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「リビングで勉強させれば、自然と集中できるはず」——そう思って机を用意してみたものの、気づけば教科書が広げっぱなしになっていたり、テレビの音に気を取られて手が止まっていたり。同じようにリビング学習を始めても、続く家庭と続かない家庭に分かれてしまうのは、珍しいことではありません。

坂本七郎
坂本七郎
続く家庭と続かない家庭を分けているのは、才能や意志の強さではなく、環境・声かけ・ルールという3つの工夫が整っているかどうかという点です。

次の章から、①モノの配置、②声かけの距離感、③終わりを決めるルール、という3つの工夫を具体的に見ていきます。

リビング学習、続く家庭と続かない家庭の違いとは

リビングで机に向かわせるだけでは、学習習慣は長く続きません。同じように「リビングで勉強させよう」と決めた家庭でも、数か月後に机がリビングに残っている家庭と、いつの間にか教材が別の部屋へ片づけられてしまう家庭とに分かれます。この違いを生んでいるのが、環境・声かけ・ルールという3つの工夫です。

1つ目は、モノの配置という環境の工夫です。教材や筆記用具がすぐ手に取れる位置にあるかどうかで、取りかかるまでの腰の重さが変わります。2つ目は、声かけの距離感です。横に張り付いて逐一口を出す声かけと、近くにいながら見守る声かけとでは、子どもの集中の続き方が異なります。3つ目は、終わりを決めるルールです。「何を、どこまでやったら終わりか」があいまいなままだと、リビング学習はだらだらと長引き、親子ともに疲れて続かなくなります。

このあと、①環境の整え方、②声かけの距離感、③終わりを決めるルールの順に、今日から家庭で試せる工夫を見ていきます。

リビング学習をする子どものイラスト

工夫①モノの配置——文具・教材の定位置化

リビング学習が続く家庭の多くは、勉強道具の「置き場所」をあらかじめ決めています。教科書やノート、鉛筆、消しゴム、プリント類を毎回どこかから探し出さなくても済むよう、専用のトレーや収納ボックスをテーブルの近くに用意しているケースが目立ちます。片づけと準備の手間が減れば、「勉強を始めるまでの一手間」が消え、着席から学習開始までの時間も短くなります。

一方で、テレビのリモコンやスマートフォンは学習中に目に入らない場所へ移す家庭が多いようです。手の届く範囲に誘惑があると、集中は簡単に途切れます。「見えない・触れない」状態を物理的に作っておくことが、声かけよりも効果的な場合もあります。モノの定位置化は、子ども自身が片づけの主体になれる点でも意味があります。

文具・教材を定位置化したトレーのイラスト

工夫②声かけの距離感——横から口出ししすぎない

リビング学習が続く家庭では、勉強中に細かく口出しをせず、進捗を確認する程度の距離感を保っている傾向があります。「今どこまで進んだ?」「あと何ページ?」といった進捗確認型の声かけは、子どもの手を止めずに様子を把握できます。対して「そこ間違ってるよ」「字が汚い」のような内容そのものへの指摘は、たとえ善意でも集中を断ち切りやすく、リビングという場が「監視される場所」に変わってしまう原因になりがちです。

保護者の視線がすぐそこにあるからこそ、リビング学習は口出しの誘惑も大きくなります。声をかけるタイミングを区切りの良い場面に絞る家庭は、子どもが自分の間違いに自分で気づく機会を残せています。指摘は宿題を見直すタイミングでまとめて行い、勉強の最中は見守りに徹する、という役割分担が続けやすさにつながっているようです。

工夫③終わりを決める——時間や範囲で区切るルール

リビング学習が続く家庭は、勉強の「終わり」をあらかじめ決めています。「何時まで」「このプリント1枚まで」というように、始める前にゴールを決めておきます。

リビングは開放的な空間です。テレビの音、家族の会話、キッチンの物音——集中を切らす要素がいくつも重なります。終わりのルールがないと、区切りをつけられずにダラダラと続いてしまったり、逆に少し疲れただけですぐに切り上げてしまったりしやすくなります。長年の指導の中で、このタイプの家庭を何度も見てきました。

有効なのは、キッチンタイマーを使った時間管理です。「あと15分」と目に見える形で示すと、子ども自身が終わりを意識しながら取り組めます。範囲を区切る場合は、プリント1枚や問題集の1ページ分など、達成感を得やすい量を選ぶとよいでしょう。

キッチンタイマーとノートのイラスト

そして、終わったときの一声も欠かせません。工夫②の「口出ししすぎない声かけ」と組み合わせ、「終わったね、お疲れさま」と短く認める程度にとどめます。過度な採点や指摘は、次の日の「またやろう」という気持ちを削いでしまいます。

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学年が上がったら?リビング学習をいつまで続けるか

リビング学習に「何年生まで」という明確な卒業年齢はなく、本人が集中できているかどうかで続けるかを判断するのが基本です。小学校高学年になっても、リビングで宿題や予習に取り組めているなら、無理に自室へ移す必要はありません。

一方で、友達関係やテスト勉強を意識し始め「一人で集中したい」という様子が見えてきたら、それが卒業のサインです。おすすめは、リビングと自室を完全に切り替えるのではなく併用する形で移行することです。まずはリビングで学習をスタートし、慣れてきた単元やテスト前など集中したい時間帯だけ自室でも試してみる、というように少しずつ場所の選択肢を広げていくと、本人も安心して移行できます。

実際、夏休みに「学習習慣」をつけるなら、これを最初の1週間でやることでも触れているように、「勉強する場所を固定する」ことは習慣化の土台になるステップです。リビングでその土台を作ってから自室へ広げていくと、途中でつまずきにくくなります。

きょうだいがいる家庭の工夫

学年の違うきょうだいが同じリビングで学習する場合は、時間帯をずらす、教材の置き場所を分けるという2つの工夫だけで驚くほど集中しやすくなります。年齢差があると、下の子が遊びたがる時間に上の子がテスト勉強をしたい、といったすれ違いが起きやすいためです。

具体的には、上の子の勉強時間と下の子の遊びの時間を意図的にずらすことで、リビングの空気そのものが「学習モード」になりやすくなります。また、教材やプリントをきょうだいで混ぜて置かず、それぞれの引き出しやトレーを用意しておくと、準備・片付けの手間が減り、けんかの種も減らせます。

このような環境づくりは、期末テスト2週間前、親が「やらせる」より効く支え方で紹介している「家の中の環境を整える3つの仕掛け」とも重なる部分です。テスト前など集中度が上がる時期ほど、きょうだい間の工夫が効いてきます。

それでも家庭内での工夫だけでは集中が続きにくいと感じる場合、決まった時間に机に向かう仕組みを外部から借りるという選択肢もあります。まなぶてらすの「オンライン自習室」のように、誰かが見ていてくれる環境が学習のリズムづくりを後押しすることもあります。

学習習慣づくりに強い先生

リビング学習が続く家庭に共通するのは、片付けの声かけや「机に向かう時間」のルールを、無理なく整える伴走者がそばにいることです。ここでは、学習習慣づくり・声かけ・小学生対応を得意とする3名の先生を紹介します。


マナ先生

マナ 先生

「Home School+」による学習習慣確立サポートが専門。算数/数学・国語読解・英語(未就学児〜大学生・大人)を担当し、勉強姿勢やノートの取り方まで含めた「コーチング」で、リビングでの学習リズムづくりを後押しします。

口コミ:「子どもの心理をよく理解してくださり、楽しく勉強姿勢やノート記述のコーチングをしていただけました

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みお先生

みお 先生

「Home School+」で週1〜3回の短い面談から学習習慣をサポート。折り紙を使った図形感覚の育成レッスンも展開し、机に向かうこと自体が苦手な子にも取り入れやすい導入を得意としています。

口コミ:「子どもの苦手な部分を優しく直してくださるのがありがたいです」

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まる子先生

まる子 先生

マイペースに合わせた伴走型レッスンが持ち味。小学生の国語・算数・理科・社会・英語を中心に、定期テスト対策・勉強法コーチングにも対応し、家庭での学習リズムを一緒に整えていきます。

口コミ:「マイペースに合わせた伴走型レッスンで、明るく柔らかな雰囲気で毎回のレッスンを楽しみにしています

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よくある質問

Q. 何歳までリビング学習でいいですか?

年齢に上限はありません。小学校高学年でも中学生でも、リビングで集中して取り組めているなら、無理に自室へ移す必要はないでしょう。目安は年齢ではなく、本人の集中力とやる気が保てているかどうかです。

Q. 集中できない様子が続く場合はどうすればいいですか?

叱る前に、気が散る原因を観察することが先決です。テレビの音、きょうだいの声、疲れている時間帯など、原因は家庭ごとに違います。原因を一つ取り除くだけで、集中力が戻るケースは少なくありません。

Q. きょうだいで机やスペースが足りない場合はどうすればいいですか?

机を増やす前に、時間で区切る工夫を試してみましょう。ダイニングテーブルを学習時間ごとに交代で使ったり、学習用のトレイやマットで個人スペースを区切ったりするだけでも、十分に集中できる環境は作れます。

Q. 自室に移るタイミングはどう見極めればいいですか?

サインは子ども自身から出ることが多いです。「一人で集中したい」と言い出したり、受験期に入って長時間の静けさが必要になったりしたタイミングが目安です。無理に急がず、本人の希望を優先して移行を考えましょう。

Q. 親が仕事や家事で忙しい時間帯でもできる工夫はありますか?

忙しい時間帯こそ、声かけに頼らない仕組みが役立ちます。今日やることを紙に書いて渡しておく、タイマーをセットしておくなど、親がそばにいなくても始められる工夫があると安心です。

まとめ

リビング学習が続く家庭に共通するのは、環境・声かけ・ルールという3つの工夫を無理なく積み重ねている点です。机の向きや照明を整える「環境」、指示ではなく観察から入る「声かけ」、勉強の順番や時間を決めておく「ルール」——特別な才能や高価な教材は必要ありません。まずはこの3つのうち一つだけでも、今日から試してみてください。それでも集中が続かない、家庭だけでは工夫しきれないと感じたときは、まなぶてらすの先生に相談してみるのも一つの選択肢です。

この記事の著者

まなぶてらす編集部

まなぶてらす編集部

「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。

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この記事の監修者

坂本七郎

坂本七郎

まなぶてらす代表・家庭学習コンサルタント

5,000人以上の保護者への学習相談実績を持つ家庭学習の専門家。著書15冊(累計26万部以上)。NHK Eテレなど多数メディアに出演。2016年にオンライン家庭教師「まなぶてらす」を設立。

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