そろばんの暗算・珠算・筆算は何が違う?子どもに向くのはこれ【保護者向け】
※本記事には「まなぶてらす」のサービス紹介が含まれます
「そろばんを習っているのに、学校の計算とは別物なの?」「そろばんの暗算と珠算式って、何がどう違うの?」——お子さんのそろばん学習を見守るなかで、こんな疑問を持つ保護者の方は少なくありません。
文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」の算数科では、そろばん(珠算)は第3学年と第4学年で学ぶ内容として位置づけられています。学校でも学ぶ身近な計算ですが、「珠算」「珠算式暗算」「筆算」はそれぞれ役割も、育つ力も違います。
この記事では、まなぶてらす代表・坂本七郎の監修のもと、3つの計算方法の違いとメリット・デメリット、そして年齢・性格・目的別にどの方法がお子さんに向いているかをわかりやすく整理します。
そろばんの暗算・珠算・筆算は何が違う?まず3つを整理
3つの最大の違いは「道具を使うか・頭の中でやるか・紙に書くか」という計算のやり方と、それぞれ主に育つ力にあります。ざっくり整理すると、次の早見表のようになります。
3つの計算方法 早見表
| 比べる点 | 珠算 (そろばんを使う) |
珠算式暗算 (頭の中) |
筆算 (紙に書く) |
|---|---|---|---|
| やり方 | そろばんの珠を実際に動かす | 頭の中でそろばんの珠を思い浮かべる | 紙に数字を縦に並べて書く |
| 使う道具 | そろばん | なし(どこでもできる) | 紙と鉛筆 |
| 主に育つ力 | 数の感覚・位取りの理解 | 計算スピード・処理力・集中力 | 手順の理解・見直す力 |
| 学校のテストとの相性 | △(答えは合うが書き方が違う) | ○(速く答えを出せる) | ◎(学校の標準) |
| 主に向く時期 | 入門〜低学年 | 珠算に慣れた頃〜 | 小3以降ずっと |
ポイントは、珠算と珠算式暗算はひとつながりだということです。そろばんの珠を動かす練習(珠算)を重ねるうちに、頭の中に珠のイメージができあがり、道具なしで計算できる「珠算式暗算」につながっていきます。一方の筆算は、学校の授業やテストで使う土台の計算方法です。ここから、それぞれをもう少し詳しく見ていきましょう。
珠算(そろばんを使う計算)とは?珠を動かして計算する方法
珠算とは、そろばんの珠を実際に指で動かして計算する、そろばん学習の基本となる方法です。数字を「珠の位置」という目に見える形に置きかえるため、位取りやくり上がり・くり下がりのしくみを体で覚えられます。
手を動かしながら学べるので、まだ抽象的な数字だけでは理解が難しい4〜5歳の幼児や初心者でも取り組みやすいのが特長です。そして珠算の反復が、次に説明する珠算式暗算の土台(頭の中の珠のイメージ)をつくります。
- 数のしくみ(位取り・くり上がり)を珠の動きで目で見て理解できる
- 手を動かすので低年齢・初心者でも始めやすい
- 続けるほど集中力と計算の正確さが育つ
- 珠算式暗算の土台になる
- そろばん本体が必要で、持ち運びの手間がある
- 分数や複雑な文章題など、そろばんに乗せにくい計算は別の方法が必要
- 学校のテストは筆算で書くことが前提なので、珠算だけでは答案の書き方に直結しない
珠算で育つ力をもっと詳しく知りたい方は、そろばんのメリット11選を解説した記事もあわせてご覧ください。
珠算式暗算(暗算)とは?頭の中でそろばんをイメージする計算
珠算式暗算とは、そろばんを使わず、頭の中にそろばんの珠を思い浮かべて計算する方法です。そろばん学習で「暗算」といえば、多くはこの珠算式暗算を指します。画面や紙に数字を次々と表示して足していく「フラッシュ暗算」も、この応用です。
道具がいらないので、いつでもどこでも素早く計算できます。瞬時に答えを出す計算力は、高学年以降の算数・数学でも大きな武器になります。頭の中で珠を動かすため、処理速度・集中力・短期記憶をよく使うのも特長です。
- 道具なしで、どこでも速く計算できる
- 計算スピードと処理力が上がり、高学年の算数・数学で有利になりやすい
- 集中力・短期記憶を働かせる
- 珠算にある程度慣れていることが前提で、いきなりはできない
- 途中の式が残らないため、複雑な文章題では立式や見直しに筆算の併用が必要
- そろばんの型に乗せにくい計算(分数など)は、別の方法で解く必要がある
なお、そろばんを習っていなくても、筆算をベースにした暗算のコツで計算を速くする方法もあります。中学受験を意識するご家庭は、AI時代に育てたい「賢くなる計算力」の記事も参考になります。
筆算(学校で習う計算)とは?紙に書いて手順を追う計算
筆算とは、紙に数字を縦に並べて書き、決まった手順で計算していく、学校で習う一般的な方法です。くり上がりの数を小さく書き添えたり、途中の答えを書き残したりしながら進めます。
学習指導要領にそった学校の標準的なやり方なので、テストや答案はこの筆算が前提です。途中式が残るので「どこで間違えたか」を後から見直せるのが、暗算にはない強みです。小数・分数・文章題など、手順が複雑な計算にも対応しやすく、特別な習い事がなくても学べます。
- 学校の授業・テストで使う標準的な方法
- 途中式が残るので、間違えた場所を見直せる
- 小数・分数・文章題など複雑な計算に対応しやすい
- 特別な道具や習い事がなくても学べる
- 一つずつ書いて進めるため、暗算に比べてスピードは出にくい
- 桁が多い計算は、書く手間と時間がかかる
- 「作業」になりやすく、数量の感覚が育ちにくいことがある
お子さんに合った計算の学び方を、先生と相談しませんか?
まなぶてらすには、そろばん・暗算指導が得意な先生が多数在籍。1対1でお子さんの年齢や性格に合わせて進めます。
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結局、うちの子にはどれが向いてる?年齢・性格・目的で選ぶ
どれか一つを選ぶのではなく、「珠算→珠算式暗算」で計算の土台とスピードを育て、「筆算」で学校の学びを固めるのが現実的です。そのうえで、お子さんの年齢・性格・目的によって「今どこに力を入れるか」を決めていきましょう。
年齢で考えると?
年齢によって、無理なく取り組める方法は変わります。
- 4歳〜小2:まずは珠算から。手を動かして数の感覚を育てたい時期です
- 小3〜4:学校で筆算とそろばんの両方を学びます。珠算で育てた感覚が、筆算の理解を助けます
- 小4以降:珠算式暗算やフラッシュ暗算で、計算のスピードと処理力を伸ばしていきます
「そもそも何歳から始めればいい?」と迷う方は、そろばんはいつから始めるべきかを解説した記事もご覧ください。
性格で考えると?
お子さんのタイプによって、伸びやすい方法には傾向があります。
- コツコツ反復を続けられる子 → 珠算から珠算式暗算へ伸びやすい
- 手を動かすのが好き・じっと座るのが苦手な子 → 体で覚える珠算から
- 頭の中で考えるのが得意な子 → 珠算式暗算が伸びやすい
- 慎重にじっくり・見直したい子 → 筆算をていねいに固める
目的で考えると?
- 計算を速く正確に・検定や大会を目指す → 珠算+珠算式暗算
- 学校のテストや中学受験の算数 → 筆算を土台に、暗算をスピードの武器として
- 数の感覚や集中力を育てたい → 珠算から
「計算が遅い」「算数が苦手」というお子さんこそ、珠算で数の感覚を立て直すと、筆算の理解もスムーズになることがあります。くわしくは算数が苦手な子にこそそろばんをおすすめする理由で紹介しています。
まなぶてらすのオンラインそろばんが選ばれる理由
まなぶてらすは、勉強も習い事もマンツーマンで学べるオンライン家庭教師サービスです。そろばん指導では、お子さんの年齢・性格・目的に合わせて「今はどの方法を伸ばすか」を先生と相談しながら進められるのが強みです。
オンラインでも、先生が画面に大きなそろばんや手元を写して、珠の動きをていねいに見せながら指導します。講師は200名以上が在籍し、ビデオ通話はGoogle Meetを使用。1コマ50分で、4〜5歳のお子さんから受講できます。まなぶてらすのオンラインそろばんの特設ページや、オンラインそろばんで伸びる子の共通点と選び方の記事もぜひ参考にしてください。
※ 必要な機材や準備がわからない場合もご安心ください。無料のガイダンスサービスで、先生選びや受講の流れを詳しくサポートいたします。
そろばんが得意な まなぶてらすの先生3名
ここでは、そろばん・暗算指導の実績が豊富な先生を3名紹介します。それぞれ得意とする指導スタイルが違うので、お子さんのタイプに合わせて選ぶ参考にしてください。

きよみ 先生
講師歴17年・オンライン歴7年の珠算講師。珠算・暗算ともに1級、児童発達支援士。年間1000コマ以上を指導し、暗算力・処理力・集中力を一人ひとりに合わせて育てます。

まゆみ 先生
全国珠算教育連盟 珠算8段・暗算9段。幼児から社会人まで指導。画面に大きなそろばんを写して珠の動きを見せる指導が得意で、珠算式計算(暗算活用)の集中レッスンにも対応します。
まずは無料で、お子さんに合うか試してみませんか?
入会金0円・月会費なし。初回無料の先生も多数在籍しています。オンラインなので全国・海外からでも受講できます。
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よくある質問
Q. そろばんの暗算と学校の筆算、どちらを優先すべきですか?
どちらか一方に絞る必要はありません。学校のテストは筆算が前提なので、筆算は必ず身につける土台です。そのうえで、そろばんで珠算・珠算式暗算を学ぶと、計算のスピードと数の感覚が加わります。お子さんの年齢や目的に合わせて、力を入れる順番を決めるのがおすすめです。
Q. 暗算ができるようになれば、筆算はいらなくなりますか?
いいえ。珠算式暗算は速く答えを出すのに向いていますが、途中式が残らないため、複雑な文章題の立式や見直しには筆算が役立ちます。両方を場面によって使い分けられるのが理想です。
Q. そろばんは何歳から始めるのがいいですか?
まなぶてらすでは4〜5歳から受講できます。手を動かして数に親しむ珠算は、低学年のうちに始めると数の感覚が育ちやすいです。ただし始める年齢に「早すぎて遅すぎる」はなく、お子さんが数字に興味を持ったタイミングが好機です。
Q. そろばんと公文は、どちらがいいですか?
目的が違うので一概には言えません。そろばんは珠算・暗算で計算のスピードと数の感覚を、公文はプリント学習で幅広い単元の反復を得意とします。詳しくはそろばんと公文の比較記事で整理しています。
Q. オンラインでも、そろばんの珠の動きは学べますか?
学べます。先生が画面に大きなそろばんや手元を写し、珠の動きを見せながら指導します。1対1なので、つまずいた珠の運びをその場で確認でき、家庭学習の進め方も相談できます。実際のオンラインそろばんレッスンの様子は、こちらの動画でご覧いただけます。
動画「まなぶてらす – まる先生のそろばんレッスン」
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参考文献
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」算数編(そろばんは第3学年・第4学年で指導)
この記事の著者
まなぶてらす編集部
「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。
この記事の監修者
坂本七郎
まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント
5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立し、多様な学習ニーズに対応するサービスを運営。


