勢が家庭でできる一番の準備です。

学校が変わる過渡期こそ、家庭学習と個別指導が支えになる

制度が本格的に動き出すまでの数年間は、学校ごとに準備状況の差が出やすい「過渡期」になります。この時期に、お子さんの興味や理解度に合わせて学びを補えるのが、家庭学習や個別指導の強みです。

まなぶてらすは、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。200名以上の先生が在籍し、プログラミング・算数・国語・理科・そろばん・英会話など幅広い分野に対応しています。マンツーマンなので、「学校の情報の授業についていけるか不安」「プログラミングを先取りで触らせたい」といった一人ひとりの希望に、先生と相談しながら合わせられます。

なお、高校では2022年度から「情報Ⅰ」がすでに必修化され、大学入学共通テストの科目にもなっています。中学の新科目はこの高校の学びにもつながっていくため、早い段階で情報に親しんでおく意味は小さくありません。高校の状況は【最新版】高校の必修科目「情報1」とは?共通テストの出題内容を単元ごとに解説で確認できます。

※ 必要な機材や準備がわからない場合もご安心ください。無料のガイダンスサービスで、先生選びや受講の流れを詳しくサポートいたします。

プログラミングや「考える力」を伸ばせる、まなぶてらすの先生

ここでは、これからの情報教育で柱になる「プログラミング」と「考える力」を伸ばしてくれる先生を4名ご紹介します。いずれも初回レッスンを無料で受けられます。


ちるこ先生

ちるこ 先生

5歳から始められる、論理的に考える力と伝える力を育てるプログラミング。小中学校のICT支援員を19年務め、学校現場も知る先生です。

口コミ:「始めの頃はお手本を見ながら一つ一つ進めていましたが、今では自分で考えてできる事も増えてきました。最近はよりプログラミングが楽しくなったようです」

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どい先生

どい 先生

Scratchから、高校「情報Ⅰ」で扱うPythonまで対応。小学生〜高校生を幅広く指導し、プログラミングスクール運営や教員研修も担う専門家です。

口コミ:「PCを触ったことがなかったのですが、スクラッチの授業が面白くて、まだ習っていないローマ字を覚え始め、キーボードにも抵抗感なく取り組んでいます。オリジナルのおもちゃ作りの感覚で思考力が養われそうです

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たくと先生

たくと 先生

家庭教師・個別指導歴20年以上、延べ1000人以上を指導してきたベテラン。思考力診断テストで生徒の考え方のクセを見極め、一人ひとりに合った学習法を一緒に組み立てるコーチング型の指導が持ち味です。

口コミ:「とても知識の幅が広いという印象をうけました。私ではさっぱりわからないプログラミングのことを教えていただき、大変助かりました。大学入試のプレゼン作成では適切な助言をいただき無事に合格することができました

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みうみう先生

みうみう 先生

元AIエンジニア・データサイエンティストの理系出身講師。Python・情報Ⅰ・AI入門のプログラミング指導に加え、生成AIを「自分で考える力」を伸ばす道具として正しく使う方法まで教えてくれます。

口コミ:「上から目線の先生は、もううんざり。……欲しかったのは、ともに学び、ともに考え、一緒に歩んでくれる先生。……いつも隣にいてくれる安心できる、そんな先生です」

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よくある質問

Q. 学校の生成AI・情報教育はいつから始まりますか?

文部科学省は、次期学習指導要領による情報教育の拡充を、2030年度(小学校)・2031年度(中学校)の全面実施を待たず、2028年度から段階的に先行実施する方向で検討していると報じられています。ただし現時点では中教審の部会で示された「案」の段階であり、正式な決定や具体的な運用は今後さらに詰められていきます。

Q. 小学校でもプログラミングの授業時間が増えるのですか?

案では、小学校の総合的な学習の時間に「情報の領域(仮称)」を加え、3年生で年最大30コマ程度、4〜6年生で各学年 年最大35コマ程度を想定しています。プログラミングや生成AIの特性、情報モラルなどを学ぶ内容が柱になるとされています。

Q. 情報教育が増えると、他の教科の授業時間は減りますか?

年間の総授業時数は「現在以上に増やさない」方針のため、「調整授業時数制度」により各教科から少しずつ時数を調整して確保する考え方が示されています。標準時数を下回れる上限は最大で対象教科の15%程度とする方針とされますが、どの教科をどう調整するかは学校ごとの裁量に委ねられる部分が大きく、実際の運用は学校によって差が出る可能性があります。

Q. 家庭で子どもにAIを使わせても大丈夫でしょうか?

使わせないより、大人が一緒に正しい使い方を教える方が、これからの時代には役立ちます。生成AIは便利な反面、もっともらしい誤りを出すこともあります。「答えをうのみにせず確かめる」「自分の言葉で考えてから使う」といった姿勢を、大人が隣で示すことが家庭でできる大切な準備です。

Q. プログラミングは家庭でも学べますか?

学べます。小学校で使われるScratch(スクラッチ)のようなビジュアルプログラミングは、初心者のお子さんでも楽しく始められます。まなぶてらすでは、プログラミング専門の先生とマンツーマンで、お子さんのペースに合わせて学べます。

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参考文献

  • ReseEd(リシード)「生成AIやプログラミングを拡充…情報教育に最大70コマ、28年度から先行実施」(2026年7月9日)
  • 教育新聞「調整授業時数制度 標準を最大15%程度下回ることも可能に」(2026年7月8日)
  • 文部科学省 中央教育審議会 教育課程部会 総則・評価特別部会 資料

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。

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この記事の監修者

坂本七郎

坂本七郎

まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント

5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。

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オンライン家庭教師「まなぶてらす」
単発・短期から受講できる 小・中・高校生のためのオンライン個別指導サービス。授業はすべて対面式のマンツーマン。<指導科目> 5教科、中学受験、高校受験、大学受験、そろばん、プログラミング、英会話、理科実験、ピアノ、将棋、作文など。まなぶてらす